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データベース指向の新OS「DBOS」--クラウド時代に対応する新たなアプローチ

DBOSの開発は2022年に始まった。DBOS Inc.の共同創設者であるPeter Craft氏とQian Li氏は最初のブログ投稿で次のように書いている。「次世代のOSはデータベース指向であるべきだと考えている。というのも、データベースは現代のコンピューティングの困難な問題を解決するために構築されているからだ。現在のデータベースは、ペタバイト規模のデータを管理でき、分散化されて、クラウドネイティブ化が進んでおり、きめ細かなアクセス制御と来歴追跡によるデータの保護と管理が可能だ。同様に重要なことに、VoltDBや『FoundationDB』といった現代的な分散型インメモリーデータストアは、極めて高速になりつつある。後で示すように、それらは従来のディスクベースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)では実行できない多くのOSサービスを効率的に実行できるほど高速だ」

両氏はさらに、以下の2つの原則に基づいたデータベース指向OSの構築を提案した。

  • すべてのアプリケーションとOSの状態が、分散データベースのテーブルに保存される。
  • 状態には、データベーストランザクションによってのみアクセスできる。

このOSは以下の4つのレベルで構成されている。

  • ユーザーアプリケーション
  • ファイルシステム/スケジューラー/IPC/その他のOSサービス
  • 分散DBMS
  • マイクロカーネルサービス

DBOSでは、OSのサービスが分散DBMSにおいてSQLでコーディングされる。これは、データベース管理システムをOS上のユーザー領域内で実行する従来の方法と大きく異なる。

DBOSの最大の利点の1つは、信頼性の高い実行だ。すなわち、アプリケーションが中断しても、止まったところから自動的に再開される。

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