今回、アメリカ・ニューヨーク州立大学ビンガムトン校(SUNY-BU)電気コンピュータ工学科に所属するソクフン・チョイ氏ら研究チームは、紙でできた電子回路基板を試作し、焼却や生分解が可能だと報告しました。
研究チームは、紙製の回路基板を新しく設計しました。
まず蝋を使って反転した回路を紙の上に印刷。
この紙をオーブンで熱すると、蝋が紙に染み込んでいきます。
その後、紙に半導電性インクと導電性インクを塗布すると、蝋が染み込んでいない領域だけにインクが染み込み回路が形成されます。
その上に導電性の金属部品を印刷。さらに上からゲル状の電解質を塗布して完成させました。
実験では、抵抗器やコンデンサ、トランジスタが搭載された新しい回路基板がテストされ、正しく機能することが確認されました。
また回路基板だけの状態で火をつけると、回路ごとすぐに燃えて灰になることも確認できました。
研究チームは、この紙の回路基板は分解されやすいため、不要になったら「そのまま放置して劣化させることも可能」だと述べています。
すごい
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月12日、同日9時50分43秒(日本標準時)に内之浦宇宙空間観測所より打ち上げた「イプシロンロケット6号機」について、上昇中に異常が発生したことを受け、9時57分11秒ころにロケットに指令破壊信号を送出し、打ち上げが失敗したと発表した。
なんてこった
東京大学(東大)と京都大学(京大)は10月7日、セルロースナノファイバー(CNF)の欠陥構造の精密な解析を試みた結果、CNF表面には原子レベルの「凹み」が多く存在していること、その凹みはCNFの全長の少なくとも30~40%を占めていることを発見し、中でも折れ曲がりの付近で発生している凹みは、そのほかの場所に生じている凹みよりも深く長い傾向があることも見出したと発表した。
[...]山形大学の渡辺昌規教授は、食品メーカーと共同で、米のたんぱく質から肉の食感などを再現した「代替肉」を作ることに世界で初めて成功した。原料は米ぬかからこめ油を抽出する際にできる「脱脂米ぬか」というものだ。こめ油を作る際は原料の8割以上が「脱脂米ぬか」として残り、その多くは廃棄されるため利活用が課題となっていた。この代替肉は国内での自給が可能なほか、アレルギーの原因となるアレルゲンがないことなどが特徴で、将来、新たな植物由来の代替肉として普及することが期待されるという。また、収益性が高い持続可能な農業の実現にもつながる可能性があるとしている。
廃棄物を有効活用できるならいいことだ。
イリノイ大学シカゴ校(UIC)の研究チームが、産業分野で排出される二酸化炭素(CO2)をエチレン(C2H4)にほぼ100%変換できる手法を考案した。水の電気分解により生成される水素イオンと、二酸化炭素の電解還元により生成される炭素イオンを結合させてエチレンを製造するもので、二酸化炭素を含まない高純度のエチレンガスを得ることができる。研究成果が2022年9月9日に、『Cell Reports Physical Science』誌にオンライン公開されている。
UICの研究チームは、電気化学的にCO2を還元する電解還元法を利用して、C2H4を製造するプロセスに着目して、CO2との選択分離性の高い電解セルの開発にチャレンジした。メンブレンによって分離された2つのユニットの内、1つには水性溶液を、もう1つには回収されたCO2を満たした。銅メッシュの触媒を用い、電解セルに矩形型振動電圧を負荷することにより、水性溶液側で電気分解により水素イオンを、CO2側では電解還元により炭素イオンを生成して、水素イオンがメンブレンを透過し炭素イオンと結合することによってC2H4を製造することに成功した。この手法では、CO2をほぼ100% C2H4に転換できるとともに、高い選択分離性を実現してCO2を含まないC2H4を得ることを見出した。
アルツハイマー病の患者の皮膚から作ったiPS細胞を培養し、認知症の状態を再現した立体的なミニチュアの脳を作ることに成功したと慶応大学のグループが発表しました。認知症が起きる仕組みの研究や治療薬の開発に役立つと期待されています。
グループは、アルツハイマー病の患者の皮膚から作ったiPS細胞を、培養液に含まれるたんぱく質「増殖因子」の濃度を低くした状態で培養しました。
すると、効率的に脳の神経細胞ができ、大きさが2ミリから3ミリほどある「オルガノイド」と呼ばれる立体的な細胞のかたまりができたということです。
この「オルガノイド」では培養から120日目にアルツハイマー病の患者の脳にたまる異常なたんぱく質、「アミロイドβ(ベータ)」が確認できたほか、培養の途中で認知症の発症に関わるとされる「タウ」というたんぱく質を作る遺伝子を入れると、患者の脳と同様に「タウ」がたまる状態を再現できたということです。
そこで今回、日本のクリニックの研究者たちは、生理食塩水に青色着色料(青色2号として知られる)を混入させた溶液を用意し「潮吹き」の起源を確かめることにしました。
実験にあたってはまず5人の女性被験者たちの膀胱に細い管を差し入れて溜まっていた尿を全て取り出し、代わりに生理食塩水を青色に着色したものを注入しました。
そして男性の被験者たちは女性たちが「潮吹き」を行うまで、性的刺激を加えました。
体張ってるなぁ
(CNN)米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサビアランス」は、太古の河川デルタを調査する中で、今回のミッションにとって最も重要な部類のサンプルを採取した。NASAの科学者らが明らかにした。同探査車は火星に生命が存在したのかどうか突き止める任務を担っている。
最近採取したサンプルのいくつかには有機物が含まれている。これはかつて湖があったとみられるジェゼロ・クレーターと、そこに流れ込んでいた河川デルタが35億年前には生物の暮らせる環境下にあった可能性を示す。
有機物は生物に由来しないものもあるから生命がいたと結論するのは早計なんだけども。
もし火星に生命がいたのだとしたら、地球より先行して発生して地球より早く滅びたわけだが、その理由はなんだったのだろうか?
シンプルに火星が干上がるのが早かったとか?
大型放射光施設「SPring-8」は、SDGsや2050年カーボンニュートラル達成に向けた研究を支える施設で、施設のグリーン化も積極的に進めています。しかし、その過程で意外なところにネックがあったのです。高エネルギーの電磁波である放射線にさらされると、長寿命のはずのLEDが数カ月で点灯しなくなってしまいました。田中 均グループディレクター(GD)らはその原因を究明し、驚くほど簡単な解決方法を見いだしました。
電源部にX線を試験的に照射し(図1)、照射量と電気的な特性の変化を調べたところ、照射量がある数値を超えると急に漏れ電流が増加し、故障した。「もしかして、これは漏れ電流が引き起こす"熱暴走"では?」と考え照射量と温度の関係も調べた。その結果、漏れ電流が一定量を超えると素子の温度が急上昇し、それが電流の漏れを加速、そして電流が漏れると温度上昇をさらに加速するという熱暴走の様子を捉えた(図2 赤丸と青四角)。発端となる電流の漏れが始まるポイントを調べるために、さらに精密な漏れ電流計測を行った。その結果、電流は、あるX線照射量で急に漏れ始めるのではなく、徐々に進行していると分かった(図2 緑ひし形)。
すると今度は「なぜ放射線が当たると電流が漏れるのか?」という疑問が湧いてきた。調べるうちに、LED材料に関する論文に「放射線照射で生成された正孔(電子が抜けた部分)が絶縁膜表面に捕捉される、半導体との界面に正の電荷が溜まる」という記述を見つけた。
そこで「ゲート電圧がかかっていないのに、かけている状況になって流れないはずの電流が流れてしまうのか」と気付いた。これは、素子のソースとドレイン間に電圧を印加しなければ起こらない現象だ。議論を重ねる中で「だったらMOSFET電圧を印加しない、つまり照明を消していれば放射線が当たっても故障は起きないのではないか」とひらめいた。
早速、照明を消してX線を照射し、漏れ電流を測定するときにだけ照明を点灯して実験を行った。すると予想通り、照明をつけっぱなしのときならLEDを故障させてしまうX線量の10倍量を照射しても漏れ電流の急激な増加は起きず、LEDも故障しなかった。
MITとヒューストン大学などの共同研究チームは、立方晶ヒ化ホウ素(c-BAs)が、微細デバイスの放熱性に有効な高い熱伝導度を有するとともに、電子輸送と正孔輸送の両方を兼ね備える高い両極性移動度を発揮することを実験的に示した。高純度処理されたc-BAs単結晶の局所的な測定により、シリコン(Si)を超える高い熱伝導度と両極性移動度を持つことを実験的に確認したもので、Siを超える理想的な半導体として広汎な応用が期待できる可能性がある。MITとヒューストン大学、テキサス大学オースティン校、ボストンカレッジの共同研究チームによる論文が、2022年7月21日に『Science』誌に公開されている。
共同研究チームは、優れた熱伝導性および電子と正孔の両極性移動度が同時に高い、理想的な半導体材料を探索し、理論計算によって、c-BAsが高い熱伝導性および両極性移動度を持つことを予測していた。そして、高純度化された数mmスケールのc-BAs単結晶を作成し、周波数領域サーモリフレクタンス法および超高速レーザを用いた過渡格子分光法により、熱伝導度および両極性移動度を局所的に測定した。
その結果、測定点による変動はあるものの、熱伝導度が1200W/mK、両極性移動度が1600cm2/Vsに達することが判り、以前の予測結果を実証するものとなった。「熱伝導率はSiの約10倍であり、電気自動車用パワーエレクトロニクスにおいてSiを代替しつつある炭化ケイ素(SiC)半導体の熱伝導度がSiの3倍であることを考えると、放熱性だけでも充分魅力的だ」と、研究チームは説明する。
立方晶ヒ化ホウ素はSiほど安価に採掘可能なのか?
掲載されたのは、米国カリフォルニア州にあるローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)が国立点火施設(NIF)で、2021年8月にサッカー場ほどの広さの設備で行った実験だ。重水素と三重水素でできた球状の燃料を内包した、「ホーラム」と呼ばれる金属製の筒に192本のレーザーを一斉に打ち込んだ。レーザーはホーラム内でX線に変換され、直径約2ミリメートルの燃料に当たりエネルギーが生じて点火に達した。具体的には、打ち込んだレーザーのエネルギーである1.9メガジュールの70%にあたる1.35メガジュールのエネルギーが生じた。
論文によると、反応により燃料から失われたエネルギーよりも、反応で生じたヘリウム4による加熱エネルギーの方が多かったことから点火に達した。想定される商用核融合炉では、反応で生じる中性子は「ブランケット」という部品に回収されるが、ヘリウムは燃料内にとどまる。このときとどまるヘリウムは燃料の加熱に寄与し、核融合反応で最初に起きる点火部からそれを取り囲む燃料部へ反応が連鎖していくことで、莫大なエネルギーを生み出す。
石油が採れづらくなっている。石油を採るのにかかったエネルギーより、たくさんの石油エネルギーが採れなければ、経済的にもエネルギー的にも意味がない。石油が噴水のように吹き出していた時代は、採掘エネルギーの200倍の石油が採れたという。しかしシェールオイルは10を切っている。
このことをできるだけ多くの人に把握していただき、一緒に知恵を絞っていただきたい。新著で私は問題点の洗い出しはしたが、解決策を示したわけではない。容易に解決できないほど、問題は難しい。「これさえやれば一気に解決」といった魔法は存在しない。私たちの地道な努力の積み重ねが必要となる。
MITとヒューストン大学などの共同研究チームは、立方晶ヒ化ホウ素(c-BAs)が、微細デバイスの放熱性に有効な高い熱伝導度を有するとともに、電子輸送と正孔輸送の両方を兼ね備える高い両極性移動度を発揮することを実験的に示した。高純度処理されたc-BAs単結晶の局所的な測定により、シリコン(Si)を超える高い熱伝導度と両極性移動度を持つことを実験的に確認したもので、Siを超える理想的な半導体として広汎な応用が期待できる可能性がある。MITとヒューストン大学、テキサス大学オースティン校、ボストンカレッジの共同研究チームによる論文が、2022年7月21日に『Science』誌に公開されている。
その結果、測定点による変動はあるものの、熱伝導度が1200W/mK、両極性移動度が1600cm2/Vsに達することが判り、以前の予測結果を実証するものとなった。「熱伝導率はSiの約10倍であり、電気自動車用パワーエレクトロニクスにおいてSiを代替しつつある炭化ケイ素(SiC)半導体の熱伝導度がSiの3倍であることを考えると、放熱性だけでも充分魅力的だ」と、研究チームは説明する。
ただし、理想的な半導体の実現には、材料の高純度化が必須条件だとし、高純度で実用化に充分な大きさのc-BAs単結晶の実際的かつ経済的な量産技術の開発が必要だ。また、長期的な耐久性など他の特性の評価なども必要で、将来に対して大きな期待を抱きつつ、今後の研究課題は多いと研究チームは考えている。
オカルト作家・研究家の山口敏太郎氏によると、 「イカは他の惑星から飛来した生物だと言う説があります。というのも、イカは高等生物だという説が有力です。イカには長い一対の触腕があり、人間の両腕の役割を果たしています。また、イカの目はなんとレンズでピントの調節をする『カメラ眼』です」
鋭く大きなイカの目は、 無脊椎動物にも関わらず、ヒトと同じ単眼で、視力はヒトに置き換える約0.5ほどなので、平均的な人の視力だろうか。そして、山口氏が指摘するようにヒトと同じ「カメラ眼」の機能を持つ。「カメラ眼」とは、レンズでピントを合わせる機能があり、対象物をより高解像度で見ることが可能になる。この機能は敵から身を守ったり、獲物を捕まえる時にも役立つ。
また、無脊椎動物の中で、イカは最も学習記憶能力が高く、短期記憶のみならず、長期記憶も覚えているという。2020年、米国科学アカデミー発行の学術誌「PNAS」に掲載された論文によると、アメリカオオアカイカの生態を研究したところ、体の縞模様12種類の色素の変化のパターンによって互いにメッセージを送り合っているという。人間でいえば、ひとつひとつの縞模様は「単語」、全体のパターンが「構文」となる。高度なコミュニケーション故にアメリカオオアカイカは必要な時に集団で獲物に襲いかかり、その後は協調して獲物を分け合うというのだ。つまり、高度なコミュニケーションで社会性が極めて高い生物だといえる。
さらに、米マサチューセッツ州にある「ウッズホール海洋生物学研究所」の分子生物学者のジョシュア・ローゼンタール氏の研究によると、イカは神経細胞内のRNA分子を高速で変化させる特殊な能力があるという。同氏はイカがこの能力によって、体の各部で不調があらわれた際に、遺伝子の働きを調節して再生している、という仮説を唱えている。
VNC Hooks社のメイキングビデオ
ロシアの釣り針メーカーのメイキングビデオだろうか
こちらは手作業で作る釣り針の作業工程
表情フィードバック仮説
マシュマロテスト
「目」の効果(目の画像による向社会性の向上)
スタンフォード監獄実験
宣誓効果
分離脳実験
脳画像のもつ説得力
自由意志を疑う人は不正に走りやすい
1万時間の法則
ダニング・クルーガー効果
マクベス効果
グロース・マインドセット理論
ステレオタイプ脅威
ピグマリオン効果
社会的プライミング効果
オキシトシン点鼻薬の信頼性効果
赤の魅力効果(ロマンチック・レッド)
パワーポーズ仮説
自我消耗仮説
有名どころの心理学・行動経済学の理論の殆どが再現性無しとなっている模様。
一般書全般、かなりまずいことになっているのでは?
心理学の研究は、経済学、法学、倫理学、哲学、社会学、教育学、文学、その他いろんな分野の研究者が援用しています。理系分野の研究者だって、いざ社会や人間について論じる際には心理学研究を持ち出したりするわけです。だから、心理学研究の話は、いろんな分野の一般書にでてきます。それら一般書の基礎もガタガタだったということになれば、色々と読んでいる人ほど怪しい情報を蓄積しているという悲しき現実が出来上がっているかもしれません。それどころか、たぶん一部の分野では専門書の類でも心理学研究を援用しているような気がするのですが、そのところどうなんでしょう。
米コロラド大学ボルダー校の研究チームが、グラフィンという炭素材料を大量合成する方法を見いだした。グラフィンは、ユニークな電子伝導性、機械特性、光学特性を持つと理論的に予想されており、エレクトロニクス、光学、そして半導体材料研究に対して、新たな可能性を開くと期待されている。
グラフィンは、炭素の六員環同士が炭素―炭素三重結合を介してつながった2次元構造をしており、2010年ノーベル物理学賞の研究対象である炭素材料グラフェンに似ていることから、研究者が長い間関心を持っていた。しかし、10年間以上に及ぶ研究にもかかわらず、これまではナノメートルスケールのグラフィンが合成できるに過ぎなかった。
同手法は、アルキンメタセシスと呼ばれ、炭素―炭素三重結合を持つ炭化水素の化学結合を切断/再結合させる化学反応を熱力学と動力学的に制御するものだ。同手法により、グラフェンに匹敵する電子導電性を持つ上、ユニークな機械特性、光学特性を持つ炭素材料であるグラフィンの新たな合成手法が確立された。
(1)酸化→還元
まず黒鉛を酸化させることによりシートの状態に剥離します。
得られるのは酸化されたグラフェンですので、これを還元することにより目的のグラフェンとする方法です。
初期には、KMnO4/H2SO4のような強力な酸化剤を用いて酸化するのが主流でしたが、岡山大学の仁科教授は、BF4-を溶解した水中において水を酸素源と利用する電気分解法を報告しています1)。
(2)液中剥離
グラファイトの層間に液体を浸透させることで剥離させる方法です。
酸化グラフェンを経由せずに直接グラフェンを得るので、欠陥が少ないのが特長とされています。
(3)化学気相成長(CVD)
金属触媒を用いてメタン等の炭化水素ガスを1000 ºC程度に加熱して基板上にグラフェンを形成させる方法です。大面積のグラフェンを合成しやすいとされています。
九州大学の吾郷教授は、単結晶体を基板として使用すると大面積で欠陥のないグラフェンが形成できると報告しています4)。
臨死体験の背後にある正確なメカニズムは不明のままだが、これまでの研究によると、呼吸と心拍が停止した後の2~20秒間、意識が保たれているという。自分が死んだ状態であることを自覚できるということになる。
呼吸や心拍が止まった後も、2秒から20秒は意識は残っていると、パーニア博士は言う。これは、酸素がなくても大脳皮質が持ちこたえられると考えられている時間だ。
大脳皮質は思考や意思決定を行う場所で、五感から集めた情報を読み解く役割も担っている。
脳に異常が無いのであれば、心停止しても血液に残った酸素によって脳死まで若干のタイムラグが生じるという仮説は確かに有り得そうな話だ。
脳死していないのであれば、感覚器からの入力を理解する猶予があるかもしれない。
気になるのは「それは苦痛を伴うのか?」であるが、脳への血流停止による脳の機能停止は柔道などの絞め技で失神する現象と共通するものがあるので、恐らく苦痛はないと考えられる。
単に意識が切れた後、速やかに脳死し生命活動の停止につながるのだろう。
であれば、老衰など穏やかな死の場合は苦痛が無いということであり、これはひとつの救いではないだろうか。
人工心肺装置に似たデバイスと特殊な保護液を利用することで、死後1時間が経過したブタの血液循環を回復させ、心臓などの重要な臓器機能を復活させることができたという。
この「OrganEx」の技術があれば、移植用臓器を守り、それを必要とする患者に臓器を届けやすくできると期待される。また心臓発作や脳卒中によって損傷した臓器や組織の治療にも役立つかもしれないとのことだ。
つまり死体の再起動に成功したというわけか
ブラックバス、日本の内水面で釣れる魚としては最強クラスに面白いんだよな。
他の魚とは格が違う感じある。
三菱重工によると、マイクロ炉の設計寿命は25年を目標としており、その間の燃料交換を不要にする。想定する熱出力は1MW、電気出力は500kWほど。大まかな比較だが、原子力発電所の大型軽水炉1基あたりの電気出力を1GWとすれば、マイクロ炉は数千分の1。前述のSMRと比べても、数百分の1程度の規模である。
マクセルは、硫化物系固体電解質を使用したセラミックパッケージ型の全固体電池「PSB401010H」を開発、製品化した。構造やプロセスに関する新技術の採用により、従来のセラミックパッケージ型全固体電池と比べ約2倍のエネルギー密度を実現。京都事業所(京都府大山崎町)で生産する方針で、医療や工場自動化(FA)、車載機器といった市場に展開したい考え。
セラミックパッケージ型全固体電池の従来品「PSB401515L」の容量や出力特性、耐熱性などを維持したままエネルギー密度を向上。FA機器やインフラ用機器のメーカーなどからの要望に応じて小型化も実現した。
また、新製品は105度Cの環境下で10年間使用できるほか、最大温度が約250度Cのリフローはんだ付けによる基板への表面実装を可能とする。
現在のパワー半導体の主流はSiで作製されているが,Siの物性値に起因し,モーター駆動制御時に一定の割合で熱エネルギーが発生し,CO2排出量の増加の原因となる。
モーター駆動用パワー半導体をSiからSiCに置き換えることにより,この熱エネルギーの大幅な削減が可能となり,2030年で1億4000万トン,2050年で2億8000万トンのCO2排出削減効果が見込まれるという。
現在,昇華法で作製されたSiCパワー半導体用基板が社会実装されているが,基板が高価かつ結晶欠陥密度が高いという問題がある。結果としてSiCパワー半導体デバイスが高価かつ低信頼性となり,市場拡大に踏み切れていない。
そこで研究グループは,AI技術を応用したプロセスインフォマティクスを用いて,コンピューター内に実際の結晶成長を疑似的に実現する装置を構築した(デジタルツイン)。これを用いることで,数百万回レベルの試行をコンピューター内で短時間でできるようになり,遺伝的アルゴリズムなどの最適化手法を用いることで,条件を素早く求めることができるようになった。
結果として,3inchから6inchまでの口径拡大を昇華法の10年程度に対して約1年実現し,溶液成長法において世界で初めて6inchの結晶を実現した。さらに,8inch単結晶基板の開発に取り組んでおり,現在,7inch弱の結晶を実現している。
「なぜ環境保護は大切なの?」って疑問に、倫理観や道徳に訴える回答をするのは非科学的で好きじゃない。この話題でいつも思い出すのは、(通信販売じゃないほうの)アマゾンでウレタンを分解するキノコが発見されたってニュース。18世紀には何の役にも立たないキノコだった。
ポリウレタンを分解できる微生物は、その後、世界中のゴミ捨て場で発見されるのだけど……それはまた別のお話。
重要な点は二つ。この世界には、思いもよらない「役に立つ生物」がたくさんいるってこと。そして、23世紀に役立つ生物を、21世紀の現時点では予測できないってこと。
1種のキノコを守るためには、そのキノコが棲息する環境を丸ごと保護する必要がある。一つの森の中で食物連鎖がどういう風に絡まり合っているのか、すべて解明するのは現実的には不可能だからだ。1種の昆虫が滅んだら受粉できなくなった別の木が滅び、その枯れ木に生えるキノコも滅ぶかもしれない。
もしかしたら、ステラーカイギュウの脂肪から素晴らしい抗癌剤を発明できたかもしれない。リョコウバトから、鶏肉の生産効率を数倍にする遺伝子を発見できたかもしれない。フクロオオカミの血から減量薬を作れたかもしれない。
でも、現在では確かめようがない。彼らはもう地球上に存在しないからだ。
生物とは生きた情報記録媒体であり、彼らの体内には私たちの生活を豊かにする遺伝情報が――膨大な情報が――眠っている。環境破壊とは「役に立つ情報があるかどうか」を調べもせずに、ハードディスクドライブを叩き割るようなものだ。
ペニシリンが発見される以前の世界で、果物に生えたアオカビを指さして「これが将来、人類の命を救う」と訴えても、周囲の人々からは気の狂ったバカだと笑われただろう。「未来は予測できない」とは、そういう意味だ。大抵の人は、今と同じ暮らしが何百年、何千年も続くと信じて生きている。
一万年ちょっと前、私たちの暮らす集落の近くに変わったオオカミが現れるようになった。ヒトをあまり恐れず、ヒトの出す残飯をあさる汚いオオカミだ。
私たちの中でも変わり者の誰かが、それに餌を与え、飼育するようになった。おそらく周囲の人々は「そんな動物が何の役に立つ?」と笑っただろう。
私たちがイヌやネコと生活できるのは、その祖先が絶滅していなかったからだ。私たちが絹の衣服を着れるのは、私たちが蜂蜜を味わえるのは、私たちが牛肉や鶏肉、豚肉に舌鼓を打てるのは、その祖先が絶滅していなかったからだ。このリストは、どこまでも長く続く。
生物は生きた情報保存媒体であり、自然環境は有用な情報の眠る鉱脈のようなものだ。じつのところ、この情報を丸ごと保存するのにもっとも安上がりな方法が、自然環境を保護することだ。生物を一種ずつ単離して、飼育して、冷凍保存するよりも、自然をそのまま保護するほうが安い。
たとえば何の変哲もない池にも、数百~数千種類の動植物が生息している。微生物まで入れれば数万~数十万という桁になる。それら一種ずつを水槽やシャーレに移して飼育するのと、池を一つ丸ごと保全するのとを比較して欲しい。誰が飼育するのか?一体どこで?まず間違いなく、前者のほうが高くつく。
人類が養蚕を始めたのは5000年ほど前だという。蚕の祖先と出会う以前の人類は「絹の服」など想像できなかったはずだ。繊維業が20世紀の日本の経済発展を助け、先進国の仲間入りを果たす原動力になることなど、5000年前の人々には絶対に想像できなかった。
でもまあ、「将来世代のために生物多様性という遺伝情報の資産を残しましょう」という発想も〝倫理観〟の一つではないか?というツッコミは正しい。「将来のことなど知らない、私は今が良ければそれでいい」という倫理観の持ち主もいるからだ。とはいえ、
「固有種が可哀想だから」とか「人類の罪を償いましょう」とか、そういう倫理観に訴える議論よりは、同意を得やすいのではないか。自分の子供や孫、甥や姪の姿を思い浮かべたときに「彼らの未来のためになることをしたい」と考える人のほうが、きっと多いはずだ。(※包括適応度から言って)
俺の過去作『女騎士、経理になる。』の中で「正しい帳簿さえあれば、世界だって救ってみせる」という決め台詞がある。俺はわりと本気でこの台詞を書いている。環境破壊が進む原因の一つは、将来のコストを正しく見積もることができず、引当金を積むこともできないという点にある(と俺は思う)。
環境破壊にせよ、戦争にせよ、それによって生じるコストを正しく計算できれば――そして、コストを負うべき者がきちんと負えば――確実に減る。たとえ根絶は無理だとしても、大幅に減る。正しい帳簿さえあれば、世界は救える。
ただし問題は、「正しい帳簿」という理想があまりにも高いということ。
MITのプラズマ科学核融合センターとスピンアウト企業Quaise Energyが、「ジャイロトロン」と呼ばれる強力マイクロ波(ミリ波)発生装置を用いて、深い地殻層の岩石を溶融して地熱井を掘削し、地熱エネルギーを取り出す壮大な計画を推進している。休止した火力発電所の土地を利用し、温泉地や火山帯地域にある従来型の地熱発電所よりも深い地熱井を掘削することで、既存のタービンや送電網インフラを有効活用し、経済性の高いカーボンフリー発電を行うのが狙いだ。2026年までに、岩石温度が500℃に達する深さまで掘削できるパイロットプラントを用いた発電を開始する予定だ。
研究チームは、プラズマ科学核融合センターにある小型ジャイロトロンを用いて、深い地殻層に相当する岩石にミリ波を照射した結果、岩石を溶融し蒸気化できることを確認した。その後、MITの投資ファンドの支援のもと、スピンアウト企業Quaise Energyを設立し、より大型のジャイロトロンを用い、10倍の深さの地熱井を掘削する概念実証研究を開始した。
超強力電子レンジ的なもので岩盤を融解させて穴を掘ることができると?
気化した岩盤はすぐに冷えて個体化しそうだがその辺は解決できるのだろうか。
やばい、何度でも復唱したくなる。水産庁「水産物は持続的に利用してくことが重要なため、原因が特定できていない状態で消費者が購入を控える必要はないでしょう。」(原因が特定できないまま消えていったイカナゴ、タイラギ、アサリ、ハマグリ、アゲマキ、その他いろいろ・・・・・)
原因が特定できていない状態で消費者が購入を控える必要はない>消費者は制限なく購入>スーパーは消費者の需要に応えるため確保>漁業者はスーパー値段で採算あわせるためにたくさん捕る>原因が特定できない状態で消費者が購入を控える必要はない>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>資源消滅
そもそもな、原因の特定なんてふつう無理やねん。つまり、水産庁の理屈でいけば消費者は一生、どんな水産物も、購入を控える必要がない、ということになる。
庭のプールじゃないんやぞ。
極めて高効率でクリーンな発電手法として注目される核融合。国際熱核融合実験炉(ITER)の完成が近付くなか、ある重大な“問題”が指摘されている。稼働が見込まれる2035年ごろには、燃料となる水素の放射性同位元素のトリチウムが不足している可能性があるというのだ。
砂を加熱して、断熱容器に保管することで熱エネルギーを保存するという発想らしい。
例えば、太陽光パネルで発電→電力で砂を加熱→エネルギー保存→必要に応じてスターリングエンジン的な何かで電力に再変換、みたいなシステムが作れたりしないだろうか?
それによりますと、将来、人類が月や火星で暮らす場合、地球と同じ程度の重力が欠かせないとして、月や火星の地表面に、直径200メートル、高さ200メートルから400メートルのグラスのような形をした施設を建設し、これを回転させた遠心力で重力を人工的に発生させるとしています。
そして、施設の中には居住エリアに加えて、海や森林などの地球環境を再現した小さな生態系を設けて、人類が生存できる基盤をつくることを目指し、必要な資材は地球から搬送するほか、重量があるものは現地で調達して建設を進めるという構想です。
重力制御が発明されたのかと思ったけど、やっぱり遠心力か
話題となった技術はCO2を分解し、取り出した炭素で黒鉛を製造する。同志社大学発ベンチャー企業のアイ’エムセップ(京都市下京区)と18年から共同研究し、溶融塩電解技術でのCO2の分解に成功した。
コークスなど化石資源を使わずに黒鉛を生産できるだけでも脱炭素に貢献するが、CO2由来の黒鉛はリチウムイオン電池材料に適しており、引き合いが殺到している。
電池の充電性能向上は、負極材料の黒鉛粒子のきめ細かさが鍵となっている。SECカーボンの経営企画室の矢野賢氏は「CO2由来の黒鉛は、できあがった瞬間から粒子が細かい」と強調する。しかも不純物がない高品質な黒鉛であり、性能向上が期待できる。
SECカーボンは新たなカーボンリサイクルを自社の京都工場で始める計画だ。化石燃料の燃焼で生じたCO2を回収し、黒鉛を製造する。その黒鉛を採用したリチウムイオン電池を京都工場に設置。再生可能エネルギーの電気を充電し、操業に必要な電気を賄う。「CO2を減らしながら工場を動かす」(矢野氏)構想だ。25年までに試験機を稼働させ、30年には年1トンの黒鉛を生産する。
CO2から黒鉛を生産できるのか。
その黒鉛からダイヤモンドを作れば錬金術になりそう。
小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った砂から、23種類のアミノ酸が見つかったことが、岡山大惑星物質研究所(鳥取県三朝町)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの分析で分かった。生命の源でたんぱく質の材料になる複数のアミノ酸が、地球外でまとまって確認されたのは初めて。生命の起源や、宇宙には地球以外にも生命がいるのかといった謎に迫る結果になりそうだ。
日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」で採取したサンプルについて、2つのチームが分析した結果がそれぞれ公表され、「リュウグウ」には水と反応してできた鉱物が豊富に含まれていたことから、「リュウグウ」の元となった天体には大量の水があったと考えられるとしています。
DNAの類似物で、生物の最初の遺伝物質であると考えられているリボ核酸(RNA)が玄武岩質溶岩ガラス上で自然発生的に形成されることを、応用分子進化学研究所の研究者たちが発表しました。このようなガラスは、43億5千万年前の地球上には豊富にありました。似たような太古の生き残りである玄武岩は、火星上にもあります。
一方、今回の研究では、もっと単純な側面からきりこんでいます。エリザ・ビオンディさんに率いられた研究では、100から200塩基対の長いRNA分子が、ヌクレオシド三リン酸が玄武岩ガラスに染み込む以上のことはしていないのに形成されることが示されました。
単純な化学作用でRNAが自然発生するならやはり炭素系生命は宇宙に普遍的に存在することが予想できるな。
プラチナは触媒として非常に優れていますが、工業用に固体のプラチナを使用する場合、炭素ベースの触媒系だと10%程度のプラチナが必要です。プラチナそのものの価値が高く、運転に必要なエネルギーコストも重なるため、工業規模ではあまり採用されていないのが現実。しかし、今回研究者らが考案した液体ベースの触媒系は固体ベースのそれより1000倍以上効率的であるため、化学産業に大きな革新をもたらす可能性があります。
研究者らによると、プラチナとガリウムを化合させ触媒を構築する初期段階のみ高温での処理が必要になるとのことですが、それでも300度前後の温度で1~2時間程度であり、工業規模の化学工学でしばしば必要とされる連続的な高温処理にはほど遠いとのこと。
さらに液体ベースであるため、いずれ目詰まりを起こし機能しなくなる固体ベースの触媒よりも信頼性が高くなるとのこと。噴水が組み込まれた水槽のように常に循環するため、長期間にわたって効果を発揮すると研究者らは述べています。
プラチナを液体ガリウムと組み合わせることで、二酸化炭素の削減や肥料製造におけるアンモニア合成など、化学工業における多くの可能性が期待されています。
しゅごい
[...]ソーラーパネルが太陽光で発電を行っているときにも、パネルのポリマーは紫外線を浴びることでフリーラジカルが発生することが知られていました。
酸素が存在すると、そこで材料に酸化が起きてしまいます。
酸化とは対象から電子を奪い取ることを意味しています。電子が抜かれると、そこには正孔(いわゆるアナ)ができます。つまり材料がボロボロになってしまい、これが腐食や劣化の原因となるのです。
これは発電効率にもダメージを与えます。
そこで今回、吉林大学の研究者たちは、次世代型ソーラーパネル「ペロブスカイトソーラーパネル」をお肌にみたてて、トマトのリコピンを加えてみることにしました。
リコピンはペロブスカイトソーラーパネルの内部でも期待通りの抗酸化能力を発揮し、パネルの酸化を抑えて安定性の増加に役立っていたことが判明します。
さらにパネルの結晶構造内部で電流の邪魔となっていた微小粒子を減らすことで、電気の流れを改善しており、最終的には光から電力への変換効率を3~4%向上させることが示されました。
東京大学(東大)は5月9日、鉄系超伝導体「Fe(Se,Te)」において「量子液晶」の量子臨界点を発見し、これに由来した相互作用が高い超伝導転移温度をもたらすことを実験的に明らかにしたことを発表した。
今回の研究成果について研究チームでは、これまで確立していた磁気的相互作用によるものとは異なる機構で実現していることが考えられるとしており、今後、この仕組みをよりさまざまな実験で精査していくことが、非従来型超伝導体の研究における新たな潮流となることを期待したいとするほか、銅酸化物超伝導体においても量子液晶状態の量子臨界点と高温超伝導の関係が議論されていることから、そのメカニズムの解明や、今後の超伝導物質の開発に向けた指針となることも予想されるとしている。
フワフワした話ばかりで具体的なエネルギー効率や持続可能性を実現するプランが無いんだよな
研究を進める中で、活性炭よりも大きい平均直径150ナノメートルのマクロ孔を持つ「多孔質炭素」が、O157が生み出す病原性たんぱく質の大きさにあっていることが判明。この炭素をO157の培養液に添加すると、病原性たんぱく質を強く吸着し、無毒化することが確認できた。
O157の代替菌に感染させたマウスを使った実験でも、多孔質炭素を経口投与したグループには治療効果がみられ、副作用などもみられなかったという。
米国立標準技術研究所(NIST)の研究者らが、3cmから1.7kmの距離のどこにでもフォーカスを合わせられるカメラレンズを開発したと発表した。このレンズは通常のものとは異なり、約5億年前に生息していた三葉虫の一種が持っていた、特殊な眼の構造からヒントを得ている。
研究チームは、近点がわずか3cm、遠点が1.7kmに設定された39×39のメタレンズアレイを設計し、さらにこの合計1,521個のメタレンズから得た収差をすべて補正するため、マルチスケール畳み込みニューラルネットワークを使用した画像再構成ソフトウェアを構築した。
そして、このカメラを使って撮影したデータをソフトウェアで処理することで、3cmから1.7kmまでの間のすべてにおいてピントがくっきりと合い、さらに収差もないという、これまでにはなかった被写界深度の画像が生成できたという。
今回開発されたメタレンズは、画像の解像度を犠牲にすることなく集光性能を向上させられる。さらに収差を自動的に補正するため、誤差の許容度が高いと研究者は述べており、この技術を使ったライトフィールドカメラを作るのは、技術的にはそれほど難しくないとしている。
監視カメラやドライブレコーダーなんかに採用するのがよさそう
北海道大学の大場康弘准教授などの国際的な研究グループは、50年余り前にオーストラリアで見つかった「マーチソン隕石」と呼ばれる隕石に含まれる物質を詳しく調べました。
その結果、生命の設計図として機能するDNAやRNAに使われているアデニンやチミン、それにウラシルなど合わせて5種類の核酸塩基と呼ばれる物質すべてが検出されたということです。
大場准教授は「隕石によってもたらされたこうした物質が、地球での生命誕生に関与した可能性が示唆される」と話しています。
アダマンド並木精密宝石(東京都足立区)と佐賀大学は4月19日、量子コンピュータのメモリとして使えるダイヤモンドウエハーの量産化に成功したと発表した。ウエハーは直径約55mm(2インチ)ながら、Blu-rayディスク10億枚分(25エクサバイト)もの記憶容量を持つとしている。2023年の製品化を目指す。
固体溶融塩を180度まで加熱し、液体となった電解液に充電する。電池を室温まで冷やすことで溶融塩が固化し、エネルギーを伝達するイオンがほぼ静止した状態になりエネルギーが封じ込められる。エネルギーが必要なときは、電池を再加熱し放電する。
実験ではコストを抑えるため、アルミ・ニッケルを使用した溶融塩電池プロトタイプを開発した。プロトタイプは電解液に硫黄を添加し、電池の蓄電量を増やし、負極と正極の間にはグラスファイバーのセパレータを埋め込んだ。
プロトタイプを試した結果、12週間経過しても初期容量の92%を維持でき、貯蔵と放電ができたという。理論上のエネルギー密度は1kg当たり260W/hであったという。
液体ナトリウム自体に充電ができるのか
(CNN) 2014年に太平洋に落下した隕石(いんせき)が、太陽系外からやって来た「恒星間天体」だったことが、このほど公開された米国防総省宇宙コマンドの通知で確認された。恒星間天体の観測は極めて珍しく、地球への衝突が確認されたのは初めてだった。
東京大学(東大)、埼玉大学、東京工業大学(東工大)の3者は、空間反転対称性の破れた「3回回転対称性」を有する、鉛・タンタル・セレンで構成される単結晶の層状超伝導体「PbTaSe2」が、外部磁場や磁気秩序が存在しない条件下でも巨大な整流特性を示すことを発見したと発表した。
ライス大学の化学者であるジェームス・ツアー氏の研究室が、生ごみやプラスチック、その他の材料をベースにグラフェンの粉末を生成する方法を開発しています。このプロセスは迅速かつ安価です。ツアー氏はごみからグラフェンを作成する方法を「フラッシュグラフェン」と呼称しており、既存のグラフェンバルク製造方法のコストの何分の1に抑えることが可能。つまり、大量の石炭・食品廃棄物・プラスチックをグラフェンに変換することができます。
ツアー氏は「世界では食品の30~40%が廃棄されています。また、プラスチック廃棄物も世界的に懸念されています。一方で、混合プラスチック廃棄物やゴムタイヤといった固体炭素ベースの物質をグラフェンに変換できることは証明されています」と語り、フラッシュグラフェン技術の重要性を語っています。
フラッシュグラフェン技術は、炭素含有材料を華氏5400度(摂氏約3000度)に加熱し、わずか10ミリ秒経過するだけでグラフェンが生成できるというもの。グラフェンを生成する際の原料となるべき材料は炭素を含むものなら何でもOK。ツアー氏によると、材料の有力候補は食品廃棄物・プラスチック廃棄物・石油コークス・石炭・木材・バイオ炭であるとしています。なお、ツアー氏は「既存のグラフェンの商業価格は1トン当たり6万7000~20万ドル(約820万~2400万円)であるため、フラッシュグラフェン技術は素晴らしいものになると思われます」と語りました。
本当かな?
ヒトの「からだの設計図」ともいわれる遺伝情報「ヒトゲノム」について、アメリカの研究機関などはこれまで解読が困難だった部分も含め、完全な解読に成功したと発表しました。
ヒトの遺伝情報「ヒトゲノム」は2003年、日本やアメリカなどの研究機関が参加した「ヒトゲノム計画」のもとで解読が終了したと発表されましたが、ゲノムを構成する2つで1組となる塩基配列30億対のうち、およそ8%は繰り返しの配列が多いなどといった理由で正確な解読ができていませんでした。
3月31日、アメリカの国立ヒトゲノム研究所などで作る大規模な研究グループは、これまで技術的に解読が困難だった部分も含め、完全な遺伝情報のデータベースを作成したとする論文を科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
それによりますと、研究グループは染色体の末端にあって老化すると短くなる「テロメア」と呼ばれる部分などを解読する新たな手法を開発し、ヒトゲノムの完全な解読に成功したということです。
研究グループは、今回解読できた部分からはたんぱく質を作り出すのに関わる遺伝子とみられるものが99個見つかっているとしています。
イメージ的には全体の配列構造の解析に成功したところで、これから具体的な機能や相互に関連する遺伝情報を分析していくことになるっぽい。
デザイナーズベイビー誕生にはまだ時間が掛かりそうである。
今回の研究では、研究チームが独自に合成した有機分子の「大環状分子」でできた“分子の落とし穴”を、電極基板上に規則正しく並べ、C60が1つずつはまり込むようにすることで、これら3つの課題解決を目指したとする。
実際には、大環状分子を電極基板上で自己集合させて分子シートを形成させることで、規則正しく並んだ分子の落とし穴を形成。あらかじめ大環状分子の分子設計に組み込まれていた分子間相に働く「CH-π相互作用」を活用し、分子の落とし穴にC60を補足させることで、C60は大環状分子の配列上できれいに4nmずつの間隔で整列することが確認されたという。また、溶媒や熱による意図しないC60の拡散を防ぐ必要があるため、200℃まで加熱し、どのような状況になるかが調べられたところ、その状態でも整列構造が維持されることが判明したとするほか、超高真空下でも、空気中でも安定に扱うことができることも確かめられたとする。
金や銀、白金(プラチナ)など貴金属と呼ばれる8種類の元素を全て混ぜた合金の開発に世界で初めて成功したと、京都大などの研究チームが米国化学会誌に発表した。水から電気分解で水素を製造する触媒として、既存の白金と比べ10倍以上の性能があるといい、研究チームは「青銅器時代から約5000年間、誰も成功しなかった夢の合金ができた。エネルギー問題の解決にもつながる可能性がある」と期待する。
8元素は他にパラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム。いずれも希少で耐腐食性がある。水と油のように混ざらない組み合わせがあり、全て合わせるのは困難と考えられてきた。
京大理学研究科の北川宏教授(無機化学)らのチームは「非平衡化学的還元法」と呼ばれる手法で、8元素の金属イオンを均一に含む溶液を200度の還元剤に注ぎ、瞬間的に還元させてナノ(ナノは10億分の1)メートル規模の合金を作ることに成功した。高温・高圧の環境で大量生産する方法も見つけたという。
北川教授らのチームは2020年に金と銀、オスミウムを除いた白金族5元素の合金を開発している。白金族は触媒に多用されており、5元素の合金は水素発生の触媒に使われる白金の電極に比べ2倍の活性を示した。金と銀、オスミウムはそれぞれ単独では水素発生の触媒として機能しないが、これらも混ぜた8元素の合金は10倍以上の高活性を示した。企業と協力して量産化を進めるという。
コストもプラチナの10倍になりそう
Jxivの開設の理由を同機構は「論文が学術誌で公開されるまで、査読や校正に時間が必要なため長いと数年かかることもある」と説明。そのため、学術誌への投稿前などに、プレプリントを公開するケースが急増しているが、日本で本格的なプレプリントサーバは存在しないため、日本からの公開は現状では少ないという。
プレプリントサーバすらまともなものが無かったのはちょっと衝撃である
米メリーランド大学医学部(University of Maryland Medical School)のチームによると、1月7日に手術を受けたデービッド・ベネット(David Bennett)さん(57)は、今月8日に亡くなった。術後数週間は拒絶反応もなく経過は良好だったが、数日前に健康状態が悪化。回復の見込みがなくなったことから緩和ケアを受け、死の直前まで家族と意思疎通ができたという。