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127億円の賠償求めるシステム裁判、三菱食品がインテックを訴えた理由

食品卸最大手の三菱食品がシステム開発の失敗を巡り発注先のインテックを提訴した事件の全貌が、2019年3月4日までに日経 xTECHの独自取材で判明した。原因はビジネスルール管理システム(BRMS)を利用したEDI(電子データ交換)システムの構築失敗にあった。

損害賠償請求額は127億円と、勘定系システムの開発失敗を巡るスルガ銀行と日本IBMの裁判の当初請求額を上回る。巨額裁判の行方は、発注側のユーザー企業と受注側のITベンダー双方の注目を集めそうだ

それから1年半後、三菱食品は東京地方裁判所に訴訟を提起した。インテックが負っていたシステムの完成義務やプロジェクトマネジメント義務を怠った債務不履行を主張する。開発した個々の機能の品質が著しく低かったことや、要員の教育を怠って業務知識不足のまま作業させたこと、BRMSの利用方法が不適切だったことなどを理由に、プロジェクト頓挫の責任をインテックに求めた。

システムの完成を請け負った事実はなく、完成義務違反はないとした。三菱食品が示したプロジェクトマネジメント義務も負っていないとする。インテックが請け負ったのは基幹業務システム刷新プロジェクトの一部であり、上位に「プロジェクト全体統括(PMO)」があった。プロジェクトマネジメントに関する職務を果たすべきはインテックではなく、PMOの業務を担っていた三菱食品または委託先ITコンサルティング企業だと主張した。

見た感じ客側が悪そう