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ドメインイベントを容易に記録できるコード設計を考える

近年、ビジネスの意思決定にはデータの活用が重要だという認識が広まりつつあります。実際、データアナリストに関する求人やデータ分析の発表が増えているのを実感します。

しかし、現場では、異常かつ不十分なデータをデータアナリストが必死に処理しながら分析を試みている状況です。それによって、本来集中したいデータの分析に充分に取り組めていないのが現状だと思います。あっちこっちのシステムに散らばった中途半端なデータの数々を寄せ集め、微妙なフォーマットの違いに気を配りながら整形し、それぞれのデータの法的な契約状態に注意しながら分析を行うのは、非常に大変な作業です。データアナリストの方々は、データの収集と整形に多くの時間を費やしているのではないでしょうか。

この問題は、私たちアプリケーション開発者にとっても他人ごとではありません。データの源泉であるアプリケーションが適切に変更を記録すれば、このような問題は避けられるはずです。記録さえしておけば、今は忙しくても、後でデータアナリストへ必要なデータを取り出して配信できます。

しかし、一度失われてしまったデータを復元することは二度とできません。これは将来どうにかするべき問題ではなく、今すぐ取り組むべき問題だということを認識しなければなりません。そして、「今記録できていないから今さらやっても仕方がない」という考えは捨てるべきです。データが記録できていない状態を現在進行形の問題として捉えるべきです。