つまりレビュアーに承認を求めることは、「却下すべき理由を探す」ことを求めているのである。 そして「却下すべき理由を探す」ということは、その事柄に対して批判的・悲観的な立場に立つことと同じである。 「保障プロセスとして機能するレビュー」において、レビュアーは間違いなく批判者である。 レビューで批判的立場から却下されるということは、そのレビューが保障プロセスとして機能していることの表れともいえる。
※あくまでも<事柄>に対しての批判であり、レビュイーの<人格>への批判は求められることではない。
その前提を踏まえた上で、レビューを依頼するときには「承認をもらいにいく」(支持してほしい)のではなく、自分とは違う視点から「検証してもらいにいく」(見落としを見つけてほしい)というマインドでいること、それがレビュアーに対して優しさを期待することに諦めがつく気の持ちようではないかと思う。
また、レビュアー側も「保障プロセスとして機能するレビュー」にするために批判的立場からコメントすることをあらかじめエクスキューズしておくことで、不都合な衝突を起こすリスクを減らすことはできるだろう。