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「尊厳死の法制化」はアリか?参政党・国民民主党が提言、終末期医療の議論をタブーにしてはいけない...

要約:

■ 1. 尊厳死法制化の政治的動向と背景

  • 参院選で複数の国政政党が尊厳死の法制化をマニフェストに明記
  • 現役世代からの支持が厚い政党がこのアジェンダを掲げた点が特徴的
  • 超高齢化社会の進展により国民の間で死に方に対する問題意識が広がっている
  • 国政政党がマニフェストに明記したケースは過去に例がない

■ 2. リビング・ウイルの概念と現状

  • リビング・ウイルの定義:
    • 死期が近づいた際に延命措置を拒否するという本人の意思を証明する書類
    • 人生の最終段階における医療についての意思表明書
  • 延命措置拒否の法的位置づけは現在グレーゾーンにある
  • 日本尊厳死協会は医療機関が患者の自己決定権を尊重できる法律を求めている

■ 3. 延命措置拒否の実態と課題

  • 医師に延命措置拒否を示した際の受け入れ率は7から8割程度
  • 望まない延命措置を受ける人が2から3割存在する理由:
    • 家族の反対
    • 訴訟と事件化を恐れる医療機関
  • 家族の反対の具体例:
    • 本人が元気な時は延命措置拒否を表明していたが実際に苦しむ姿を見て家族が延命措置を希望するケース
  • 医療機関のリスク:
    • 本人の意思による延命措置中止が法的に担保されていない
    • 善意で動いた医療機関が後で訴訟リスクを抱える可能性
    • 延命措置をしなかった場合に事件化する恐れ
  • 現場では各学会のガイドラインが参照されるのみで法律による保護がない
  • 医師の免責事項を記載したリビング・ウイルの法制化が必要

■ 4. 終末期医療の議論のあり方

  • 終末期医療とその経済的問題は若い人や現役世代だけに議論を任せるべきではない
  • 当事者である高齢者を中心に議論すべき
  • 超高齢化社会における医療費の膨張:
    • 医療費が膨大に膨れ上がり現役世代を圧迫している
    • 2023年度の国民医療費は過去最高の48兆円
  • 産業としての医療の重要性とすべての世代が医療を受ける権利の必要性も認識すべき
  • 高齢者の中にも現役世代の負担になりたくないという価値観を持つ人が多数存在
  • コロナ禍でECMOを若者に譲ると書いた高齢者の例
  • 人生の最期を自分で決める権利そのものをタブーにする風潮が問題

■ 5. 日本尊厳死協会の公益認定問題

  • 当協会は一般財団法人から公益財団法人への申請時に一度不認定処分を受けた
  • 不認定理由:
    • リビング・ウイルの登録管理事業を公益目的事業として認めると医師を治療中止へ誘引する悪影響を与える可能性がある
    • リビング・ウイルを国が認めると公益に反する可能性があるという判断
  • 不認定処分取消訴訟の結果:
    • 東京高裁はリビング・ウイルの存在により医師が遺族等からの無用な責任追及を免れる可能性があると判断
    • 終末期医療の治療方針決定場面において患者の自己決定権が保護されるとして不認定処分を取り消し
  • 結果として公益財団法人として認定された

■ 6. 日本尊厳死協会の会員像と理念

  • 会員数は約7万人
  • 1970年代に前身の日本安楽死協会として発足
  • 会員の特徴:
    • 生きることに非常に前向きな人々
    • 自分の人生の最期は自分で決めたいという強い意思を持つ
  • 人生会議との違い:
    • 人生会議は本人と家族と医療関係者の3者で複数回話し合うコンセプト
    • 家族や医師が主導して結論を誘導してしまう恐れがある
    • リビング・ウイルは元気な時に本人が延命措置拒否を宣言し周囲がそれを尊重するシンプルな人生観を示す
  • 死を考えることは生きることを考えることと同義
  • 本人の人生の意思を尊重できる終末期の医療体制を作る必要性

MEMO: