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なぜプログラミングを「開発」と呼ぶのか、他業界が感じるITプロジェクトの違和感

「設計が先で、それから開発」は常識か?

その用語とは、「設計」と「開発」だ。IT業界では、「設計、開発、テスト」という言葉をよく耳にする。これは、設計、開発、テストの3つをそれぞれ並列に挙げているわけではなく、言葉を補って正確に書くと「設計して、その設計に基づいて開発し、そしてテストする」ことを意味している。IT業界でこれに違和感を抱く人はほとんどいないだろう。

ところが、これに驚きの反応を示すのがプラント建設プロジェクトを担当する電力系出身の講師陣である。ハードウエアのエンジニアにとっては、「開発が先で、それから設計」が疑うことのない常識で、それが逆になっているという事実にかなりの衝撃を受ける。

エレベーターに限らず自動車や家電、プラント建設を含めてハードウエアの世界では、「開発」という言葉は新製品や新モデルの開発を指す。これなら新製品の「開発」があって、新製品の「設計」があると聞いても違和感はない。むしろこれが通常の使い方だ。