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Business Source License 1.1. 零細企業経営者視点

HashiCorp が OSI オープンソース・ライセンス のソフトウェア (以降 OSS) 製品を MPL 2.0 から BSL 1.1 (以降 BSL) にライセンス変更して話題になっています。自社は主力製品はクローズドソース、それ以外は Apache License 2.0 で OSS として公開という戦略をとっていることもあり、 BSL について自分の考えを雑に書いておこうと思います。

かなり良いライセンスに見えます。特にミドルウェアやツールをソースコードを公開しつつ競合対策するには良さそうです。競合でなければ制限は特にないため困ることはありません。

BSL で提供している企業は「別途お金を払えば競合でも利用可能にする」という選択肢も用意しています。HashiCorp も同様です。お金で解決できるのはとても健全だと思いますので、競合もお金を払って使い続けることができます。一切のシャットアウトってわけじゃないのも良いです。

クローズドソースでサブスクリプションライセンスって、気軽に使って貰いづらいです。そのため自社の顧客は多くが大企業です。もっと中小や零細企業に使って欲しいのですが、特別価格とかは既存顧客への裏切りになるため一切やりたくないため、新規に主力製品の一部機能互換(つまり色々機能が実装されていない)版の開発 (Erlang ではなく Go で実装する)を検討しています。

ただ、このソースコード公開版を競合によいように利用されるは普通に怠いです。なので BSL は選択肢の1つとしてとても良いなと感じています。