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「Python 3.13」が正式版に ~「GIL」無効のスレッド並列実行ビルドを実験的に追加

スクリプト言語「Python」の新しい年次リリース「Python 3.13」が、10月7日に正式リリースされた。多くの新機能と最適化が含まれている。

「Python 3.13」では、「PyPy」ベースの新しい改良型インタラクティブインタプリターを搭載。複数行(ブロック)編集への対応やカラーリングによる視認性の改善、エラーメッセージのカラー化と拡充が実現された。REPL環境やトレースバックでの使い勝手が大きく向上している。

また、「Python」のC言語実装である「CPython」に、実験的なフリースレッドビルドが追加されたのも注目点。「CPython」には、スレッドの競合でデータの整合性が失われるのを防ぐため「Global Interpreter Lock」(GIL)と呼ばれる機能が設けられており、スレッドは同時に1つしか処理されない。この「GIL」を無効化したのがフリースレッドビルドだが、パフォーマンスの向上と引き換えに、既存ライブラリやアプリケーションへの影響が懸念されている。利用の際は注意すべきだろう。