しかし長年の間に、このコミュニティ中心のアプローチは変化してきている。Ubuntuは今でもエンドユーザーが使いやすいディストリビューションのままだし、大手ベンダーが手掛けるLinuxの中では、いまだにデスクトップLinuxの火を消さないよう強力にサポートしている唯一のディストリビューションなのだが、Ubuntuが今一番使われているのは、クラウドや、サーバーや、IoTの分野だ。
CanonicalはLinuxの将来に影響を及ぼそうとしてきたが、成功した部分もあればそうでない部分もある。例えば2011年には、デフォルトのデスクトップ環境に新しいLinuxデスクトップである「Unity」が採用された。 その目的は、Linuxデスクトップだけではなく、スマートフォンやタブレットでも使えるインターフェースを生み出すことだった。