■ 1. デジタル敗戦の最大の原因
- 主要デジタルサービスの喪失:
- 基本ソフト(OS)、閲覧ソフト、クラウド、AIをすべて米国勢に取られた状態
- この状態を「デジタル敗戦」と呼ぶ
- 根本原因はソフトウェア文化:
- 日本のソフトウェア文化が根本的に間違っていることが最大の原因
■ 2. エンジニアの地位の日米格差
- 日本のエンジニアは3K:
- IT産業の人と話すと、プログラムを書くエンジニアの仕事はきつく、給料が安く、帰れない「3K」とみなされている
- 社会的地位も低い
- 米国のエンジニアは高待遇:
- 社会的地位は非常に高く、プロスポーツ選手やアーティストのように扱われる
- 優秀な人材は巨大IT企業から引っ張りだこで、億円単位の報酬を得ている人も多数存在する
■ 3. 多重下請け構造
- 地位低下の原因:
- ITゼネコンと言われる大手IT企業を頂点とする多重下請け構造にエンジニアの地位が低い原因がある
- 丸投げの仕組み:
- IT大手が大規模なシステム開発を請け負い、その企業のエンジニアが仕様書を書く
- プログラムは下請けに丸投げする
- 下請けや孫請けのエンジニアが低賃金で大量のプログラムを書き、ソフトをIT大手に納品する
■ 4. 設計と実装の分離
- 日本は設計のみ:
- IT大手のエンジニアはソフトの設計図を書くだけで、自らプログラムは書かない
- 米国は設計も実装も担当:
- ソフトの設計もプログラムもエンジニアが手がけるのが当たり前
- 優秀なエンジニアほど設計と実装の両方を手がけている
- 料理をしない料理長:
- 日本は自分で料理をしない料理長が料理のレシピを書いている状況
- 自らプログラムを書かない者がいいソフトを設計できるわけがない
- この図式があるが故に、日本はいいエンジニアが育たない構造になっている
■ 5. 20年以上放置された問題
- 指摘しても直らない:
- こうした問題は20年以上前から指摘しているが、なかなか直らない
- 当事者であるITゼネコンが直す気がないことが理由
- 現在の開発力の弱さ:
- 多重下請け構造を温存し、エンジニアを軽んじたツケが今の日本のソフト開発力の弱さに表れている
■ 6. AI開発の遅れ
- 中国にも圧倒的な敗北:
- AIの開発でも日本は後れを取っている
- 世界中から資金や人材が集まる米国に負けるのは仕方がない面もある
- 互角に戦えるはずの中国にも圧倒的に負けているのは悲しい
- 大学教育のぬるま湯:
- 優秀なエンジニアの育成で負けている面もある
- 日本の大学教育がぬるま湯的で、ハングリーさがなくなっていることも大きな原因
■ 7. AI敗戦への警告
- 個人と組織の乖離:
- 個人単位では米国で通用するような優秀な日本人エンジニアは存在する
- 組織となるとソフトやAIの重要性を理解していない日本企業が多く、そうした人材が活躍できる場がない
- 次はAI敗戦:
- ソフトやAIの波を日本としてどう受け止め、対処するのかを真剣に考える必要がある
- 真剣に考えなければ、デジタル敗戦の次にAI敗戦が続くことになる