https://anond.hatelabo.jp/20251004160446
■ 僕らが見てた夢は、デジタル背景に01が流れアニメの様な美少女を抱く、格好よすぎる未来 そして絶望の世界に駆け抜ける嵐
俺の書いた記事がXでバズったのか、人々の口端に上っていた事に驚いた。
中には、図星を衝かれたように発狂して、まるで「自分だけは違う、最初からわかっている」と頼まれてもないのに惨めに開陳しているエンジニア達もいる。
普通ならイラっとするのだろう。だが俺は彼らを憐れに思うし、赦そうと思う。何も言い返せないからなのだろう。心の奥で思っていることを見透かされたとき、ただ発狂して逆張りするしかない、俺自身がそういう存在を一番よく知っている。
アメリカで働いていた時、韓国人の同僚に言われた言葉をふと思い出した。
「モノづくり展示会と称したITのイベントを日本で見たことがあります。秋葉原に行っていた時でした。」
「そこには私は違和感を感じました。誰も使わない技術が並び、最新のトレンド技術のセミナーでは「何も変わらない理想」が語られています。エンジニアはビジネスを知らず、ビジネスは本質を見誤っている。空回りしている様に感じます」
「DOGDAYSやリリカルなのはやニャル子さん、化物語、まどかマギカ、プリズマ☆イリヤの曲が流れてポップが立ち並び、メイドがビラを配り、そして大々的にイベントを打っては何のビジネスにつながるか全く理解できない独りよがりな技術を喧伝しあっている…あれは、私の様なオタクなら理解できるが、はたから見れば狂気の世界そのものだと思います」
「一方で、秋葉原M〇Dや駅前の裏路地では、我が国の特殊部隊員(コムンベレーというらしい)が使っているのと同種の暗殺用クロスボウや、ナイフ、盗聴器の類が売られている。ITの方向性はトンチンカンなのに、剥き出しの暗い性欲と暴力への欲求は誰に教わるわけでなく願望がそこにある…私には、それこそが彼らの欲望や願望の本質の様に感じます。」
その時、俺は何も言えなかったことをよく覚えている。
いつからだっただろうか、いつからそうなったのかは知らない、だが俺達の時代にはすでにITエンジニアというもの自体が、「自分が理解できないものを意味もなく徹底的に敵視する排外主義者になってしまった男の避難所」の様になっていたきらいがあった。
海外の人たちは、それを鋭い感性で本質を見抜いていたのだろう。
2024年12月 ITコンサルの男が女子中学生をレイプして捕まった。
2025年1月 さる大手IT企業のエンジニアが、就活中の女子大生をインターンシップで釣ってレイプして捕まった
2025年8月 ITエンジニアのプログラミング講師の男が、女子小学生に性的暴行を加えて捕まった
・・・なあ、俺達は内輪でこもり続けて、こんなことでしか人を愛する方法がわからないほどいつから歪んでしまったんだ?
俺達はITで何を手に入れたかったのだろうか。何を手に入れられたのだろうか?何を手に入れるべきだったのだろうか?
■ 絶望の世界に、吹き荒れる嵐 デスクトップに広がる逃げられない闇の向こうで、Vruber達が媚びた声で踊っている。配信者がファンに通り魔で殺された場所では、自販機の向こうで初音ミクがポカリスエットを手に笑っている。
Vtuberやボカロは、数少ない2010年代以降のICTの成果、といえるのだろうか、あれだけ2010年頭までは「ゲームに行くエンジニアは邪道」と吹いていたかつての俺達の同輩が、
今はその時代からバカにされながらも踏ん張って今世界で戦っている日系ゲーム企業に、惨めな自尊心を縋り付けようと、ゲームはITの成果だ!とXで喚いている。
確かにそうかもしれない、だが、その結果誰が幸せになった?
さる人気Vtuberは、わざわざ「東京がゾンビパニックになろうがロシア軍が空挺降下で襲撃してきても、耐えられる程の防御力のタワマン」にお金を出して引っ越していたそうだ。もちろん、防犯のために。
別の人気Vtuberたちは、男も女も一昔前ならベトナム戦争の最前線で戦い続け心が砕け散った兵士でしかならない様な症例レベルの心身症で、失聴し、失声し、謎の心因性皮膚炎が止まらず、心因性の慢性疼痛で小便すら困難な程になり、リタイアしたり長期療養をしている人たちのニュースであふれている。
彼女や彼氏も作れず、こっそり作っていようが些細な内輪の暴露や足の引っ張り合いで連日大炎上し、Vtuberの中身を食えば男としての箔が上がるという思想の元、音楽だのを餌に反社崩れが界隈に潜入し、vtuberに劇薬まで盛っていた犯罪者集団がいたことまで報道され、まるで1970年代のイタリアの如き無法地帯の様相を呈している。そこには幸せだとか人間らしい営みや、俺たちが夢見た「カッコイイスマートなIT社会」というものは何も感じられない。闇だ。ただひたすらにスマホに、そしてPCのデスクトップに広がる人の毒が漂う闇が広がっている…
・・・かつて俺の同僚の韓国人がいった世界観が、現実になった結果である。
それだけではない、こんな悲劇が繰り返されているのに「法律を制定しない政府や社会が悪い」と俺達ITエンジニア達の罪を、得意の他責思想で憮然として開き直っている。
こんな様では、日本のITが衰退して外資に食われるのも、当然の帰結であろう
今は、AI技術がトレンドになっているが、これもロクな使い方もされずに消えていくだろう、俺が20年見続けていた社会も変わらず同じ結果になるだろう、という悲観的な未来が見えてしまう。
なあ、俺達はITで一体どんな世界を作りたかったんだ?何を目指していたんだ?どこへ行きたかったんだ?どうなりたかったんだ?
答えは出ない、他責思想で思考をとめればいいからだ。全く、都合のいい「ロジカル思考」である。
■ ”選ばれし者たち” 「性欲」と「承認欲求」と「秘密兵器IT技術」と「テロリズム」 -ICTで世界は変えられると叫んで旗を掲げた末路は、ガソリンと包丁とSNS片手の原始のテロ戦術ー
ITで世界は変わる、プログラミングが出来れば人生逆転できる。かつて俺が若かったころ、こんなあまりにも幼稚な理屈がIT業界やネットでは「事実」として流布されていた。
だがそれはいつしか時代を経るごとに神話になり、そして狂信へと変わっていった。
あれだけ縋り付いたIT技術では何も変わらない、まず自分たちの他責思想と性根を変えなければ…かつて海外で上司や同僚に言われた事を、Xでは図星を衝かれて大パニックになったエンジニア達が発狂して、それでもなお改めようとしないでいる。
彼らが縋り付いたIT技術という「魔法」の人生逆転…これが叶わぬと観るやどうなったか?そう、客観的に見れば犯罪とテロリズムに走っているのである。高すぎるプライドを変える様社会から要請しても弾き飛ばした独りよがりな男たちがたどり着いた「論理的思考の最適解」がこれである
どこぞの気が狂った男の主張を神輿に掲げ、女が憎い、政治が悪い、社会が悪いとSNSで叫び、あれほど大好きだったアニメ業界でさえ、些細なクリエイターの気に入らない言葉尻をとらえ、彼氏など年頃からしていて当然のアイドル声優やVtuberに彼氏がいるとわかるや憎悪をむき出して、所属会社にパンクする程の抗議という破壊工作で経済テロを敢行している。そして、それを当然と開き直っている。
そして、これを指摘されると発狂して他責思想へ逃げるのだ「そんなこといってない」、「俺は違う」、「主語がデカい」といって…その姿はアメリカが悪いといってアメリカ軍から逃げ回り、無抵抗の民間人を殺したことを誇り、地元の市場を襲ってカネを奪い、放火し、挙句女を嫁として攫うイスラムテロリストの論理と行動そのものである。
・・・人間というものが、理性を盾にしてどれほど狂気的になれるのか。かつての俺の様なメンタルのまま今を生きている「俺の未来だった可能性」を選んだ彼らがそれをSNSで雄弁に体現している。
――論理的思考の名を借りて己の人間性を殺し続けた者たち…その姿に俺は恐怖ではなく一種の憐れみと、壊れてしまえば悩みもなくなる「羨ましさ」すら感じている。
俺が帰国した年、そのピークとなる出来事が起こったことは前述の通りだ。頭の中のリゼロのレムちゃんに唆され、結婚するためには哲学的ゾンビを殺さなければならないと喚き散らして、包丁と金属バットで5人を殺害して捕まったITエンジニアの事件が、神戸で起こった。
このIT業界では知らぬ人間はモグりとまで言われた大物エンジニアが、政府相手に巨額のスパコン詐欺を働き捕まり、懲役五年に実刑判決の末、獄に繋がれた。
・・・俺たちが自分の人生と世界を変えようと掲げたITの旗の夢の果てである。
理屈の上では「アニメみたいな美少女を宛がえ」、「キラキラ職を用意しろ」と叫んでテロを起こし続ければ、そのうち政府や社会が折れて宛がってくれるというのは、そうなのだろう。
高すぎる理想の人生像と、極上の異性を手に入れて人生逆転するためには、犯罪者やテロリストになる以外に現実的に方法がないという彼らの「論理的思考の結論」も、そうなのだろう。その姿は、幕末の京都を思わせる。(実際、参考にしたのかもしれない)
・・・犯罪やテロで社会を揺さぶれば、やがて社会と政府が折れてウマ娘の様な無垢の美少女を政府が宛がい、カッコイイキラキラ人生を特権として譲り渡してくれると信じている。
それが、他責思想と高いプライドで「心の城」に籠り続けた彼らが導き出した「論理」なのだ。理想と現実の乖離が、彼らを「理屈」の衣へ纏った狂気の存在へと変貌させた。
るろうに剣心は女性向け新選組BL漫画で描かれた時代の様に、理想と現実の齟齬が彼らを追い詰め、「IT技術」といった真っ当な方法では、アニメの様な極上の美少女とキラキラ人生への逆転は不可能と悟や、犯罪とテロへの道へと訴えかけていっている。
だがなぜ社会と対話と協調をしようとしない、できないのか?そんなことすらできないほど、俺達IT業界の人間たちは歪んでしまったのだ。
もっと虚飾を剥いで言おう、彼らはもはや内輪に籠り人や社会に合わせなかった結果、テロリズムでしか自身の人生と世の中を変える方法がなくなってしまった存在になってしまったのだ。
だが俺は、俺達自身に問いたださねばならないと思う。なぜ彼らが心が歪み、内輪に籠り続けた結果、アニメの様な極上の美少女とキラキラ人生への逆転で唯一残された手段はテロと犯罪と信じるに至ったのか。
それは俺たちの社会、IT業界にとっての深刻な失敗ではないだろうか、と
自己責任、自業自得、といえばそれまでなのだろう。だが、プライドの高い彼らの「抵抗戦争」は年々激しさを増している…そう、戦争と言えるほどに。俺はこれを眺める事しかできない。
理想という名の自己愛…それが彼らを焼いたのだ。
■ 夢の後先 IT業界の残照
最近は、俺はITに関係がない場所へ逃げる様に行くことが多くなった。
青梅駅から15分ほど歩けば、多摩川の上流の河原へ行ける。
釣った魚が食べられる程の澄んだ河川と、ITなんて何ら関係ないとばかりに自然があるがままの営みを続けている場所で、俺は心が洗われる様な感覚になることがある。
ドローンも飛ばぬ空の上を、白鷺が飛んでいる。太陽光発電跡地というITとカネと欲望の怨念に、自然が引き裂かれたかつての場所で、自然が生い茂り、花が揺れて蝶が舞っている…IT業界の墓標の上で、自然だけが無言のまま生を息づけている。
俺達が信じたITの夢の果て、彼らの「人生一発逆転」を目指した、アニメの様な美少女を抱き、キラキラ人生を手に入れる為に他責思想を叫びながら、ガソリンと包丁とSNSを片手に社会や政府に行う、「論理の衣」を纏った性欲と怨念の鬼たち…彼らの犯罪やテロリズムによる戦いの先には何があるのだろうか。
果たして万が一それを得た先に、いったいどんな光景を夢見ているのだろうか?それはウマ娘を抱き勝利の美酒に酔い、ITの勝利の旗を掲げる姿か、はてなき死の果ての虚無の闇か
彼らが大好きなレムちゃんやエミリア、ウマ娘の様な極上の美少女を抱き、キラキラ職とキラキラ人生に恋焦がれて犯罪やテロに従事する理由は、単純な欲望からではないことを、俺はよく知っている。
・・・それは、自らに卑小を否定するための戦いである。理性と論理を自称する者たちが、もっとも非理性な思想と欲望のためにテロと犯罪に従事する。その狂気の理屈を理解できるのは、一般人ではなく俺達の様なITエンジニア達だけであろう。
彼らの「夢の終わりに抗うテロ戦争」の行く末がどうなるか、俺はわからない。わかるのは、この画面の向こうの地獄の入り口のSNSで憎悪と性欲と承認欲求に塗れて、「人生最後のチャンスの解放戦争」に従事しているかつての俺の同輩たちの心の中のみ、である。
10月5日、午後二時、三時。iPhoneの画面の向こう、社会への憎悪と怨念と図星を衝かれた他責思想の発狂、感情の闇と人の業が激流の様に渦巻くSNSの画面から目を逸らすと、そんな業塗れの世界とは無縁とばかりに、多摩川上流のほとりで小魚たちが澄んだ水の中を悠々と泳いでいる…