■ 1. ExtendDBの概要
- DynamoDB互換アダプター:
- Amazon DynamoDBのAPI(ワイヤープロトコル)と互換性を持つオープンソースソフトウェア
- AWSがメンテナンスを担当
- コンセプト:
- DynamoDBのSDK・クライアントコードはそのままに、実際のデータ保存先を自分のインフラへ置き換えられる
- キャッチコピーは「同じSDK・同じコードで、自分のインフラで動かす」
■ 2. 仕組みと対応範囲
- リクエストの流れ:
- アプリはこれまで通りDynamoDBのSDK(boto3など)でリクエストを送る
- ExtendDBがそのリクエストを受け取り、選択したストレージバックエンドへ変換・ルーティングする
- アプリ側の変更:
- 変更点は接続先の
endpoint_urlをExtendDBに向けるだけ- アプリコード自体の変更は不要
- 対応バックエンド:
- PostgreSQLはリファレンス実装であり、テストスイートで検証済み
- Apache Cassandraはコミュニティ提供
- インターフェースとして定義されており、その他コミュニティによる追加が可能
- 対応操作:
- CRUD、Query、Scan、バッチ処理、トランザクション、Streams、式(expressions)、TTLなどに対応
■ 3. 主なユースケース
- ローカル開発:
- AWSアカウントやネットワーク不要でノートPC上で動作
- CI・統合テストにも利用可能
- クラウドとオンプレの標準化:
- 既存運用中のDBの上でDynamoDB APIを提供する
- ハイブリッド構成を実現できる
- 切断環境への展開:
- 工場、店舗、車両などクラウド接続が不安定または不可能な場所でも動作する
- エッジ環境、エアギャップ環境が対象
■ 4. ライセンスとコスト
- ライセンス:
- Apache 2.0ライセンス(特許許諾条項あり)でオープンソース公開
- コスト構造:
- ExtendDB自体は無料
- 発生するコストはコンピュート・ストレージなどインフラ分のみ
■ 5. 制限事項
- セルフホストで使えない機能:
- DynamoDBのフルマネージドサービスに紐づく機能はセルフホスト環境では利用不可
- グローバルテーブル、オートスケーリング、バックアップ/リストア、DAXなどが該当し、FAQに明記されている
■ 6. 性能
- PostgreSQLバックエンド:
- 単一アイテム操作が10ms未満のレイテンシ
- Cassandraバックエンド:
- 水平スケーリングにより数千リクエスト/秒に対応可能
■ 7. 公開状況
- 2026年5月20日にAWS Database Blogで正式発表
- GitHub(ExtendDB/extenddb)でソースコードとドキュメントを公開