「Ubuntuらしい」チャレンジングな試みが開始されます。Jon Seagerによる『酸化』の試みのDiscourse上のポスト[1]では、coreutilsをRustベースの新実装であるuutilsで置き換え、可能であれば25.10でデフォルトにし、26.04 LTSでも同様にデフォルトとする方向が示唆されています。
coreutils(GNU core utilities)はLinuxシステムにおける基本的なコマンド群で、lsやmvやrm、cp、chownなどなど、「コマンドライン操作では必ず利用する」ツールキット群です。これを別の実装に置き換えるというのは非常に大きな変更といえます。
もっとも今回Ubuntuで行われるアプローチは、全体的にあくまで実験であり、「必ず達成する」性質のアプローチではないことが強調されています。現実的な問題が発見された場合は先送りされることが明言されています。coreutilsは暗黙でシステム全体から依存されており、この置き換えが成功するかどうかは現状では誰にもわかりません。現時点でこうした試みを試すには、oxidizrを用いて既存のコマンドを置き換えるという方法があります。
Ubuntuがこの挑戦を行う目的として、「スピードよりもRust採用による堅牢性(とレジリエンシー=修正の容易さ)の確保」ということが示唆されています[2]。しかし、C言語ベースの実装からRustへの置き換えというものはどちらかというと「誰か(いずれかのディストリビューション)が試さない限りは未来がやってこない」タイプのチャレンジで、これを実施することで「未来がくる速度を加速する」ことが目的のように読み取れます。