携帯電話大手「楽天モバイル」のシステムに不正にログインし、新規に通信回線を契約したとして、警視庁サイバー犯罪対策課は21日、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺の疑いで、住居不定、無職少年(17)を逮捕し、横浜市の高校2年の少年(17)を書類送検したと発表した。
逮捕、書類送検容疑は、2024年4月20日、不正に入手した楽天モバイルの正規利用者6人のIDとパスワードを使って、同社のシステムにログイン。うち1人分を使って、不正に4回線を契約したとされる。
同課によると、2人はウェブサイトを改ざんしたり、インターネット上で誹謗(ひぼう)中傷したりするグループ「荒らし共栄圏」のメンバー。逮捕された無職少年はリーダーだったという。
無職少年は「(荒らし共栄圏の)活動資金を稼ぐ目的だった」、高校2年の少年は「(リーダーの無職少年に)プログラミングのスキルを認めてもらうためだった」といずれも容疑を認めている。
サイバー犯罪対策課によると、無職少年は、楽天モバイルの回線を不正に契約したとして同課が2月に摘発した、中高生グループの手口をまねたという。無職少年は不正契約した回線を1件80ドルで販売。「100回線を販売した」と供述している。正規利用者のIDとパスワードは、無職少年らがネット上の通信アプリを通じて何者かから得ていたとみている。