■ 1. 調査の概要
- GoogleはGeminiアプリ、Google検索のAIモード、Gemini APIで実行された1500万件の匿名化されたAIインタラクションを分析
- 分析の結果、ほとんどの仕事のタスクはAIの影響を受けていないことが判明
- AIの利用は「浅く、圧倒的に協調的な性質のものであり、エンドツーエンドのタスク自動化の範囲は限られている」と評価された
■ 2. 調査手法
- 労働統計局の標準職業分類とO*NETの業務インタラクションデータベースを活用し、業務関連のAIインタラクションを分類する自動分類器を作成
- 人間のレビュー担当者による検証を経て、信頼できる指標と判断された
■ 3. 職種別のAI利用状況
- 利用率が高い職種:
- コンピューター、金融、芸術・エンターテイメント分野のホワイトカラー職
- 具体例: 金融・市場アナリスト、ソフトウェア開発者、システム管理者
- 利用率が低い職種:
- 営業担当者、運輸業従事者、食品調理・サービス業従事者
■ 4. AI利用の実態
- 29%の職業では、関連する業務タスクで「無視できない」Gemini使用率のしきい値に達したものが皆無
- 追跡対象タスクのうち、Gemini使用率が有意に高かったのは4分の1未満
- 業務の少なくとも4分の3でGeminiを定期的に活用する職種は全体のわずか3%:
- 該当職種: ソフトウェア品質保証アナリストやテスター、人事スペシャリスト、文書管理スペシャリスト
■ 5. AIインタラクションの性質
- 認知的作業が全体のGeminiインタラクションの86%を占める
- 重要タスクの大部分が「アイデアの草稿作成」や「情報の検索と学習」に関連
- AIに委託される認知タスクは専門知識を必要としないものが中心:
- 例: 資料を異なる言語へ書き直す
- 肉体労働系の職種でも一定の活用事例が存在:
- 産業機械整備士: テスト結果や機械のエラーメッセージの分析(数千件の事例)
- 自動車整備士: 車両部品やシステムのテスト、配線システムの再配線、部品の摩耗検査(数万件の事例)
- 肉体労働系では、テキストではなく写真を入力する傾向が高い
■ 6. 研究チームの結論
- AIは現在、既存の業務を補完する役割を主に担っている
- 労働者はAIにより自らの存在意義を失っているわけではない
- 労働者の傾向: 定型的な認知作業をAIで自動化することで業務を強化しつつ、非定型的な認知作業においてはAIと協働する