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データセンターの所在地ってやっぱり書いてはいけないのか?

いろいろなところからマサカリが飛んでくるのはわかっているが、以前から感じていた疑問について書いてみたい。「データセンターの所在地ってやっぱり書いてはいけないのか?」である。だって、ググれば所在地は出てくるんですよ。いろいろ秘密の多いデータセンターだが、インフラ界隈での内輪受けみたいな感じになっていやしませんかね。

データセンター見学の機会は、記者としては本当にありがたいのだが、見たモノを正直に書けない、説明のために撮影できないのは、けっこうストレスだ。そもそも秘匿すべきデータセンターの所在地は昔からググれば簡単に出てくるのだ。とあるデータセンターの見学会の案内メールでは「場所は秘匿しているので、タクシーで案内する」と書かれていたのにもかかわらず、調べてみたら行き方や外見までしっかり書かれたブログが出てきて、ずっこけた経験がある。また、駅前でタクシーに乗って、「●●のデータセンターまでおねがい」と言えば、特段住所を言わなくても黙って連れて行ってくれるという笑い話もある。

巨大な建築物であるデータセンターでは、建築時も、運用時も、なにかしらの作業が発生する。機器のメンテナンス、機材の搬入などで、エンジニアや工事担当は立ち入るため、所在地を知っている関係者はけっこう多い。目隠しして、車で移動させるスパイ映画のようなことをしない限り、所在地を秘匿するのは困難。「探せば出てくるから非公開の意味はない」わけではないが、本気で物理的なテロや攻撃を目論む人にとっては比較的容易に所在地が特定されてしまう点は指摘しておきたい。

芸能事務所みたいなものかなと(本気で探せば住所はすぐ分かるが、保安上極力外部にはおおっぴらにはしない程度の温度感的な)