研究では、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を、円錐状のカーボンナノチューブ(CNT)の中に入れ、それを乾燥させていくことで内部の塩が真空中で結晶化していく様子を撮影しました。
円錐という先の尖った形状は、先端部分でNaCl分子の集合・核形成を誘起させ、分子拡散をうまく抑制してくれます。
これにより、撮影された動画はカーボンナノチューブの先端で1ナノメートル(10億分の1メート)の塩の結晶が繰り返し形成される様子を捉えたのです。
結晶核を形成する前の分子の集合体は、単純に無秩序な構造なわけではなく、流動的に構造を変化させながら、ときおり結晶に類似した秩序だった構造をとることがわかったのです。
とうとう人類は、結晶化の自己集合過程や相転移現象(液体から固体へ移行する現象)を、実際ミクロな視点から観察できるようになりました。
覚醒剤のような副作用や問題が無いのであれば素晴らしい技術では(科学技術礼讃派)
なんだよ、大麻可能性しかねぇな
理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター生物照射チームではこれまで、生物試料に重イオンビームを照射することで遺伝子変異を誘発する技術を開発してきた。今回、理研と水産研究・教育機構、長崎大学の共同研究グループは、現在の日本のワムシ系統で最も大きい能登島株(最大サイズ320μm)に重イオンビームを照射して突然変異を誘発させることで、大型ワムシの作出を目指した。
理研RIビームファクトリーにおいて、能登島株のワムシに炭素(C)イオンおよびアルゴン(Ar)イオンのビームを複数の線量条件でそれぞれ照射し、大型の個体を選んでの培養を重ねた。その結果、“メガワムシ”とも言える340~370μmの大型変異系統を56系統選抜でき、そのうち3系統は元株(能登島株)よりも増殖率が高かった。これらは新しい有用餌料として実用化が期待できる。
人工進化だ
横浜国立大学の研究グループは、特定の金属を非常に低い温度まで冷却すると抵抗がゼロになる超伝導を利用することで、微小なエネルギーで動作可能な低消費エネルギー論理回路「断熱磁束量子パラメトロン(AQFP)回路」を用いて超電導マイクロプロセッサの設計に取り組みました。その結果、AQFP回路を一万基以上搭載した超電導マイクロプロセッサ「Monolithic Adiabatic iNtegration Architecture(MANA)」の開発に成功したと発表しています。
研究チームの一員である横浜国立大学先端科学高等研究院准教授のクリストファー・アヤラ氏によると、一般的な超電導電子機器の動作周波数が数百GHzであるのに対して、MANAは最大約10GHzで動作するとのこと。なお、今回の研究では、MANAは一般的なCPUと同等の2.5GHzで動作しましたが、設計手法や実験方法が改善するにつれて、5~10GHzで動作させられるようになります。
上記の通り、MANAを動作させるためには、約マイナス269℃という非常に低い温度を保つ必要がありますが、冷却に必要なエネルギーを計算に入れても、現在流通している7nmプロセッサと比べて80倍のエネルギー効率で動作するとアヤラ氏は述べています。
電力エネルギーは電線などの配電設備によって、各家庭に送られていますが、電力需要が高まると電力が供給できなくなるリスクがあります。そこで、日本などの多くの国では揚水式水力発電で高所と低所に貯水池(ダム)を作り、電力需要の多い時に高所から低所へ水を流して電力を発電し、需要が少ないタイミングで低所から高所に水を引き上げて、電力需要の高い時に備えてエネルギー貯蔵を行っています。しかし、揚水式水力発電を実現するには地形による制限があり、建設コストも高くなってしまうもの。スイスのスタートアップEnergy Vaultはこのような制限を回避する「コンクリートバッテリー」を開発しました。
電力に余裕のある時に重りを高所に持ち上げておき、必要に応じて落下エネルギーで発電機を回すという話なのか。
ということは継続的な発電能力はないのだな。
スコットランドに拠点を置くGravitricityも実用段階に近い重力エネルギー貯蔵システムを開発しています。Gravitricityの開発する重力エネルギー貯蔵システムは、廃棄された深さ1kmの立坑を利用して重さ500~5000トンのおもりを上下させることでエネルギーを入出力します。
Gravitricityのプロジェクト開発マネージャーであるクリス・ヤンデル氏によると、Gravitricityの重力エネルギー貯蔵システムは1つのおもりを用いてエネルギーを管理することにより、必要な電力を素早く短時間で入出力できるとのこと。
エネルギー収支は割に合うのだろうか?
ダイヤモンドでCPUが作れることは20世紀には知られてたし、2000年代前半には10GHzで動作する試作機があったよな...と思ってWikipedia見たら81GHzとか言ってて草
2003年 NTT物性科学基礎研究所が独ウルム大共同で動作周波数としては世界最高の81GHzを達成
今回、ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学物理化学研究所などの研究者は、これまでの空気亜鉛電池ではアルカリ電解質を用いて酸素から4電子還元により水酸化物イオンを生成していたところを、適切な非アルカリ電解質を用いることで、バッテリーが可逆的な2電子亜鉛-酸素/過酸化亜鉛を用いて動作することを示しました。
「適切な非アルカリ電解質」は疎水性で、正極の表面から水が排除されることにより、4電子還元が防がれるとのこと。
この取り組みにより生まれた新たな空気亜鉛電池は、最終的に亜鉛の負極は使用できなくなるものの、1600時間の充放電サイクルにも耐えたとのこと。
最大の問題は充電率にあり、充放電が1サイクルで20時間かかるという問題が残されているものの、炭酸リチウムを用いたバッテリーと比べて製造費用が4分の1で済むため、高速に放電する必要がない用途に役立つ可能性があります。
なお、この「適切な非アルカリ電解質」を用いる方法では、負極にマグネシウムやアルミニウムなど、亜鉛と同じように比較的安価な金属を用いても機能する可能性があるとみられており、それぞれの長所と短所のバランスが異なることから、研究者らはリチウムの供給を巡って競合することがなくなるという見方を示しています。
今でも、指や声でコンピュータに入力された文章は、目に見える文字ではなく、目に見えないデータとして記録されています。出力も、文字と音声のどちらでも可能です。つまり「読む」の代わりに「聞く」でもいいわけです。いずれ、コンピュータからの出力に限らず、目に見える文字を全部読んでくれる装置もできるでしょう(既にあるかもしれませんが)。
そうなると、「文章を読み書き(記録・認識)するために、文字の読み書きが不要になる」という時代になります。良いか悪いかは別として、近い将来、一般の人は文字の読み書きをしないで生活できる世界に戻るのかもしれません。
究極の姿としては、読む・書く・話す・聞く、という4技能のうち、「書く」と「話す」が一体化し、「読む」と「聞く」も一体化して、要は「入力」と「出力」の方法が一つずつできればいい、とも考えられます。いずれかの機能に困難を抱える人にとっては、暮らしやすい世の中になるのは間違いないでしょう。
ただ、現実問題として、赤ちゃんが言葉を覚える時には「聞く」と「話す」が先でしょうし、耳より目の方がはるかに情報量が多いので「読む」の便利さも捨てがたいものがあります。そうすると、実際になくなる可能性があるのは「書く」だけなのかもしれません。
実際、それなりの文章を書ける人間や複雑な文章を読み解ける人間は減少しているので十分ありえる話ではある。
そのような世界では人々は文章ではなく詩や歌で情報や感情を伝えるようになるのだろうか。
「磁気硬化」とは、既製のエポキシ樹脂にマンガン、亜鉛、鉄を配合した独自の磁性ナノ粒子を混ぜ合わせ、この「磁気硬化性樹脂」を小型の電磁気装置で生成した磁界に通し、磁性ナノ粒子を発熱させ、短時間で硬化させるという手法だ。
磁性ナノ粒子は電磁エネルギーが通ったときに発熱するよう設計されており、その際の最大温度や加熱速度も、磁性ナノ粒子によって調整できる仕組みとなっている。
研究論文の共同著者で南洋理工大学のラジュ・ラマヌジャン教授は「磁性ナノ粒子を既製のエポキシ樹脂と混ぜるという『磁気硬化』の手法により、あらゆる既製のエポキシ樹脂を『磁気硬化性樹脂』に変えることができる」と述べている。
地球周回軌道上や他天体(月面・火星)に一定数の人類が定住可能な施設(コロニー)を作る資材技術があるのなら、ゴビ砂漠や南極には大都市が作れるぞ。
日本で言えば「軍艦島」が有名だけど、学校や病院まで整備された鉱山都市が鉱床が干上がった途端にゴーストタウン化する。町の維持費は 税金で、その原資は住民の収入であり、その給与は鉱山を所有する企業の利益から出ている。
地球外コロニーの建設維持に必要なコストは鉱山都市の比ではなく、しかしそこから上がる利益は干上がった鉱山よりも低い。端的に言って「そこにヒトが生きていること」にしか価値は無い。その価値は金銭に換算しにくい。
かつては、費用対効果を度外視してでも断行されなければならない「人類という種のため(あるいは国家・民族のため)」の投資こそ公共事業として行うべきだと考えられていたのだけれど、有人宇宙開発に必要な投資の莫大さ、その投資利益は十年どころか百年掛けても回収目処が曖昧という現実の前に…
国家運営機関による有人宇宙開発はどんどん頓挫して、ワンマン社長の私企業が「俺がやらなきゃ誰がやる」と台頭し、かつて宇宙開発を「ロケット打ち上げ1回の費用で何人の飢えた子供に食事を与えられるか」と批判していた大衆はそれを英雄の偉業として讃えているという皮肉。
「DMOF1」とは、炭素ベースの分子によって結合された金属イオンが3次元構造を形成する金属有機構造体(MOF)の一種です。MOFは、多孔質なことから多孔性配位高分子(PCP)とも呼ばれています。
DMOF1には、光を強く吸収する性質を持つアゾベンゼン分子が閉じ込められていることに着目した研究チームは、実際にDMOF1を紫外線にさらす実験を行いました。
その結果、DMOF1内のアゾベンゼン分子がMOF内で変形し、ばねが弾性エネルギーを蓄えるのと同じ要領でエネルギーを蓄える様子が確認されました。さらに、DMOF1がどれだけの間エネルギーを吸収した状態を保てるかを調べる追加実験の結果、DMOF1は少なくとも4カ月間はエネルギーを蓄えることが可能だということも判明しました。
ふーむ
処理能力を考えると燃やした方が効率的ぽい
この研究では、通常、酸素を生成する植物の光合成で水素を生成させることに成功したといいます。
研究チームは1滴の中に、浸透圧圧縮によって1万個近いクロレラ藻類の細胞を詰め込みました。
液滴の奥深くに閉じ込められた細胞は、酸素濃度が低下することで、通常の光合成回路を乗っ取って水素を生成するヒドロゲナーゼと呼ばれる特殊な酵素をオンにすることができます。
こうしてチームは1ミリリットルの液滴の中に水素を生成する25万の細胞を押し込めた微生物反応器(マイクロリアクター)を作成したのです。
しゅごい
微粒子のブラウン運動からエネルギーを引き出すという考えは、熱力学の第二法則に反するとリチャード・ファインマンがラチェットモデルを使って説明する一方、1950年代にはレオン・ブリルアンが一方向のみに電流を通せるダイオードを回路に組み込むことで実現できるとして、昔から議論の的になってきた。
同大学の研究チームは3年前に、フリースタンディングのグラフェンが熱運動により波打ち、回路にAC(交流)を誘発することを発見しており、今回の成果はその理論を証明するものだ。この回路はレオン・ブリルアンの回路を拡張したもので、2つのダイオードを組み込んで、電流が双方向に流れるように設計した。ACはダイオードによってパルスDC(直流)に変換され、負荷抵抗に仕事をする。
さらに、この回路ではスイッチのように振る舞うダイオードが電力を増加させているという。この現象については、確率論的熱力学という比較的新しい分野と、100年近く前のナイキストの定理を拡張させたものを使って証明している。
研究チームによれば、熱的環境は負荷抵抗に仕事をするが、グラフェンと回路は同じ温度で、両者の間に熱の流れはない。これこそが重要だとPaul Thibado教授は語る。なぜなら、電力が発生する回路において、グラフェンと回路の間の温度差は熱力学の第二法則に反するからだ。「つまり、我々の研究は熱力学の第二法則に違反していないということだ。また、“マクスウェルの悪魔”が熱い電子と冷たい電子を分けていると議論する必要もない」としている。
チームは、比較的遅いグラフェンの動きが低周波数の電流を誘導することも発見した。これは、電子機器が低周波数でより効率的に機能することを意味するため、技術的な観点から重要となる。
なるほど、わからん
政治的イデオロギーによって科学が歪められたお話。あるいは成果を拙速に求めるあまり、どうしようもない失敗に突き進んでしまったお話。
Q. それは何の役に立つのですか?
A. 科学の役に立つのです
流れ星として宇宙から降り注ぐチリの量が、地球全体で毎日1トンほどにのぼるとみられることが明らかになった。滋賀県甲賀市にある京都大のレーダーと、長野県木曽町にある東京大の望遠鏡で流れ星を同時観測し、重さが0・01ミリグラム~1グラムといった小さなチリの量を初めて見積もることができたという。
惑星レベルの話だとそういうスケールにもなるか。
ということは、地球は徐々に体積を増しているということになり、即ち古代の地球はもっと軽かったはずだ。
つまり、恐竜のいた時代(中生代)の地球は現在よりも重力が弱かった可能性が微粒子レベルで存在する...?
鉛バッテリーをベースにした「バイポーラ型蓄電池」は、1枚の電極基板の表と裏にそれぞれ正極と負極があり、その間に電解質を含んだセパレータを介してバイポーラ電極を積層するシンプルな構造が特徴。シンプルな構造ではあるものの、鉛の薄箔化と長寿命化の両立、樹脂プレートの成形と接合、鉛箔と樹脂プレートという異種材料の接合などの課題があった。古河電工グループでは、銅条などの金属加工品や、金属と樹脂素材を組み合わせるケーブルなどの製品開発で培ってきた独自のメタル・ポリマー素材に関する技術を活用し、樹脂プレートに薄い鉛箔を接合した電極基板の構造を実現することに成功した。
そのため、従来の鉛蓄電池と比較して材料削減が可能であり、また、体積当たりの容量の向上により、重量エネルギー密度は従来の鉛蓄電池の約2倍となる。さらに、電極基板の積層化により設計自由度の高い電池構成が可能となり、コスト競争力の改善も期待できる。電力貯蔵用リチウムイオン蓄電池と比較しても、消費電力量当たりの単価は50%以下となり、また、稼働時の空調が不要で、エアコンによる温度管理コストの削減できるため、トータルコストを1/2以下に抑えることができる。発火や火災という安全性の点でも大きな優位性と製品ライフを通じての高い信頼性を備えており、設置スペース性でも優れている。
我々に自由意志など無いのだ
早稲田大学と静岡大学は、「世界一長尺な高密度カーボンナノチューブ(以下、CNTフォレスト)の成長に成功した」と発表した。早稲田大学理工学術院総合研究所 次席研究員の杉目恒志氏と静岡大学工学部電子物質科学科の井上研究室の共同研究で実現したもの。新たな成長方法の開発により、これまで2cm程度が限度とされていたCNTフォレストの成長を、14cmまで延長できた。
CNTを成長させる方法として一般的な化学気相成長(CVD)法をベースとする新方法を開発した(図1)。すなわち、基板上に触媒を担持し、原料ガスと反応させてCNTフォレストを成長させる。ただし原料ガス中に、有機金属であるフェロセンと、アルミニウム(Al)イソプロポキシドを極微量添加するのが新手法の特徴だ。
フェロセンは鉄(Fe)を、Alイソプロポキシドはアルミニウム(Al)を供給する原料になる。このFeとAlがCNTの成長中に起こるナノ粒子触媒の構造変化を抑える。
CNTってこうな風に育てるんだ
「超伝導」とは特定の金属や化合物を冷却した際、その物質の電気抵抗がゼロになるという現象です。超伝導が発見された1911年以来、超伝導は「低温下で発生するもの」とされ、最高でも摂氏マイナス23度の環境下で発生していました。しかし、アメリカ・ロチェスター大学の研究チームにより、超伝導が室温でも発生することが明らかになりました。
2020年10月14日(水)に発表されたロチェスター大学の物理学者であるランガ・ディアス氏らの研究で、摂氏15度という世界初の室温下における超伝導、「室温超伝導」の実験に成功したことが明らかになっています。
ディアス氏も「低温でない環境下で超伝導を実現するためには、強力な化学結合と軽い原子が必要でした。強力な結合の1つは水素結合であり、最も軽いのは水素です」と語っており、自身の実験にも水素を使用したとしています。しかし、ガスとしての水素は絶縁体であり、超伝導の物質にするためには高圧下で固体化する必要があります。ディアス氏らの研究チームは、水素と炭素、硫黄を合成した「Carbonaceous sulphur hydride(炭素質水素化硫黄)」によって実験を行い、摂氏15度、圧力270GPaの環境下で超伝導状態を実現できることを発見しました。
ついに常温超電導が実現したのか。次は超高圧を如何にして制御するかとかにシフトするのだろうか。
今まで実験室で生成された最大の磁場は、レーザーを使用した方法で約1200テスラ(1キロテスラ強)です。
しかし、新たな研究ではそれを3桁も上回るメガテスラ(100万テスラ)レベルの磁場生成が実現できるというのです。
その強大な磁場の発生に使用するのは、なんと人の髪の毛の10分の1ほどの太さの非常に小さなプラスチック製マイクロチューブです。
このチューブ内に強力なレーザーパルスを照射すると、超高温電子が空洞内で膨張し爆縮を起こして真空を生成します。
この真空と荷電粒子が相互作用して強力な電流(電荷の流れ)が発生し、その結果超強力な磁場が生成されるのです。
ブラウン運動とは熱を持った分子が振動する現象のことで、絶対零度以外の熱運動をする分子にみられる現象です。
もしこの分子のわずかな振動をエンジンのピストン動作に見立てて電力に変換することができれば、空気の温度そのものを電力源にすることが可能になり、既存の電池やバッテリーを置き換える全く新しい電力装置が誕生します。
鍵となったのは、電流を1方向のみに流す抵抗器(ダイオード)でした。
このダイオードを上の動画のように回路に「2つ」組み込むことで、グラフェンのランダムなブラウン運動から生じる電力を一方通行にすることが原理的に可能になり、結果として直流電流を発生させたのです。
また、ダイオードを使って電流の流れを制限することは、供給される電力を減らすのではなく、逆に増やしていたことまで判明しました。
今回の研究により、中央にグラフェンを据えた回路から無制限に直流電流を得られることがわかりました。
電力の供給源は空気温度であるために、装置は外部電力を必要とせず、長期間動作可能です。
電池やバッテリー交換の必要のない独立した永久電源は時計やペースメーカーにとって最適な存在となるでしょう。
分子運動を動力とする以上、出力は高が知れているような気もするのだが。
出水市高尾野町下高尾野の無職松永幸昭さん(72)は、ジャンボタニシによる水稲の食害を減らそうとわなを製作した。餌に米ぬかを使い、ペットボトルに入れた。8月に4個を仕掛け、2日間で大小数百匹の捕獲に成功。「身近な材料でできる。多くの人に試してもらいたい」と勧めている。
小麦粉、酒かすを混ぜた2種類の餌を作り、タマネギのネットでくるんだ。1.5~2リットルのペットボトルの底を幅1センチほど残して切り抜いて投入。横峯さんの水田(30アール)の取水口にペットボトルの注ぎ口を向け、においを拡散するようにした。
8月29日に引き上げると、酒かすを混ぜた方に多く集まっていた。横峯さんは「来年の食害をもたらす小さなタニシも捕まえられた。農薬を減らせそう」と喜ぶ。松永さんは「環境に優しい竹製や紙パック製のわなにしたり、餌を改良したりして実験を続けたい」と意欲を見せている。
へぇ
イギリス・カーディフ大学のジェーン・グリーブス氏ら英米日の研究者からなるチーム(日本から京都産業大学が参加)は、アルマ望遠鏡とジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡による観測で、金星に生命存在の指標の一つとなるリン化水素(PH3、ホスフィン)を検出した。
金星は二酸化炭素の大気が地上で90気圧あり、表面温度は460℃になるため、これまで生命の存在可能性は低いとされた。一方、気圧も温度も下がる高度50km付近での微生物の存在可能性が一部で検討されていた。
今回、ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡(ハワイ)を使って金星を波長約1mmの電波で観測したところ、リン化水素の兆候を発見。さらにアルマ望遠鏡(南米チリ)による観測でもリン化水素が検出された(存在の割合は大気分子10億個に対して20個程度)。リン化水素の成因を調べるため、太陽光や雷による金星大気の化学反応、地表から風に吹き上げられる微量元素、火山ガスによる供給などを検討したが、観測量の1万分の1程度のリン化水素しかできないと結論した。
一方、地球には岩石や別の生物由来物質からリンを取り出し、水素を付加させてリン化水素として排出する微生物がいる。研究チームは、同様の微生物が金星大気にもいた場合、検出された量のリン化水素は説明できるとみている。
研究チームはリン化水素の検出だけでは生命存在の確認はできないと考えている。しかし、リン化水素は太陽系外惑星における生命存在の指標の一つと考えられている分子であることから、今回の発見はその妥当性の検証のために非常に重要な材料であり、また今後の金星大気の詳細観測の重要性を示すものだとしている。
ふーむ
今回の研究では、銀河団の中を通って地球に届いた光がどのように曲げられているかを、11の巨大銀河団について調べている。その結果、これらの銀河団に含まれる密度の高いダークマターの領域が、標準モデルにもとづいたスーパーコンピューターの予測より10倍以上も多かったと示唆されたのだ。
メネゲッティ氏の研究チームは、なかでも銀河団の中にある小さくて強い重力レンズの効果に着目した。11個の銀河団の地図を作成し、小さくて強い重力レンズを数え上げたところ、予想の10倍以上の数が見つかった。この観測結果は、ダークマターのサブハローがコンピューター・シミュレーションの予測よりはるかに高い密度で銀河団の中に存在することを示唆しており、現在の標準とされるラムダCDMモデルと矛盾していた。
2020年8月28日、アメリカの民間原子力企業・NuScale Powerが開発する小型の原子炉が、アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)の承認を受けました。この小型原子炉が現場に投入されれば、従来のものより拡張性と安全性の高い原子力発電所が設計可能になるとのことです。
NuScale Powerが開発した小型モジュール式原子炉は直径5メートル・高さ23メートルの円筒形で、5万キロワットの発電が可能。NuScale Powerは、この原子炉を最大12基組み合わせることで、従来の原子力発電所に並ぶ出力が可能な発電所を建設できるとしています。
小型モジュール式原子炉の利点の一つは、各ユニットが保持する放射性燃料の量が少ないため、万が一問題が発生しても熱を取り除く量が少なくて済むことです。そのため、原子炉も同様に自動的に熱を管理できるように設計されています。
たとえば制御棒は、燃料棒を包み込んで中性子を遮断することで核分裂の連鎖反応を停止できる装置です。NuScale Powerの小型原子炉では、制御棒はモーターによって燃料棒の上に常に引き上げられている状態となっており、停電が発生したり電源が切られたりすると、自重でそのまま燃料棒の上に落下します。さらに内部のバルブにより、加圧された蒸気が原子炉内に排気され、冷却プールに沈められた鋼鉄製の外装から熱が放出される仕組みとなっています。
NuScale Powerがこの小型モジュール式原子炉の設計を当局に提出したのは2016年末のこと。しかし、新しいタイプの原子炉が承認されるのは非常に難しく、NuScale Powerは追加で合計200万ページもの資料を提出したそうです。そして、NuScale Powerが辛抱強く対応を続けた結果、NRCは「小型モジュール式原子炉の受動的冷却機能によって、必要に応じて原子力発電所が安全に停止し、緊急時でも安全を維持することが保証されると結論付けた」と述べ、小型モジュール式原子炉を承認したとのこと。
NuScale Powerは2020年後半までに、この小型モジュール式原子炉を実際の原子力発電所に配備することを目標にしていると述べています。
太陽系が形成される中で地球に多数の隕石(いんせき)が降り注いだ時期があったとされていますが、広島大学などの研究グループは、この時期が、これまで考えられていたよりも、最大で5億年ほど古く、生命が誕生する前のおよそ44億年前であった可能性があると公表し、地球の初期の歴史を見直すことにつながる成果だとしています。
広島大学の小池みずほ助教などの研究グループは、「後期重爆撃期」に衝突があったと考えられる小惑星からきた隕石の元素を最新の分析方法で測定しました。
その結果、衝突が起きた時期はおよそ44億年前から41億年前となり、「後期重爆撃期」は、これまで考えられていたより2億年から5億年ほど古い可能性があると公表しました。
鶏ふんをブロック状に固めて乾燥させたブロックを浜辺に埋設することで海に栄養を与えるというアイデア。
川からの栄養素の流入が途絶えて海が貧栄養化している話は有名なだけに普及して欲しいものであるな。
開発した光触媒シートを水の中に入れ、日光を当てる。すると特殊な半導体粉末とコバルト触媒の作用によって、電子相互作用と酸化が発生。これによって「酸素」と「ギ酸」が生成される。
あとはギ酸を直接燃料として利用してもいいし、もう1つのクリーンな燃料である水素に転換してもいい。光触媒シートがこのプロセスを行うために必要な材料は、二酸化炭素と水と日光だけだ。
研究グループのワン・キアン氏は、「物事は思い通りに行きませんが、今回は想像以上に上手く行ってしまったケースです」とコメントする。
しゅごい
問題の微生物は、Hemimastigophora門という微生物グループの2種である。しかも、その片方はこれまで未発見だった新種だ。
カナダ、ダルハウジー大学の研究チームによれば、2種は真核生物(人間のような複雑な細胞を持つ)に属する原生生物(動物界、植物界、菌界のいずれにも属さない生物)だという。
だが、真核生物のドメインを構成する既存の10界のパターンに適合しないのだ。
今回、このグループが既存の系統樹に属さないことを明らかにできたのは、シングルセル・トランスクリプトミクスという比較的新しい遺伝子解析技術のお陰だ。
この技術は少量の細胞から、ほかの方法では数百万という細胞が必要になるのと同じだけのデータ量を収集できる。
ここから判明したのは、このグループがほかの生物とはまったく異なっているということだ。その違いは、動物と菌類とのそれよりも大きいという。
核ダイヤモンド電池は核廃棄物である放射性炭素(以下、炭素14)をダイヤモンドに変換することで作られます。
ダイヤモンドに変換された炭素14は、放射線を発しながら崩壊する過程で、電子も放出。この炭素14の崩壊がもたらす放射線の半減期は5730年で、これはすなわち、電子の放出も5730年以上(完全に出し切るまでには数万年)続くことを意味します。
現在はまだ試作品の状態ですが、半減期に放出される電子を利用すればスマートフォン(小型電池)の場合は9年、電気自動車(大型電池)なら90年、ペースメーカーなどの小型アプリケーションの場合は最大で28000年間、充電なしでの使用が可能になるとのこと。
8月26日に学術雑誌「Nature」に掲載された論文によると、量子コンピュータの核である量子ビットの「量子もつれ」が宇宙放射線をはじめとする環境放射線によって容易に破壊されることが明らかになりました。
もし環境放射線問題が解決されない場合、量子コンピューターの性能を維持するには分厚い鉛の壁で放射線を遮断するか、粒子加速器のように地中深くに埋めるしかなくなります。
実際、今回の実験でも、環境放射線の影響を遮断するために、2トンもの鉛を使わざるを得ませんでした。
地球上の都市は宇宙からの放射線以外に、地殻に含まれる微量の放射線や、建物の建材に使われるコンクリートに含まれる放射性物質にさらされています。
そのため現状でとれる解決策としては、分厚い鉛のシールドで覆うか、放射線量の少ない地域の大深度地下に埋めるしか回避する方法がありません。
放射線どころかニュートリノでも外乱因子になりそうだな
CCUSは大量に出ると困る温暖化ガスを巧みに利用する。「Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage」の略で、工場などから出る温暖化ガスのCO2を回収して活用したり貯留したりする。
実証段階に入っているのは、都市ガスなどに使うメタンを作る技術だ。メタネーションと呼ばれ、炭素に水素を反応させて作る。メタンは都市ガスのパイプラインなど既存のエネルギーインフラを利用できるため、大規模に作れれば利用が大きく広がる可能性がある。日立造船などが開発に力を入れている。
人工光合成も有望視される。太陽光を活用してCO2と水から化学製品を生成する。国内の技術研究組合は20年度に、水槽に光触媒を塗布したパネルを沈めて水素を取り出し、CO2と合成させてプラスチック原料などの化学製品をつくる。
藻類から航空機のエネルギーを作るバイオジェット燃料の技術開発も進んでいる。ユーグレナはCO2を吸収して光合成するミドリムシを使って精製する。すでに路線バスなどへの燃料供給が始まった。既存の化石燃料より大幅にCO2を削減する技術だ。
英国・プレザントンを拠点とするグリーンエネルギースタートアップのNDBは米国時間8月25日、ナノダイヤモンド電池(NDB)の2つの概念実証試験を完了し、重要なマイルストーンに到達した。そのうちの1つはローレンス・リバモア国立研究所、もう1つはケンブリッジ大学のキャベンディッシュ研究所で行われ、いずれでもNDBのバッテリー技術は40%の充電効率を達成し、これは標準的な市販ダイヤモンド電池の15%の充電効率(最大充電量に対するエネルギー損失率)を大幅に上回るものだった。
NDBのイノベーションは、バッテリーの製造に使用されるダイヤモンドからより効率的に電荷を抽出することを可能にする独自のナノダイヤモンド処理を開発したことにある。彼らの目標は最終的には最大2万8000年の寿命を持つ、炭素14の核廃棄物から作られた人工ダイヤモンドによる自己充電可能なバッテリーの製品化である。
このバッテリーは稼働中に二酸化炭素を排出せず、外気に触れるだけで作動する。技術的にはバッテリーではあるが、消費分が最終的には充電されるので、特定のデバイスや個々のユーザーの寿命よりもはるかに長い期間自ら充電し、実質的に充電不要のソリューションとなっている。
永久機関?
生命が生まれる前の時代には、RNA や短いタンパク質などの分子からなる、分子の自己複製システム(例えば RNA ワールドにおける自己複製 RNA など)が存在し、それらが進化することで現在のような多様で複雑な生物界が作り上げられたと想像されています。しかし、これまでの分子の自己複製システムでは進化(注2)がすぐに止まり、生命に近づいていく様子は観察されませんでした。本研究では、独自に開発した RNA の自己複製システムを原始生命体のモデルとして用いて、実験室で約300世代に及ぶ長期の進化実験を行いました。その結果、これまで見られたことのない進化現象を観察することに成功しました。まず、元の RNA(宿主 RNA と呼ぶ)に依存して増える寄生型の RNA(寄生体 RNA と呼ぶ)が RNA の組み換え(注3)により自然発生しました。そしてこの寄生体 RNA と元の宿主 RNA は、互いに対する耐性を次々に獲得していきました。この進化的軍拡競争(注4)と呼ばれる現象の結果、宿主 RNA と寄生体 RNA の双方が止まることなく進化を続け多様な種類へと分化することが発見されました。
これまでウイルスなどの寄生体と宿主生物との共進化は、生物進化における重要な駆動力のひとつだと考えられてきましたが、本研究成果は、その起源が生命誕生前までさかのぼる可能性を示しています。寄生体との共進化が、物質から生命への進化を可能にしたカギだったのではないかと発表者らは考えています。
この進化実験は単一の RNA からスタートしています。初めは 1 種類の RNAだったのが、長い間複製を続けることによって寄生体が生まれ、その寄生体との共進化により多様な種へと進化し、複雑な分子の生態系が生まれることになりました。
つまり、何かの拍子にRNAが合成されれば時間さえあれば勝手に複雑化が始まり、生命が発生するということか
やべぇな
自分もこれだった時期があるけど、誰にも理解されないからつらいよな
そんな中、2018年5月25日に科学雑誌のScience AdvancesにMITの研究チームが発表した研究結果によれば、従来の熱電変換素子よりも5倍も高い効率で発電可能な熱電変換素子が発見されたとのこと。
鉛・スズ・セレンからなるトポロジカル半金属は、約30テスラ(一般的なMRIは約2~3テスラで動作する)という強い磁場の環境下で、熱電変換素子の評価単位である「ZT」が10という高い値になると研究チームは計算しました。これまで最も効率がよいとされた熱電変換素子でもZT=2程度であり、スキナー氏らは一気に従来の5倍もの熱電変換効率を持った材料を発見したことになります。
熱電発電によって熱から電気を効率的に生み出すポイントは2つ。
まず、一定の温度差で大きな出力が得られること。そして、熱エネルギーをできるだけ逃さないことだ。
熱電材料は出力因子(1℃の温度差で得られる電力)や無次元性能指数(エネルギー変換効率を決定する要素)で性能が左右され、無次元性能指数の数値が大きい熱電材料ほど熱から電気へのエネルギー変換効率が高くなる。
つまり熱電発電においては、熱電材料の電気の流れやすさ(電気伝導度)と熱の流れやすさ(熱伝導度)が重要なファクターといえる。
今回開発された銅とセレンからなる熱電材料は、一定の温度領域において最大無次元性能指数が約470になることが確認された。これはセレン化スズが記録していた従来の最高数値2.6の約180倍に相当する圧倒的なものだという。
現状では、今回開発された熱電材料の応用は超高感度センサーや微小温度差発電の利用などに限られると研究グループは見ている。これは高性能を発揮する温度領域の拡大や表面から逃げる熱対策など越えるべきハードルがまだ存在しているためだ。
しかし、わずかな温度差からも発電できる熱電材料の開発とその実体が明らかになった意義は大きく、今後、関連研究の活性化と熱電発電技術の飛躍的な進展に期待できそうだ。
村田製作所は2020年度下期に量産を始める全固体電池について、補聴器などに採用される見通しを明らかにした。ロボット向けなどの位置制御機器や、工場などで環境データを収集するIoT(モノのインターネット)機器などにも採用される予定。同社はさらに容量が現状比20―30%高いタイプの開発を進めていることも明かした。高容量タイプは長時間利用前提のワイヤレスイヤホン向けで21年の早い段階に量産したい考え。
電解質に可燃性液体を使わず、安全で熱に強いなどが特徴の全固体電池は次世代電池として注目され、多くの企業が開発にしのぎを削る。村田は滋賀県の工場で20年度内に、月10万個の量産を始める予定を公表していた。
村田の全固体電池は容量2ミリ―25ミリアンぺア時で、他社開発品より100倍ほど高容量。サイズは縦5ミリ―10ミリメートル、横5ミリ―10ミリメートル、高さ2ミリ―6ミリメートルで表面実装可能な小型サイズ。従来型リチウムイオン電池(LiB)と同じ3・8ボルト動作電圧を実現。ウエアラブル機器や多様な小型デバイスでの活用が見込める。
全固体電池は従来型電池からの大転換となるが、さまざまな顧客から多くの提案があるという。用途も1回の充電で使う時間が短くて済む機器から、長時間の機器までさまざま。このため補聴器やロボット、IoT機器向けで実績を積みつつ、高容量化も進める。現状比20―30%増の容量向上で、長時間動作が求められる機器での採用が広がるという。
太陽系内の小惑星帯にある準惑星ケレス(セレス、Ceres)は不毛の岩石小惑星と長年考えられていたが、表面下に海水をたたえる海洋天体であることが10日、主要探査ミッションの結果で明らかになった。
研究チームは2000万年前に形成されたオッカトル(Occator)クレーターに着目し、その表面下に塩水の「広大な貯留層」が存在することを断定した。
イタリアの国立天体物理学研究所(Istituto Nazionale di Astrofisica)のマリア・クリスティーナ・デ・サンクティス(Maria Cristina De Sanctis)氏は、AFPの取材に「今回の研究により、ケレスは土星や木星の衛星の一部と同様に、一種の海洋天体だと言うことができる」と語っている。
研究チームによると、塩の堆積層はこの200万年の間に形成されたように見えるという。宇宙の時間尺度で考えると、200万年はほんの一瞬のことだ。これは、塩水が今もなおケレスの内部から湧き上がっている可能性があることを示唆しており、今後の研究に重大な影響を与える可能性があるとデ・サンクティス氏は指摘した。
「これらの無機化合物はみな、生命の出現に不可欠であることが分かっている」
おっ
米国ワシントンDCの聖書博物館が所蔵する「死海文書」が、すべて偽物であることが判明した。死海文書は、今から1800年以上前に書かれたとされるヘブライ語の聖書とその写本で、聖書博物館の4階常設展示室には16点の断片が展示されていた。
博物館が依頼していた外部の調査チームは2020年3月13日、これらが真っ赤な偽物であるという結果を発表した。どれも収集家、博物館の創立者、世界的な聖書学者をも欺くほど精巧に偽造されていた。
あらまぁ
1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所で大規模な爆発事故が起きた。放射線で極度に汚染された原子炉に生命などいないと思われた。ところが、生命というのは、たくましく生きる道を見つけ出すもの。事故から5年たった1991年に原子炉の壁で菌類が育っていたのだ。
この菌類は有害な放射線に耐性があるどころが、放射線を食べて成長することがわかった。生き残るために、放射線を食べることを選んだのだ。
クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)というこの菌は、人間の皮膚を黒く変える色素、メラニンを大量に含んでいる。
この大量のメラニンが有害な放射線を吸収し、それを化学エネルギーに変える。植物が光合成によって二酸化炭素と葉緑素を酸素とブドウ糖に変えるのと同じだ。
このプロセスは放射性合成として知られているが、この仕組みを、放射線から人間を守る日焼け止めのようなものに利用できるのではないかと研究者たちは確信している。
NTT(持株会社)は2月12日、プラスチック樹脂に大容量データを記録できる次世代メモリで、1Gバイトの容量を持つ切手サイズのROM「インフォ・マイカ」と小型ドライブの試作に成功、実用化へのめどをつけたと発表した。DVDと同じ原版転写方式で1枚数百円と安価に製造できるROMとしてコンテンツ販売などでの使用を想定。メーカーと協力して2005年中の製品化を目指す。
インフォ・マイカ(Info-MICA:Information-Multilayered Imprinted CArd)は「薄層ホログラム原理」と「積層導波路構造」を用いたプラスチックメモリ。雲母(mica)のような層状構造を持つことから名付けられた。
動作を確認したインフォ・マイカは25(幅)×25(奥行き)×2(厚さ)ミリで100層の積層構造を持つ。ドライブは88(幅)×37(奥行き)×22(高さ)ミリの手のひらサイズだ。ドライブは半導体レーザーとフレネルレンズを制御し、1.5μメートル厚の導波路層にアクセスする。
インフォ・マイカでは、デジタルデータを2次元符号化し、これを元に合成した計算機ホログラムを導波路内に微細な凹凸パターンとして形成することでデータを記憶する仕組みだ。再生時には導波路にレーザーを入射、凹凸パターンで散乱した光が重なり合って結像した再生像を撮像素子でとらえ、復号化する。
大まかな仕組みは、赤外線レーザーで「voxel」と呼ぶ3次元ピクセルにエンコードしたデータを石英ガラスに刻み込む。厚さ2ミリのガラスに、100層以上のvoxelを保存できる。これを読み出すためには、機械学習アルゴリズムで、ガラスを通して輝く偏光のパターンをデコードする。
昔こんなのあったよなぁと思ったら↓
結局製品化はされなかったなぁ
彼らは、セラミックの球体をアルミニウムの発泡体に埋め込むことで新しい金属の階層構造を作り出しました。この素材には2つの防御機能が備わっています。
1つ目はセラミック球体による力の転化です。
新素材は、外圧に抵抗する硬い表面を持っているというよりも、切削工具がセラミック球体に接したときに振動が発生するようになっています。そしてその振動は切削工具を破壊します。
つまり、電動ドリルやグラインダーなどの切削工具が加えてくる力を工具自身に転化させ、これにより素材が切削されるのを防ぐのです。
2つ目の防御機能は、素材の断片化による摩耗です。
切削工具の力が加わると、どんなに硬い材料であっても素材の断片化を防ぐことは難しいものです。
そのため、研究チームはあえて素材が断片化するようにしました。
素材にアルミニウム発泡体を使用することで、細かい粒子状へと断片化するよう促進。
切削工具によって作られた粒子状物質は、サンドペーパーのような作用を引き起こし、切削工具を摩耗させ機能低下させるのです。
このように、新素材は攻撃を転化したり自身の形を変えたりすることで、逆に攻撃し返して無効化するため、「切削できない素材」と言われているのです。
破壊するには爆破や溶断するしかないという感じだろうか。
ICBM基地のセキュリティドアなどは近い性能を持ってそうだけど。
今回私たちが光触媒として用いたSrTiO3(Alドープ)は、ひとつの粒子がほぼ単結晶のドメインからなり、いくつかの異なる結晶面が露出しています。そして、ある特定の異なる結晶面に励起電子と正孔がそれぞれ選択的に移動する現象が知られていました。私たちは、この粒子表面に助触媒を担持して水素形成と酸素形成を促進しました。ここで助触媒は水の電気分解における電極触媒と同じ役割を果たします。
光電着法によって助触媒を担持すると、光励起電子が表面に移動して金属イオンを還元することにより金属を析出し、正孔が移動してきた表面では金属イオンを酸化して金属酸化物が析出し、それぞれが還元と酸化反応を促進する助触媒として機能します。この光電着法に異方的な電荷移動という性質が加わると、水素を形成する助触媒と酸素を形成する助触媒を異なる結晶面に選択的に析出させることができます。さらに、励起電子は水素生成助触媒、正孔は酸素生成助触媒へと選択的に移動するという都合の良いことだけが起こるという結果になります。
水素生成助触媒となるのがRhで、その表面を含水のCr2O3層で被覆することにより水素生成だけを促進し、逆反応となる酸素還元反応を完全にブロックします。そして酸素生成助触媒となるCoOOHも水の酸化反応のみを促進します。
従来の含浸法を用いた場合は助触媒粒子がランダムに半導体表面に分散しますが、その場合と比べて2倍程度水分解活性が向上し、量子収率は350~360 nmの範囲で100%に近い値となりました。つまり吸収した光のほぼすべてを水分解反応に利用できることがわかりました。量子収率の上限である100%に近い値で水分解を達成できたのは初めての例です。
よくわからんがしゅごい
この『さらば、神よ』はリチャード・ドーキンスによる無神論者になるためのビギナーズガイドである。原題は「Outgrowing God A Beginner's Guide」で「outgrowing」は成長する、卒業する程度の意味を持っているので、ニュアンス的には神からの卒業、といった感じか。尾崎豊か。ドーキンスはもともと『神は妄想である』の中でかなり攻撃的に宗教や神概念を攻撃していた、筋金入りの無神論者だ。
『神は妄想である』を読んだときは「言いたいこたわかるけどそんなに攻撃的に言ったって聞き入れられないでしょ」と思っていた。だが、本書はさすがにかなりの年月も経って、ドーキンスもそんな姿勢じゃ伝わらないと反省したのか、「あのね、聖書とかに書いてあること、よく読めばわかると思うけど、ほとんど嘘だからね……」と懇切丁寧に説明してみせる。その態度の変わりようがあまりにも劇的で、じっくりとその理路を、科学の意味を説いていくので、(態度の軟化に)若干の感動すらある。
いずれ読みたい
米カリフォルニア工科大学で環境細菌学を専攻するジャレッド・リードベター教授は、ある実験のため粉末状になった金属元素のマンガンを使用した。実験の後、同教授はマンガンにまみれたガラス容器を水道水で満たし、研究室のシンク内に放置。そのまま学外での活動に出かけて数カ月戻らなかった。
数カ月ぶりに研究室に戻ったリードベター教授は、ガラス容器が黒ずんだ物質に覆われているのに気が付いた。最初はそれが何なのか見当もつかなかったが、かねてから探し求めていた細菌によるものかもしれないと思い、系統立ったテストをして確かめることにしたという。
その結果、容器を覆った黒ずんだものは酸化マンガンで、新たに見つかった細菌によって作り出されていたことが分かった。この細菌は、現地の帯水層からくみ上げた水道水の中にいた公算が大きいという。
研究者らはこの細菌について、14日刊行のネイチャー誌の中で、マンガンをエネルギー源として利用することが確認された初めての細菌だと説明。自然界の細菌はたとえ金属のような物質であってもこれを新陳代謝させ、細胞に必要なエネルギーを引き出すことができるとの見解を示した。
マンガンを代謝する細菌か
今回発見された新物質は、「スカンジウム置換型ラムダ5酸化3チタン(λ-ScxTi3−xO5)」と呼ばれるものです。
研究では新物質の元の状態をλ(ラムダ)相、圧力で相転移した状態をβ(ベータ)相と呼んでいます。
このβ相は、加熱していくと67℃付近で吸熱のピークを迎えて再びλ相へ戻ります。
これはどちらも固体ではありますが、β相の方がλ相よりエネルギー状態が低いので、水などに置き換えるならばβ相は氷で、λ相は水のような状態とイメージすることができます。
しかし、λ相は極低温まで温度を下げても、温度変化でβ相へ戻ることがありませんでした。
これはβ相とλ相の間に、エネルギー障壁があるためです。
本来氷(β相)になるはずの水(λ相)が、温度を下げても相転移しないとなると、これは相転移によって本来放出される熱エネルギーが保持されている状態になります。
これが開放される条件は最初の圧力を掛けたときだけです。
圧力を掛けるとλ相は熱エネルギーを放出して、エネルギー状態の低い相であるβ相へ移行します。このβ相は加熱されると再びλ相に戻りますが、λ相は温度変化でβ相に戻りません。
これを繰り返すことで、この新物質は熱エネルギーを圧力が加わるまで延々と保存し続けることができるのです。
実験ではこの新物質は、熱エネルギーを蓄えたλ相の状態を8カ月から1年もの間、完全に維持することができたといいます。
実用的なエネルギーを取り出すことができるならエネルギー革命起きるのでは...?
あるいはエアコンの室外機や発電所の排熱を吸収して回収できるだけでもメリットは大きい気がする。
宇宙で最大規模の構造の1つを、天文学者らが発見した。複数の銀河の間に広がる、銀河の「壁」だ。少なくとも140万光年にわたる長さがあり、地球からの近さを考えれば、今まで観測されなかったことは驚くべきことだ。
科学者らによる国際研究チームが7月10日、学術誌アストロフィジカル・ジャーナル(Astrophysical Journal)に発表した論文で、「サウス・ポール・ウォール(South Pole Wall)」の発見を報告した。この構造は、(地球から見て)宇宙の南端に広がるカーテンのようなもので、何千という数の銀河と、大量のガスと塵からできている。
今回の発見が特別なのは、地球から極めて近いところにあるからだ。サウス・ポール・ウォールは、地球からたったの5億光年しか離れていない。実はこの距離の近さが、これまで発見が困難だった原因でもある。サウス・ポール・ウォールは、天の川銀河のすぐ背後にある「銀河掩蔽(えんぺい)ゾーン(Zone of Galactic Obscuration)」と呼ばれる場所に位置している。天の川銀河の明るさによって、壁の存在が間近にありながら覆い隠されてきた。
電子を食べ、電子を排出する電気生命体とも言うべき細菌(電気バクテリア)を、鉄電極を使って人工的に育成することに成功しました。
そして今回「M.ferrooxydans PV-1」と呼ばれる電気バクテリアを、一切他の栄養源を必要とせず、鉄電極から放出される電子のみで生育させることに成功したそうです。
実験に使われた装置は、上の図のように対になる電極とバクテリアが浮かぶ培地からなっています。
この培地には一切の栄養素は含まれていませんでした。
実験の結果は、電気バクテリアを生かすだけならば、砂糖や他の種類の栄養素は必要なく、電子だけで十分であることを示しました。
えぇ・・・(困惑)
ブラックホールには一度入ったが最後、光さえも脱出できないほど強い重力がかかる領域の境界「事象の地平面」があるといわれている。しかし、理化学研究所はこのほど「ブラックホールは事象の地平面を持たない高密度な物体である」とする、これまでの通説とは異なる研究結果を発表した。
従来の理論では、光も脱出できない内側の領域をブラックホール、その境界を事象の地平面といい、ブラックホールの質量によって決まる事象の地平面の半径を「シュワルツシルト半径」と呼ぶ。また、従来の理論に量子効果を加えたときに考えられる熱的な放射「ホーキング放射」によって、ブラックホールは最終的には蒸発してしまうと考えられている。
しかしこれまでは、物質がブラックホールに落ちた後、その物質が持っていた「情報」がどうなるのかをうまく説明できていなかった。ブラックホール理論研究の第一人者だった物理学者故スティーブン・ホーキング氏は「情報は永遠に失われる」という立場を当初取っていたが、晩年には「量子理論ではエネルギーと情報はブラックホールから脱出できる」(情報は保存される)と意見を変えた。しかし、依然として情報がどこに行き、どのように戻ってくるかは分かっていない。
研究チームの理論では、重力でつぶれていく球状物質をたくさんの層の集まりと見なす。各層は粒子からなり、ある層の粒子を中心へ引き寄せる重力はその層より内側にある物質のエネルギーによって決まる。そのエネルギーから計算できるシュワルツシルト半径は、ホーキング放射によってエネルギーが減っていくため時間とともに小さくなる。
このとき、落下してきた粒子がシュワルツシルト半径の近くまでやってくると、落下と蒸発の効果が釣り合うために、蒸発が先に生じている分だけシュワルツシルト半径の内側に届かないという。
この現象が球状物質のあらゆる所で起きるため、物質全体が収縮し、中身の詰まった高密度な物体ができる。特に一番外側の層はシュワルツシルト半径の外側にあるため、ブラックホールは「通常の星のように表面を持ち、事象の地平面を持たない高密度な物体」だと研究チームは指摘する。また、この理論解析の解には「特異点」(エネルギー密度や時空の曲がりが無限大となるブラックホールの中心)も現れなかったという。
なるほどわからん
クモ糸タンパク質を他の生き物に生産させようとする場合、炭素源(C)に加えて窒素源(N)を含んだ栄養を持続的に供給する必要があります。
また、海に生息する海洋性の紅色光合成細菌は、光合成による二酸化炭素吸収能力に加えて、水中の窒素を取り込んで栄養にする能力がありました。
そこで研究者はジョロウグモの細胞からクモ糸を作る遺伝子を切り出して、紅色光合成細菌に組み込み、光合成能力を生かしてクモ糸を生産してもらうアイディアを思いついたのです。
クモの遺伝子を組み込んだ紅色光合成細菌は、上の図のような培養槽の中で、人工海水・二酸化炭素・窒素を与えられ、LEDの光(730nmの近赤外線)を受けながら生育されました。
結果、紅色光合成細菌は栄養豊富な培地で培養した場合の7.5%に相当するクモ糸タンパク質を生産できました。
また研究者は抽出したタンパク質を有機溶媒に溶かして伸ばすことにより、上の図のようなクモ糸の繊維構造を再現することにも成功しました。
このことから、地球に無尽蔵に存在する二酸化炭素と窒素、そして同じく無尽蔵に降り注ぐ光を使って、クモ糸タンパク質を手軽かつ持続的に生産できる可能性が示唆されました。
歩行ロボットの股関節部分って難しいよね
ふと、人工知能が「人間にとって、人間の身体よりもエロい何か」の絵を描き出したら、シンギュラリティ突破を認めてもいいのではないかと思う。
そうだろうか?
今回の発見は学術誌「Alcheringa: An Australasian Journal of Palaeontology(アルチェリンガ:オーストラレーシアの古生物学誌)」で発表された。研究チームは、全長6メートルを超える捕食性魚類の化石を、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの約1400キロ南方に位置するコルウエ・ウアピ(Colhue Huapial)湖の近くで発見。この巨大魚は「白亜紀末期に現在のパタゴニア海域を泳いでいた。そのあたりは当時、気温が今よりはるかに温暖だった」という。
今回の化石は、地球史に存在した中で最も大型の捕食性魚類のグループ、シファクティヌス属に分類された。研究チームは巨大魚の外見について、「胴体は顕著に細く、その先に巨大な頭部がある。顎は大きく、針のように鋭い、長さ数センチの歯が生えている」と説明している。
かっこいい...
今回、研究グループは、炭素原子からなる五角形(五員環)の辺を共有させ、極めて対称性の高い3次元の炭素共有結合ネットワークが構築可能であることを幾何学的な考察から予言し、ペンタダイヤモンドと命名した。ペンタダイヤモンドは極めて強靭な炭素結晶で、ヤング率(一軸方向への変形のしにくさ)と剪断弾性係数(歪みにくさ)は、ダイヤモンドを遥かに凌駕する極めて強靭な炭素同素体であると判明。また、ペンタダイヤモンドは負のポアソン比(非常にひずみにくい性質)を示し、外力に対して通常の物質とは反対の構造応答特性を示す可能性があることも分かった。
量子的ゆらぎとは、物体の位置が確率的にしか存在できない状態を意味し、これまでは微視的な世界でのみ確認されてきました。
しかし7月1日に「Nature」に発表された論文によれば、200キロワットのレーザービームを40キログラムの鏡に照射することで、鏡全体を10 -20メートルの幅で量子的ゆらぎ状態にすることができたとのこと。
40キログラムといえば、小柄な女性の体重に匹敵します。
ゆらぎの幅は非常に小さいものの(水素原子の大きさは10 -10メートル程度)人間サイズの巨視的な物体に量子効果が確認されたのは、はじめてとなります。
よくわからんけどしゅごい
「富嶽」のニュースをきっかけに事業仕分けが再び思い起こされているが、あれはやっちゃいけないことだった。
「『2位ではだめですか』との質問に理路整然と答えればよかっただけ」との指摘もある。自分もかつて少しそう思っていたが、実際に取材して考えが変わった。
正確に言うと自分が取材したのは自民への政権交代後の後継企画である「事業レビュー」だが、本質は同じだろう。 対面には口の立つ政治家と予算カットを狙う官僚、周囲には殺気立つマスコミが押し合いへし合い。こんな環境下で弁舌さわやかに自らの研究の重要性を語れる学者は少数派だろう
逆に言えば、大して重要でない研究も学者の弁が立つなら予算を確保できるし、どんな重要な研究も口下手ならハイおしまい。 ノーベル賞受賞者の顔を浮かべてほしい。全て弁舌さわやかだったろうか。むしろ口下手の方が多いと思う。そういう人たちをスポイルしかねないのが事業仕分けだった。
確かにビッグサイエンスに限らず公的資金を使う研究は一定の説明責任が研究者に要求されるものではあるけれど。
それはああいう公開処刑のような見世物でやる必要性・必然性は存在しないし、一発勝負で決めるようなことでもない。
あれはただの民主党の自己満足だったし、あの記憶がある限り、旧民主党系の野党に国政を任せることはない。
研究チームは直径わずか1.5nmのリン酸カルシウムイオンクラスターを、トリエチルアミンという化学物質を含むエタノールで安定化し、凝集を防いだゲル状の溶液を開発。リン酸カルシウムの結晶はエナメル質を構成する主要な無機質成分として知られています。
実験用に提供された人間の歯に対して溶液を塗ると、超小型のイオンクラスターがエナメル質の魚鱗状構造に上手く融合し、天然と人工の境界が識別不可能な人工エナメル質を作り出しました。溶液が作り出した人工エナメル質は、人間の歯が持つエナメル質よりも数百倍薄いとのことですが、研究チームは繰り返し溶液を塗ることにより、人工エナメル質を効果的に厚くすることができると主張しています。
しゅごい
C2分子が極めて不安定であるということは、裏を返せば反応性が非常に高いということです。これをうまく活かせれば、今までにない化学反応を起こせる可能性が拓けてきます。あの化合物と混ぜればこんな炭素材料ができないか、あの金属元素とはどう反応するだろうか、アレと混ぜて金づちで200回叩くとどうなるだろう――などなど、筆者程度の者でも思いつくことがいくつかあります。おそらく多くの研究者が、自分の研究にC2が応用できないか考えているはずです。
しゅごい
東北大学の研究グループは、超高純度鉄は表面処理を施さずに、各種の哺乳類培養細胞を接着、増殖させる基質となることを明らかにした。新たな医療資材、細胞培養基質としての利用が期待される。
研究グループは、知られている鉄の性質は多種多量に含まれる不純物元素でマスクされた性質だと気付き、30年を掛け革新的超高純度化技術を開発。鉄本来の性質を追求し、純度99.9996%±0.0003%の超高純度鉄(ABIKO-iron)を精錬し予想を超える可塑性や耐食性など新奇の特性を証明してきた。
今回、AbikoIronの金属表面での様々な哺乳類培養細胞の細胞接着性と増殖活性、細胞分化能の3つの観点から生体適合性を調査。その結果、Abiko-Ironは、細胞接着性に優れ、金属表面での細胞増殖、さらに、分化誘導培地に培養液を代えるとそれぞれ筋芽細胞から筋管細胞へ、間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化も誘導できた。
また、各種遺伝子発現の解析でも、生体毒性や重金属ストレス応答などネガティブな遺伝子発現を誘導しなかった。これにより、高い安全性と生体適合性を有した革新的なインプラント材、プレートやボルト材、ステント材等への新たな医療資材としての利用が期待できるとしている。
純鉄が身体に害を及ぼさないなら、現在チタンやセラミックを使ってるところを置き換えることができるかもしれないなぁ
ただ、鉄の場合は酸化が心配だけど。
北海道大学の香内 晃氏らは、星の材料である星間分子雲のチリに着目し、チリ中の有機物を加熱すると水が生じることを発見しました。
この結果から、地球における水の起源は、隕石中の水を含む鉱物や、彗星の核に並び、有機物である可能性が示唆されたとのこと。
102℃ではほぼ有機物だけだった容器内に200〜400℃と温度が上昇するとともに、水が生成しています(写真中の泡のような球体が水)。
また、400℃では水とともに黒い液体が生成していますが、化学分析の結果、地球上で算出する石油と同じ成分だったようです。
以上の実験から、模擬星間有機物を加熱すると水と石油が生成されることが確認されました。彗星や鉱物がなくても、有機物があれば地球の水の起源を説明できる可能性がでてきました。
水もそうだけど、石油の起源が生物の死骸などの有機物由来ではなく宇宙のチリを起源とするという意味になるような
地球から1000光年離れた連星系「HR 6819」の中に、観測史上もっとも地球に近いブラックホールが発見されました。
もともと太陽を2つ持つような二重連星系と考えられていた「HR 6819」ですが、どうやら3つ目の見えない天体の影響があることが発覚。それがブラックホールであると明らかにされたのです。
環境保護イベントのアースデイ創設者のデニス・ヘイズは2015年のイベントの会場で、太陽光エネルギーのみでコンサートが運営されていると宣言する。しかし、ギブスがステージの裏側にまわり、マイクを向けたスタッフは「会場の電力はディーゼル発電で生み出されている」と話す。
映画では、未来のエネルギーとして期待されるバイオマス燃料の残念な真実についてもふれている。一部の科学者は、バイオマスやバイオ燃料がブラジルやマレーシアの熱帯雨林を破壊すると述べている。環境に優しいとされるエネルギーが実際は、石油や石炭よりもずっと多くの二酸化炭素を排出するのだ。
バイオ燃料の最大の問題の1つは、必要となる土地の面積があまりにも巨大なことだ。最も効率的なバイオ燃料の原料となる大豆の栽培には、石油油田の450倍から750倍の面積の農地が必要になる。ブラジルで最も効率的なバイオ燃料として普及が進む、さとうきび由来のエタノールの産出にも、石油の産出に必要な土地の400倍の農地が必要となる。
さらに、太陽光パネルの製造には膨大な種類の素材が必要になる。ソーラーパネルの製造には原子力発電プラントの16倍にも及ぶ、セメントやガラス、コンクリートや鉄が必要で、排出されるゴミの量は300倍にも達するという。
知ってた速報
低気圧の頭痛対策については、「そもそも本当に気圧で頭痛が起きるのか、低気圧で頭痛を訴える人が皆そうなのか」について減圧室を使って二重盲検するところからスタートして欲しいんだが、誰か研究してる人いない?
自分は雨が上がって晴れ上がったタイミングでとんでもない頭痛に見舞われるから個体差はあるんだろうなとは思うけど
今回の研究では、マウスの脳細胞の活動パターンを直接観察することで、マウスの感情のコード化に成功しました。
ここで最も注目すべきは、コード化された信号送信によって、強制的な感情の再生に成功した点にあります。
研究者たちは得られた「感情コード」を電気刺激でマウスの脳に与えることで、マウスの表情を強制的に笑わせたり、怖がらせたりすることに成功したのです。
しゅごい
関係者によりますと、松沢特別教授らは愛知県などにある京都大学霊長類研究所とその関連施設で平成26年度までの4年間に行われたチンパンジーのおりの工事などの28件で、架空取り引きなど総額5億円余りの不正な支出をしていたということです。
このほか、入札前に予算を業者に伝えたり、入札すべき工事を随意契約にしたりするなどの不適切な事例も確認されたということです。
こうした不正は、取り引きを通して業者に発生した赤字を補填(ほてん)するために行ったと説明しているということで、私的な流用はなかったとしています。
これは...
そういった未だ培養できてきない微生物は「微生物ダークマター」とも呼ばれ、多くの研究者から注目を集めています。
分離培養できたことでわかったことが、他にもいろいろあります。たとえば、C. calidusは、Fe(III)の代わりにチオ硫酸や元素硫黄も還元できることがわかりました。全ゲノム解析の結果、C. calidusのゲノムには、硫黄還元に関わる遺伝子がいくつか含まれていることも明らかになりました。興味深いことに、それらの遺伝子は、温泉に生息するクレンアーキオータ門の好熱菌から水平伝搬で獲得されたものであることが、系統解析によって示されました。温泉水には鉄の他にも硫黄が豊富にふくまれますので、C. calidusは硫黄も利用できるように進化して、他の微生物との生存競争に負けないようになったのではないかと推定されます。