■ 1. グラフィックデザイナー職の消滅危機
- 従来型デザイナー職の終焉:
- 約4年間グラフィックデザイナーとして働いてきたが、今年で従来のデザイナーという職業は完全になくなりそう
- 原因はAIの影響であり、クライアントがAIを使うことが日常化して仕事が大幅に消えた
- AIを使うクライアントに対してどう付加価値を付け、クリエイターという職を残すかという課題に毎日苦しんでいる
- 産業革命としての受け止め:
- 産業革命に伴い不要な職が淘汰されるのは自然の流れであり、それは理解できる
- 一方で街にAIで出力しただけの粗く汚いポスターが溢れており、この程度の品質で良かったのかと悲しくなる
- 発注側にとってはコストが大幅に下がるに越したことはないため、そうなるのも当然
- 他職種への広がり:
- さまざまな職業の人が同様に苦労している
- クリエイター以外の人も含め、皆で頑張りたい
- 時代の流れはどうしようもないため、何とかしがみついていきたい
■ 2. AIを使うマーケティングへのシフト
- 業務内容の変化:
- グラフィックデザインからAI生成が主体となり、制作物の分析マーケティングが加わった
- 現在の業務は以下の3つで構成される
- AIが生成したものを整える作業
- 既存のAdobe制作物の更新作業
- 分析マーケティング
- このうち既存のAdobe制作物の更新作業はなくなる見込み
- 制作工程の喪失感:
- 考えて物を作る工程が好きだったため、最近はただの作業感が強く虚無感がある
- 20年のベテランの転身:
- デザイナーを20年続けてきたが、時代の変化を受けてAIを使うマーケティングにシフトした
- デザイナーの仕事は10年前からなくなると言われ、各社が食らいついてきたが、いよいよその時が来た
- クライアントを他社に取られ、仕事をAIに取られて危機を感じ、マーケティングで動画やバナーの仕事に移った
- 結果は正解であり、給料はデザイナーより高く残業もない
- AIに苦しめられているなら、逆にAIを使えばよいという考えに至った
■ 3. デザイナーへのニーズが残る領域
- 発注側から見た内製と外注の線引き:
- バナー制作やLP制作レベルのデザインはAIで内製できるため、外注しなくなった
- ブランディングに関するデザインは外注しないとできないため、デザイン事務所に依頼している
- ブランディング領域の予算は青天井に近く、どんな時代でも本物は生き残る
- 設計と判断の価値:
- 現場感覚ではむしろデザイナーのニーズが高まっている
- AIで自分で作ってもしっくりこない、大量に作れてもどれが良いか判断できないという声がその根拠
- デザイナーが売っているものはデザインそのものではなく「設計と判断」
- イベント業界の状況:
- AIの用途は会場レイアウトのイメージ画像生成程度で、業界は非常にアナログであり、まだ仕事がある
- 参入企業はSP(セールスプロモーション)で長く事業を続けてきた会社が中心で、もともと企業数が少ない
- クリエイティブにはそれほどセンスが求められず、DTPレベルで足りる
- 毎年開催のイベント、自治体主催、学会などで仕事は多い
■ 4. クリエイティブ職壊滅論と反論
- 数年内の壊滅予測:
- デザイナーとの会話を踏まえると、数年内にクリエイティブ職は壊滅状態に陥る
- 手を動かすだけではない仕事:
- 手を動かすだけの作業はデザイナーの仕事ではなく、なぜそれを選ぶのかという判断はノウハウの上に成り立つ
- クリエイティブはまた別の話であり、求められるスキルセットは確実に変わる
- オペレーター化する案件:
- 生成した画像と指示書を渡され「こんな感じで」と依頼される案件を実際に受けた
- こうした依頼は今後普通になり、デザイナーは単に手を動かすだけのオペレーターになる
- 従来からあったイメージ共有との比較:
- 以前からPinterestの参考画像を並べてイメージを共有する依頼はあった
- 広告代理店もプレゼン資料で大作映画のリファレンスを切り貼りしてイメージを共有していた
- 言われたイメージの再現で終わるか、何かを足して付加価値を付けるかが問われる
- 地方中小企業の事情:
- 顧客は主に地元の中小企業で、デザイン意識は高くなく、それなりの見た目であれば良いという感覚
- 丸投げされれば色々と考えるが、AI画像を渡されるとその方向性に少し味付けする程度にならざるを得ない
■ 5. 外注の消滅とインハウス化
- 「なくなる」と言う人の仕事内容への疑問:
- デザイナーには多様な業界や階層があり、「なくなる」と言う人がどんな仕事をしているのかが気になる
- インハウス化と生産量の増加:
- 積極採用はなくなり欠員補充のみとなった
- 外注がなくなり全てインハウスになった
- 社内デザイナーはAIを使いながら現在の3倍の量を制作することになる見込み
- 裾野の縮小:
- デザイナーの裾野が狭まっていく
- 3倍の量を制作しても報酬が3倍になることはおそらくない
■ 6. 他職種や現場の声
- カメラマンの画像編集業:
- カメラマンの画像編集業もなくなる
- 会社の上層部がAIに画像を学習させることを提案しており、もう無理な状況
- 上から言われたら従うしかないのが社員の宿命
- ディレクション・UX戦略へのシフト:
- ディレクションやUX戦略寄りのスキルを求められるようになっている
- デザイン制作系はデザイナーの思考をAIに蓄積して自動化する取り組みを進めている
- 専門性の希薄化:
- 取引先でも社内でも生成AIの方が費用対効果が高く、デザイナーの専門性はかなり薄れている
- 生成AIは日々急速に進化しているが、デザイナーの知識や経験が活きる部分はあるため、上手く活用するしかない
- 淘汰は必然という見方:
- 業界13年の経験から見て、いい加減な「なんちゃってデザイナー」が多かったため、いずれ淘汰されると思っていた
- クライアント側とデザイナー側の求めるものの乖離が激しく、手軽なAIに流れるのは当然
- 時代の流れに柔軟に対応できる者だけが生き残る厳しい世の中
■ 7. 翻訳業への影響
- 今年が分水嶺:
- どの仕事も今年が分水嶺だった印象がある
- 翻訳も今年になって仕事がぱったりと来なくなり、開店休業状態になった