■ 1. 概要
- 本記事は2026年6月時点での時雨堂の採用スキルを紹介したものであり、固定的な内容ではない
- SKILL.mdとはLLMに与える詳細な指示文書のこと
- 「レビューして」のような単純な指示ではなく、具体的な方法論を長文で記述したもの
- 時雨堂はこのスキルを多用して開発を行っている
■ 2. 時雨堂のスキル一覧
- スキルの管理方針:
- 時雨堂のスキルは非公開
- 社内で利用可能なスキルは時雨堂が管理するスキルのみ
- 個人で作成したスキルの利用は許可されている
- 技術基盤スキル:
- shiguredo-git: コミット規約とブランチ命名規則を定義し、git操作はこのスキルを経由する
- shiguredo-issues: GitHubのIssueは利用せず、リポジトリ内の
issues/ディレクトリでIssueを管理するためのスキル- shiguredo-changelog:
CHANGES.mdへの変更履歴記載ルールを定めるスキル- 言語別スキル:
- shiguredo-erlang: 第一公用語であるErlang/OTPに関するノウハウをまとめたスキル
- shiguredo-python: pytestをメインとし、nanobindやPyO3に関するノウハウをまとめたスキル
- shiguredo-rust: Rustに関するスキルで「使うな系」のルールが多い
- shiguredo-typescript: ブラウザ向けのみで利用するTypeScriptに関するスキルで、ViteやPreactなど採用ライブラリの情報を含む
- Issue管理スキル:
- create-issue:
issues/配下に新規Issueを作成するスキルで、template.mdによりIssueの個性を排除する- polish-issue: コアスキルの一つで、IssueをIssueだけで実装可能なレベルまで磨き上げる(Opus 4.7使用時は最短30分以上を要する);レビュー・調査・試験実装もこの段階で実施する
- triage-issues: 古くなったIssueを破棄するか判断するスキルで、定期的に実行することでIssueの放置を防ぐ
- コードレビュースキル:
- review-diff-code: コアスキルの一つで、ブランチの差分をレビューする;PR提出前またはPush前に必須で、最低3周・最大5周、7つの観点からレビューを実施する
- review-code: メインブランチのコードをレビューし課題を洗い出すスキル
- 運用補助スキル:
- update-skills: 非技術者向けにスキルを最新状態に更新するためのスキル
■ 3. AGENTS.mdの位置付け
- AGENTS.mdはシンプルな内容であり「この場合はこのスキルを使え」と記載する
- LLMはAGENTS.mdを通じてスキルを適切に参照できている
■ 4. スキルを活用した開発フロー
- フローの各ステップ:
- create-issueスキルでIssueを作成する
- polish-issueでIssueを磨き上げる(磨いたIssueを人間がレビューする)
- Issueを実装する(実装方法・ブランチ名などはすべてIssueに記載されている;自動実装スキルも存在するが利用は非推奨)
- 実装完了後にreview-diff-codeでレビューする
- Pull-Requestを提出する(自己レビュー後、人間によるレビューを依頼する)
- CIが通ったらマージする
- 人間の主な役割は「判断」に集約されつつある
■ 5. まとめ
- スキルの効果は明確で、スキルをインストールしていないメンバーがLLMを「あり得ないくらいバカ」と感じた事例が示すように、スキルの有無で性能に顕著な差が生じる
- スキルは積極的にメンテナンスされており、毎日改善が行われている