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I returned to AWS - and was reminded HARD why I left.

要約:

■ 1. AWSへの初期支持と熱狂

  • クラウドコンピューティング登場当初からAWSの積極的な支持者であった
  • メルボルンで最初のAWSイベントを主催し、AWS黎明期から深く関与した
  • 約15年間にわたり熱烈な支持者であり続けた

■ 2. 不満の蓄積による支持の喪失

  • クライアントライブラリの未整備:
    • 創業から6年間、Pythonなどのクライアントライブラリ整備をコミュニティに委託し続けた
  • Python移行の遅延:
    • Python 2からPython 3への移行が著しく遅延した
  • DynamoDBの問題:
    • 1日で75ドルの請求が発生した
    • 設計・使い勝手の両面で欠陥があると評価する
  • データ転送コストの高さ:
    • 当初1ギガバイトあたり20セント、現在でも9セントと依然として高額である
  • 不透明な課金体系:
    • 内部データ移動に対して二重・三重請求が発生する
    • 専門知識なしでは回避困難なコスト上の落とし穴が多数存在する
  • IAM(認証・アクセス管理)の複雑性:
    • 過度に複雑な設計であり、習得・運用コストが高い
  • AWS全体の複雑性:
    • 高額な専門家チームの雇用が必要である
    • 「自前運用は複雑」を利用理由とする主張が、AWS自体の高い複雑性と矛盾している
  • AWS Lambdaの問題:
    • 起動時間の遅さと開発複雑性が高い
    • 独自Webサーバーと比較した実質的なメリットが存在しない
    • ベンダーロックインが深刻であり、移行コストが大きい
  • オープンソースプロジェクトへの侵害:
    • Elasticsearch、Redis、MongoDBに対抗し、OpenSearch、Valkey、DocumentDBを展開した
    • コミュニティが構築した市場を収奪し、SSPL・Elastic Licenseなど防衛的ライセンスの採用を招いた

■ 3. AWSからの離脱

  • 不満の蓄積により、支持者から批判者へと転換した
  • 大部分のサービスをAWSから移行し、アカウントを閉鎖した
  • Route53(ドメイン管理)、S3(バックアップ)、WorkMail(業務メール)のみ継続利用した

■ 4. AWSへの再訪と目的

  • 検証目的1: AWS Bedrock上でのClaude/Anthropicの動作確認
    • Anthropicの直接サブスクリプションと比較して低速かつ大幅に高額であると判明した
  • 検証目的2: 高性能マシン(192コア・1TB RAM)でのコードベンチマーク

■ 5. アカウント停止インシデント

  • 長期間休眠状態のアカウントで高額インスタンスを稼働させたことがセキュリティアラームを誘発した
  • AWSによりアカウントが停止・制限された
  • 停止による影響:
    • WorkMail(主要業務メールアドレス)が機能停止し、送受信が不可能となった
    • 予定していたベンチマークテストが中断された

■ 6. サポート対応の問題

  • メールでの問い合わせに3日間無応答であった
  • フォーラム経由でチャットサポートの利用を案内された
  • 約30分の待機後にチャット対応を受けた
  • パスワード変更・アクセストークン削除・請求内容確認など要求事項をすべて完了した
  • 担当者は内部チームへのエスカレーションを確約した
  • 8時間後のフォローアップに対して「待て」との回答のみが得られた
  • 4日が経過した時点でもアカウント停止状態が継続していた

■ 7. 結論

  • 今回の経験によりAWSを離脱した判断の正しさが再確認された
  • WorkMailからの移行とRoute53からのドメイン移管を計画している
  • 残存サービスへの依存を過去の誤った判断として反省している