ブロックストリーム(Blockstream)のCEOであり暗号学者のアダム・バック(Adam Back)氏が、自身がビットコインの創設者サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)であるとの指摘を否定した。同氏は4月8日、自身のXアカウントで「自分はサトシではない」と投稿した。
この発言は、米紙「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」が同氏をサトシ・ナカモトの有力候補とする調査報道を掲載したことを受けたものとみられる。同報道は、サイファーパンク(Cypherpunk)のメーリングリストにおける過去の投稿データや文体の類似性などをもとに分析したものだが、同氏をサトシと断定するものではない。
バック氏は投稿で、自身が1990年代初頭から暗号技術や電子マネー、プライバシー分野に関心を持ち、サイファーパンクの議論に参加してきた経緯を説明した。そのうえで、自身がサトシと結び付けられる背景について、発言量の多さなどにより関連性が過大に評価される「確証バイアス」の可能性を指摘している。
また同氏は、自身を含む複数の研究者がビットコインに類似するアイデアに取り組んでいたとし、「サトシが誰であるかは分からない」と述べた。さらに、ビットコインにとって創設者の正体が不明であることは望ましい側面もあるとの見解を示している。
なおビットコイン創設者の正体を巡っては、これまでも複数の人物が候補として取り沙汰されてきたが、いずれも決定的な証拠は示されていない。