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生活保護受給者の6割が「後ろめたさ」―アーラリンク調査 : 不正受給のせいで肩身の狭さも

憲法で保障された生存権の「最後のセーフティネット」とされながら、不正受給や自己責任論との絡みで、とかくやり玉にあげられる生活保護。受給者の多くが「後ろめたさ」「恥ずかしさ」を感じている。

生活困窮者向け格安スマートフォンサービスのアーラリンク(東京都豊島区)は、同社の「誰でもスマホ」サービス利用者で生活保護を受給している人を対象に5月に意識調査を実施、552人から回答を得た。

生活保護を受給することについて、「後ろめたいが仕方ない」と感じている人が60.7%を占めた。「恥ずかしい」も12.1%で、「当然の権利」と考える人は21.4%にとどまった。

経済的な困窮のために「十分な食事をとる」ことを諦めた人は67.2%に及ぶ。かたや、大量の食料が廃棄される食品ロスが社会問題化するのとは裏腹に、空腹を満たせない窮乏が潜む実情が浮かび上がった。いまや、社会生活を送るうえで必須となっている「携帯電話・スマホの契約・維持」を諦めた人も46.9%いた。

自由回答では、「不正受給をしている人のせいで肩身の狭い思いをする」と悩む声が目立った。

「生活保護バッシング」の風潮の中で、受給していることを「友人に話している」「家族に話している」人はそれぞれ41.5%と半数以下にとどまり、「誰にも話していない」も26.4%だった。また、9割超の人が「本当に困っても助けてくれる制度や人がいないと感じたことがある」と回答、貧困と孤立の二重の苦しみの中にいる。

MEMO: