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64bitのCPUが優れているなら、なぜ最初から64bitで作らなかったのでしょうか?

64bitのCPUは、優れていないから。

唯今現在でも、電卓を作るのに「64bitのCPU」など不要です。100円ショップから電卓の注文が来た時に「64bitCPUの方が優れているのだから・・・」などと考える開発担当者はいません。質問の「優れている」の定義にコストも含まれるべきこと、当然でしょう。

世にワンチップCPUが存在しない時代に「4ビットの汎用CPUがあったら電卓のコストを下げることができるのではないか?」と着想した日本人がいて、「そりゃ面白そうだから作ってみよう」というインテルのエンジニアがいて、最初のCPUが生まれました。じきに「これは使える」と評判になってさまざまな分野で使われるようになり、「せっかくなら8ビットCPUがあれば、もっと便利・・・」となりました。こうして生まれた8ビットCPUは応用分野が爆発的に広がりました。そこで初めて、「これならコンピュータが作れるじゃないか」とコンピュータを作る人があちこちに現れました。アップルの最初のPCを作ったスティーブ・ウォズニアックさんもそんな人の一人です。ここでやっと、そのような新しい、小さなコンピュータに「パーソナルコンピュータ」という名前が付きました(日本ではマイクロコンピュータという名前が先に広まっていました)。

そうなると次は「パーソナル」とはいえコンピュータなのだから、8ビットよりもっと大きなビット数の演算器がほしい、ということになります。じゃぁ64ビット、にはならない理由は他の回答に詳しく説明されています。設計技術、製造技術の進展に歩調を合わせて、16ビット → 32ビット → 64ビットと進歩してきたのです。

64bitCPUがあっても4GB以上のメモリを載せると数十万〜100万円以上しますではPC市場では売れないから仕方がなかった。

逆にコストを掛けてもよい分野(軍事や気象予測、科学計算など)は割と早い時期に64bitマシン(スパコン)が投入されている。