実際のアプリケーションを見据えるとオブジェクト指向機能の使いどころがないんですよね。
アプリケーション全体にオブジェクト指向が使えるということを謳いながら、実際には単にデータ構造の定義だけになってしまいがち。実際、抽象データ型に継承を生やしたものがオブジェクト指向なので、メソッド付構造体としてデータ構造の定義に使うのが一番有用ということになります。そしてデータ分類にインタフェースをつかう。
ただ、そうすると「データ定義が便利なだけでは」となって「開発がとても素敵になります!」みたいなのとつじつまがあわなくなり、適当にアプリケーションっぽい空気を出しながら「大規模になったら便利なんです!小さいサンプルじゃわからないんです!」と誤魔化すことになります。
じゃあクラス継承は実際にどこで使うんだとなりますが、オブジェクト指向というのは状態管理技術なので、状態のあるところとなります。ただ、状態のあるところというのはアプリケーションの出入り口の入出力部分で、アプリケーションの中では状態を持たずステートレスになります。ということで、なかなかいい感じのサンプルができないということになります。