1つ目は、排斥の候補となる人物は、集団への貢献度に大きな差があるときほど、集団への貢献度が少ない人物が排斥される確率が高くなったのです。
しかし、多くの参加者は、自分の利益になる人物だとしても、集団の利益につながると判断した場合、その人物の排斥を決断したのです。
2つ目は、排斥する人物が集団にもたらす利益が多い人物であったときほど、排斥を決断した後の参加者の心の痛みが強くなったのです。
これは逆に言えば、集団にもたらす利益量の少ない人物は、排斥してもあまり心が痛まないと解釈できます。
つまり、集団にもたらす利益量の多寡が排斥の判断基準となり、集団のために排斥を実行する場合、心の痛みは緩和される可能性が示されたのです。
集団にフリーライドする奴を切るのはむしろ快感ですらあるので、まぁ。
研究チームが開発した技術は、スピントロニクスの原理を利用する機能性素子の代表例である「磁気トンネル接合」というスピントロニクス素子を用いて、Wi-Fiの電波で発電できる技術。「磁気トンネル接合」の素子は、すでに磁界センサーや不揮発性メモリーでは実用化されているもので、電磁波の送受信への応用も研究が進んでいますが、Wi-Fiの周波数帯で高強度の信号を生み出す性能には至っていませんでした。
研究チームの実証実験では、コンデンサーが3~4秒で充電され、LEDを1分間にわたり光らせることができました。これは、これまで電池交換が必要とされてきた部分を、Wi-Fiによる充電で補う可能性を示したもので、発表資料で東北大学は「今後包括的な研究開発を行うことでエレクトロニクスの新しいパラダイムが切り拓かれていくことが期待されます」と記しています。
小型センサーをWifiを電源で長期間稼働させることができそうだな
コロラド大学ボルダー校の研究チームは、ラジオのアンテナのように機能する「光レクテナ(整流アンテナ)」のエネルギー変換効率を従来の100倍に高めたようです。
研究チームは、「共鳴トンネリング」と呼ばれる不思議なプロセスを通じて、初めて発電可能なレクテナの開発に成功しています。
研究チームは、肉眼では見ることができないほど小さな約25万個のレクテナを、ホットプレート上に配置してテストしています。レクテナは、ホットプレートによって生成された熱の1%未満を取り込むことができたとのことです。
ミューオンは、一秒間に数百個ほど宇宙から私たちの体に降り注いでいるが、放っておくと2.2マイクロ秒という非常に短い時間で電子と2つのニュートリノ(どちらも素粒子)に変化してしまうため、ものを形作ったりすることはできない。
例えば、ニュートンの力学はリンゴの運動を正確に説明しているが、素粒子の性質は説明できない。これはニュートン力学が間違っている訳ではなく、適応できる範囲を超えているだけのことだ。正しい使い方をすれば、今でもニュートン力学は非常に正確な理論として使うことができる。
同様に、「標準理論のほころび」とは、標準理論では扱えない物理法則が存在するかもしれない、言い換えれば、宇宙のさらに最初期には私たちの知らない未知の素粒子の効果があったかもしれない、ということを示しているのだ。
日本製紙は木の繊維をナノ(ナノは10億分の1)メートル単位にまでほぐした「セルロースナノファイバー(CNF)」を使い、東北大学と共同で開発する。同大の福原幹夫リサーチフェローが、CNF表面にあるナノ単位の凹凸部が電子を吸着することを発見した。CNFを使った電池は世界で初めて。
CNFを積層させ、大量の電気をためられるようにする。原理は一部のEVなどで使う、大量の電気を貯蔵できる蓄電装置(スーパーキャパシタ)と同じだ。急速充放電でき、電解液も使わないため耐熱性も向上するという。レアメタルを使わない分、量産化した際の製造コストはリチウムイオン電池と比べ抑えられる見通しだ。
蓄電性能を示す重量エネルギー密度は、リチウムイオン電池の約2.5倍となる1キログラムあたり500ワット時を目指す。25年にも提案営業を始める。当初は太陽光発電パネルの裏に設置できる横1メートル、幅1.6メートル、厚さ1.3ミリメートルの蓄電体(3.2キログラム)を開発する。
研究チームは、ブラジルの銅鉱山からあるバクテリアを発見しました。
鉱山にバクテリアが住んでいるということは以前からもわかっていましたが、このバクテリアが鉱山で何をしているのかというのは謎でした。
研究チームは、この鉱山のバクテリアを電子顕微鏡の中で観察し、彼らが何をするのかということを分析したのです。
すると、バクテリアは有毒な硫酸銅(CuSO4)を安定した単一原子の銅に分離していたのです。
自動車関連技術の開発を手掛けるトヨタグループの研究所、豊田中央研究所(愛知県長久手市、豊田中研)は4月21日、太陽光のエネルギーで二酸化炭素(CO2)から有機物を生み出す「人工光合成」で世界最高の変換率を実現したと発表した。変換効率では植物を上回るという。工場から排出されるCO2を回収することで、脱炭素化の実現や燃料電池の燃料生産への活用が期待される。
豊田中研の人工光合成には半導体と分子触媒を使用。CO2の還元反応と水の酸化反応を行う電極を組み合わせ、太陽光を当てることで常温常圧下でギ酸(HCOOH)を合成する。
ギ酸が合成されるのか
実際、読解能力が破滅してる人は多い一方、5行以内に結論が出てこない文章を一々読みたくない派もいそう。
大抵のユーザー向け文書は長い文章を避けているし。
カク: まもなくWebb望遠鏡が軌道に乗って、何千もの惑星を見ることができるようになり、私たちがエイリアン文明と接触する可能性はかなり高いと思います。私の同僚には、宇宙人にコンタクトを取るべきだと考える人もいます。私はそれはとんでもない考えだと思います。何百年も前にメキシコでコルテスと出会ったモンテスマがどうなったか、誰もが知っています。個人的には、エイリアンは友好的だと思いますが、それに賭けることはできません。コンタクトは取ると思いますが、慎重に行う必要があります。
多元宇宙論では、この2つの正反対のパラダイムを融合させることができます。弦理論によると、ビッグバンは常に起こっています。私たちが話している間にも、宇宙のどこかで創世記が起こっているのです。そして、宇宙は何に向かって膨張しているのでしょうか? 涅槃(Nirvana)です。11次元の超空間が涅槃です。つまり、仏教とユダヤ・キリスト教の哲学が一つの理論で成り立つのです。
ふーむ。
涅槃の話はさておき、ある生命体が惑星で覇権を握り高度な科学文明を有するならば、その生命体は必然的に自己利益の追求とそれに付随した攻撃性を有するだろうという仮定は理解できる。
その上で圧倒的に技術格差のある「宇宙人」を見つけたら...?
安全保障の観点や交易の観点から考えると、可能な限り植民地化することが望ましいという結論を出しても特に不思議はない。
科学辞典的なものだろうか。
具体的な正解さえ与えればリソース投入の方向性が確定するので正解に向かって一直線に進むことができる。
天才や秀才達が膨大な試行錯誤の果てに地味なイノベーションを生み出したり、生み出されたイノベーションの使い道が分からなくて放棄されたりという無駄を一切省くことができるようになる。
という事で、科学技術やその歴史に言及した網羅的な辞典や書物があれば文明の進歩を加速させることができるんじゃなかろうか。
研究チームを特に驚かせたのは、ヒアデス星団の後方の潮汐尾に含まれる星が前方よりも少なかった点だ。これは、ヒアデス星団が穏やかに伸びていったのではなく、何らかの劇的な出来事が起こったことを示す。研究チームがさらにシミュレーションを実行したところ、潮汐尾が太陽質量の約1000倍もの巨大な塊と衝突し、壊されたとみられることがわかった。
しかし、ヒアデス星団の近傍には、質量の大きなガス雲や星団は観測されていない。研究チームは、衝突の原因となりうるものとして、質量を持つが光学的に直接観測できない「ダークマター(暗黒物質)」の「サブハロー」を挙げている。銀河系には、ダークマターが集まった塊「ダークマターハロー」があり、より小さなダークマターの塊「サブハロー」が存在する。
身の回りの「物質」と性質がわずかに異なる「反物質」の動きをレーザー光で操作することに成功したと、カナダ・ブリティッシュコロンビア大の百瀬孝昌教授らの国際チームが31日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。構造や性質の詳細な分析が可能になるとしている。宇宙誕生時は物質と同数あったと考えられる反物質がその後、消滅した謎を解明するステップになるという。
反物質は、自然界の通常の物質と電気的な性質が逆になっている他は、基本的に同じ性質を持つとされる。特徴が詳しく分かれば、宇宙で物質だけが残った謎に迫れる可能性があるが、分析が難しかった。
おっ、エネルギー革命か?
太陽エネルギーというとソーラーパネルのようなものを想像しますが、MOSTが使うのはパラボラアンテナのような凹面反射板です。
この凹面反射板の太陽光線が集中する部分には、パイプが通っていて、そこをエネルギー貯蔵分子の液体が流れています。
液体は、ここで太陽エネルギーを受けることで、エネルギーを保持した異性体へと変化します。
この異性体は常温の20℃近くまで冷めても、エネルギーを閉じ込めたまま維持されます。
そして、研究グループが開発した触媒によるフィルターを通すと、この液体は化学反応によって63℃ぶん温度が上昇し分子構造を元の配列に戻します。
室温20℃で保存されていた液体は、フィルターを通ることで一気に83℃の液体に変わるわけです。
もちろん実用化には、まだまだやるべきことは多いといいますが、研究グループは少なくとも熱の放出で110℃まで加熱できるように液体を改良する予定であり、この技術は10年以内に商用利用されることを目指しているといいます。
ふーむ?
興味深いけどこういうのは大抵フェイクなのだ
常温核融合の研究を行っているのは、インディアンヘッド・アメリカ海軍海上戦闘センター(NSWC IHD)の科学者による研究チームです。NSWC IHDの研究チームは陸軍やアメリカ国立科学技術研究所のグループと共に、「常温核融合が本当に存在するのか」を含めてこれまでの研究を検証しているとのこと。
例えば、Googleの研究チームがマサチューセッツ工科大学やブリティッシュコロンビア大学、ローレンス・バークレー国立研究所の研究者と共同で「Revisiting the cold case of cold fusion(低温核融合という未解決問題を再考する)」というタイトルの論文を、2019年に学術誌のNatureで発表しました。
この論文の中で、Googleの研究チームは2015年から5年間にわたって1000万ドル(約11億円)を常温核融合の研究に費やしたことを明らかにしました。さらに研究の結果、フライシュマンとポンズの報告を裏付ける証拠は見つからなかったものの、「常温環境下でも、金属が局所的に高温になることで常温核融合が起こる可能性」を示唆しました。
研究チームは過去30年以上にわたって積み重ねられてきた常温核融合についての文献やデータを精査・分析し、実験に最適な金属や実験装置の共通点を探っていくとしています。なお、2021年内に最初の研究結果を発表したいと考えていると研究チームは述べています。
とりあえずこれまでの研究の調査という堅実な部分から始める感あって好感が持てる
当社は、二酸化炭素(CO2)を燃料や化学品の原料となる一酸化炭素に電気化学変換するCO2資源化技術「Power to Chemicals」において、変換する電解セルを当社独自の技術で積積層(スタック化)することで単位設置面積あたりの処理量を高め、郵便封筒(長3)サイズの設置面積で、年間最大1.0t-CO2の処理量を達成しました。これは、常温環境下で稼働するCO2電解スタックにおいて世界最高の処理速度(*1)となります。
地球上で生命は約38億年前に生まれました。この生命誕生から約18億年間、実は「死」そのものが存在しなかったのです。これはどういうことでしょうか。
その当時いたのは、オスもメスもない、ただ1個の細胞だけでできている「単細胞生物」です。細胞の中には、1組のDNAがあります。単細胞生物は、このDNAを複製、つまりコピーして増えていきます。コピーですから、元のものと変わらず、死ぬこともありません。数を増やすためには、これがもっとも効率の良い方法だったのです。
多細胞生物になることで、同時に、数多くのDNAも存在することになります。しかし、このDNAは、食物の中の発がん性物質やストレスなどにより傷つきやすく、この傷が時問と共に蓄積されていくことが研究でわかっています。
例えば、生殖を担う細胞が傷を負うと、それは子ども、さらに孫に引き継がれていくことになります。すると集団のなかに傷が蓄積される、これを「遺伝的荷重」といいます。種が絶滅する可能性が非常に高くなります。
これを避けるためには、ある一定の時間を生きてDNAが傷ついた個体は「消去する」システムをつくっておけばよい、となります。ある程度の期間が経つと死ぬプログラムをDNAに書き込み、細胞が死ぬように指示すれば、「遣伝的荷重」による種の絶滅を防げるわけです。
これまで海底にひそむ微生物たちは、海洋から海底へと沈殿してきた有機物質に依存していると考えられてきました。
しかし、新しい研究は、もっと別のシナリオを提案しています。
ロードアイランド大学(URI)海洋学研究科の研究チームは、深い海底に埋もれた古代の微生物群が、自然に発生する放射線の水分解によって生存している可能性を発見しました。
今回、研究チームが調査をおこなったのは、太平洋、大西洋のさまざまなポイントから回収された海底堆積物です。
ここに自然に発生するレベルの放射線を照射したところ、蒸留水に照射した場合よりも、実に30倍近くも多くの水素と酸素が生成されたのです。
この水分解によって発生する化学物質は、微生物の主要な食料とエネルギー源になっていると考えられます。
小型炉は炉心が小さいため、停電になっても困らない自然循環で炉心の冷却ができ、安全性が高いというメリットのため相対的に競争力が高くなった。また、静的機器が多くて安全性が高いことも社会のニーズに適っている。
- 燃料交換不要:運転期間中に核燃料の交換が不要である。運転期間40年の場合、40年分の燃料があらかじめ原子炉に入っているから燃料交換が要らない。例えば4Sを途上国に輸出する場合には、原子炉にあらかじめ核燃料を入れたまま輸送して据え付け、40年の運転後に原子炉をそのまま持ち帰れば現地で原子炉を開ける必要がない。政治情勢が不安定な地域に輸出する場合に便利な設計である。
- 制御棒がない:原子炉に制御棒がない。出力制御は原子炉の外の中性子照射に強いクロム鋼製反射体を上げ下げして行う[注3]。非常時にはこの反射体を重力落下させて原子炉を停止させる。反射体の周囲には燃料集合体が無いから隙間を確保する心配なく間違いなく落下する。これが「超安全」の理由である。しかも反射体には中性子照射に強い高クロム鋼が使われているから交換が要らない。
- 自然対流で冷温停止可能:全停電になっても炉心は自然対流で冷温停止できる。だから全停電を防止するために2重、3重の対策をする必要性が全くない。どの地域に設置するにしても自然対流で冷温出来るというのは将来型原子炉の要件“避難不要な原子炉”の特徴を備えているとも言える。
原子力電池は、放射線電池、アイソトープ電池、ラジオアイソトープ電池とも呼ばれる。原理は、放射性物質が崩壊した時に得られる熱などを熱電変換素子などによって電気に変えるもの。放射性物質はα崩壊、β崩壊、γ崩壊により、それぞれ熱、電子、電磁波などを放出するが、このうち熱を出すα崩壊を利用する。α崩壊は高いエネルギーを持つものの、物質への透過力が低いことから薄い構造体で遮蔽できる。
加えて、放射性物質は放射性同位体である必要があり、また、長い半減期であることが望ましい。具体的には、これまでプルトニウム238、ポロニウム210、ストロンチウム90といった放射性同位体が使われてきた。うち、プルトニウム238は半減期が87.7年と長いことから宇宙探査機などで初期から採用されてきた。
一方、近年で特に注目を集めるのが主にβ崩壊を利用したタイプで、ダイヤモンド電池やベータボルタ電池と呼ばれる。先述のようにβ崩壊で電子を放出するが、これを半導体などを利用することで電気を集める仕組みだ。放射性物質としては、ニッケル63や炭素14といった放射性同位体が検討されている。炭素14は半減期が5730年であることから特に有望視されている。
一方で、短所は出力密度が低い点。従って、電動車などの高出力用途には向かず、もっぱらIoTデバイスやペースメーカーといった省電力デバイスが中心になる。
寿命が100年にもなるダイヤモンドを素材にした新型電池が注目を集める。原理は太陽電池と似ており、太陽光の代わりに放射性物質から出る電子を受けて電力を生み出す。実用化には放射線の遮蔽が必要だが、宇宙探査機や地下資源の採掘装置など人の手の届かない場所の電源として応用が期待されている。
試作した電池は「ベータボルタ電池」といわれ、放射性物質を利用する「原子力電池」の一種だ。太陽電池はダイオードに光を当てるが、ベータボルタ電池は電子を当てると電流が流れる。電子には放射性物質から出る放射線の「ベータ線」を使う。ベータ線は電子そのものだ。
ダイヤモンド電池は放射性物質がベータ線を出す限り、電力を生み出す。炭素14は半分に減るまでの期間「半減期」が約5700年、ニッケル63は約100年。長寿命の電池になるわけだ。
論文を発表したイギリスのサセックス大学の研究チームによれば、グラフェンに意図的にねじれを作り出すことで、グラフェンシートが電子部品のような性質を持つとのこと。クシャクシャに折り畳んだグラフェンはマイクロチップのように機能し、従来のマイクロチップのおよそ100分の1の大きさになることが判明しました。
このグラフェンの折り畳みはグラフェン以外に材料を追加する必要がなく、高温下ではなく室温下で可能であるため、より環境に優しく持続可能な技術だと研究チームは主張しています。
マイクロチップ上のトランジスタ数が2年ごとに2倍になるという「ムーアの法則」は近年の技術発達でも達成するのが難しくなっているといわれていますが、IT系ニュースサイトのZDNetは「このナノフェンの折り畳みを応用することで、再びムーアの法則に準拠するようになるかもしれない」と期待を寄せています。
だが、研究者が首をかしげているのは、ほかの身体の部分に比べてアンバランス過ぎる両腕のサイズとあまりにも限定的な機能だ。小さな両腕はティラノサウルスを含む多くの獣脚類に共通しているが、獲物を攻撃する役割を頭部や顎、口に集中させていけば、そのうち両腕は退化してなくなってしまうだろう。
もしかすると、両腕がなくすというティラノサウルスの進化の途中に、あの大絶滅が起きたのかもしれない。
その可能性が一番ありそう
今回IFAMが開発を発表した「POWERPASTE」は、比較的安価に入手できる水素貯蔵材料である水素化マグネシウム をベースにしたペーストで、室温・大気圧中で水素を安全に保管することができるとのこと。
「POWERPASTE」は別のタンクから供給される水と反応することで、燃料電池に必要な量の水素を発生させます。この時、エネルギーとして使われる水素の半分は反応用の水から供給されるため、「POWERPASTE」の実質的なエネルギー密度は非常に高いものとなります。IFAMは、「『POWERPASTE』はリチウムイオンバッテリーと比べて10倍のエネルギーを安全に貯蔵できます。また、250度未満の温度では水素を発生しないので、炎天下に車両を長時間放置しても安全です」とエネルギー貯蔵量と安全性の高さをアピールしています。
また、高圧タンクを備えた水素ステーションを運営するには、水素ポンプ1台当たり100万~200万ユーロ(約1億2700万~2億5400万円)の設備投資が必要ですが、「POWERPASTE」は室温・大気圧中で保管できるため、数万ユーロ(数百万円)の設備投資で運営できるとのこと。さらに高圧タンクが必要ないため、比較的安価に輸送することができます。このため、IFAMは水素ステーションの設備が整っていない地域に「POWERPASTE」の供給施設が増えることを期待しています。
しゅごい
フィンランド気象研究所の宇宙物理学者であるPekka Janhunen氏が、火星と木星のあいだに広がる小惑星帯(アステロイドベルト)にある準惑星「ケレス」に人類を入植させる新しいアイディアを展開しました。
Janhunen氏が導き出した最適解は、ケレスの赤道上空の軌道上にスペースコロニーを建設することでした。スペースコロニーの高度はケレスの表面に十分近く、高さ約1,024km(約636マイル)の宇宙エレベーターを設置すればスペースコロニーを建設するための資材や補給物資を運べるといいます。また、スペースコロニーの居住空間内に地球に似た大気を作り出すための窒素、水、二酸化炭素を十分に確保できるという点でも、ケレスは好都合だといいます。
このスペースコロニーは巨大な円盤の表面に直径2km、全長10kmのシリンダー数千個を相互連結させるというSFさながらの壮大なスケール。各シリンダーを回転させることで内部に地球の表面に近い重力の環境を人工的に再現するという点では、O’Neill教授が提唱したスペースコロニーと共通しています。
各シリンダーは居住空間や農場、娯楽用の空間等に用いられることが想定されていて、Janhunan氏は都市エリアや田舎エリアなどの区分を設定するだけでなく、都市エリアでの重力は地球表面の81パーセント、シリンダー1つ当たりの人口は5万6700人、1人当たりの居住面積は2,000平方mといった綿密な計画も立てています。Janhunen氏によると、原理的には世界人口の約1万倍もの住民をこのスペースコロニーに収容できるといいます。
まずアステロイドベルトまで到達するのが大変そうではあるが
研究では、塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を、円錐状のカーボンナノチューブ(CNT)の中に入れ、それを乾燥させていくことで内部の塩が真空中で結晶化していく様子を撮影しました。
円錐という先の尖った形状は、先端部分でNaCl分子の集合・核形成を誘起させ、分子拡散をうまく抑制してくれます。
これにより、撮影された動画はカーボンナノチューブの先端で1ナノメートル(10億分の1メート)の塩の結晶が繰り返し形成される様子を捉えたのです。
結晶核を形成する前の分子の集合体は、単純に無秩序な構造なわけではなく、流動的に構造を変化させながら、ときおり結晶に類似した秩序だった構造をとることがわかったのです。
とうとう人類は、結晶化の自己集合過程や相転移現象(液体から固体へ移行する現象)を、実際ミクロな視点から観察できるようになりました。
覚醒剤のような副作用や問題が無いのであれば素晴らしい技術では(科学技術礼讃派)
なんだよ、大麻可能性しかねぇな
理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター生物照射チームではこれまで、生物試料に重イオンビームを照射することで遺伝子変異を誘発する技術を開発してきた。今回、理研と水産研究・教育機構、長崎大学の共同研究グループは、現在の日本のワムシ系統で最も大きい能登島株(最大サイズ320μm)に重イオンビームを照射して突然変異を誘発させることで、大型ワムシの作出を目指した。
理研RIビームファクトリーにおいて、能登島株のワムシに炭素(C)イオンおよびアルゴン(Ar)イオンのビームを複数の線量条件でそれぞれ照射し、大型の個体を選んでの培養を重ねた。その結果、“メガワムシ”とも言える340~370μmの大型変異系統を56系統選抜でき、そのうち3系統は元株(能登島株)よりも増殖率が高かった。これらは新しい有用餌料として実用化が期待できる。
人工進化だ
横浜国立大学の研究グループは、特定の金属を非常に低い温度まで冷却すると抵抗がゼロになる超伝導を利用することで、微小なエネルギーで動作可能な低消費エネルギー論理回路「断熱磁束量子パラメトロン(AQFP)回路」を用いて超電導マイクロプロセッサの設計に取り組みました。その結果、AQFP回路を一万基以上搭載した超電導マイクロプロセッサ「Monolithic Adiabatic iNtegration Architecture(MANA)」の開発に成功したと発表しています。
研究チームの一員である横浜国立大学先端科学高等研究院准教授のクリストファー・アヤラ氏によると、一般的な超電導電子機器の動作周波数が数百GHzであるのに対して、MANAは最大約10GHzで動作するとのこと。なお、今回の研究では、MANAは一般的なCPUと同等の2.5GHzで動作しましたが、設計手法や実験方法が改善するにつれて、5~10GHzで動作させられるようになります。
上記の通り、MANAを動作させるためには、約マイナス269℃という非常に低い温度を保つ必要がありますが、冷却に必要なエネルギーを計算に入れても、現在流通している7nmプロセッサと比べて80倍のエネルギー効率で動作するとアヤラ氏は述べています。
電力エネルギーは電線などの配電設備によって、各家庭に送られていますが、電力需要が高まると電力が供給できなくなるリスクがあります。そこで、日本などの多くの国では揚水式水力発電で高所と低所に貯水池(ダム)を作り、電力需要の多い時に高所から低所へ水を流して電力を発電し、需要が少ないタイミングで低所から高所に水を引き上げて、電力需要の高い時に備えてエネルギー貯蔵を行っています。しかし、揚水式水力発電を実現するには地形による制限があり、建設コストも高くなってしまうもの。スイスのスタートアップEnergy Vaultはこのような制限を回避する「コンクリートバッテリー」を開発しました。
電力に余裕のある時に重りを高所に持ち上げておき、必要に応じて落下エネルギーで発電機を回すという話なのか。
ということは継続的な発電能力はないのだな。
スコットランドに拠点を置くGravitricityも実用段階に近い重力エネルギー貯蔵システムを開発しています。Gravitricityの開発する重力エネルギー貯蔵システムは、廃棄された深さ1kmの立坑を利用して重さ500~5000トンのおもりを上下させることでエネルギーを入出力します。
Gravitricityのプロジェクト開発マネージャーであるクリス・ヤンデル氏によると、Gravitricityの重力エネルギー貯蔵システムは1つのおもりを用いてエネルギーを管理することにより、必要な電力を素早く短時間で入出力できるとのこと。
エネルギー収支は割に合うのだろうか?
ダイヤモンドでCPUが作れることは20世紀には知られてたし、2000年代前半には10GHzで動作する試作機があったよな...と思ってWikipedia見たら81GHzとか言ってて草
2003年 NTT物性科学基礎研究所が独ウルム大共同で動作周波数としては世界最高の81GHzを達成
今回、ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学物理化学研究所などの研究者は、これまでの空気亜鉛電池ではアルカリ電解質を用いて酸素から4電子還元により水酸化物イオンを生成していたところを、適切な非アルカリ電解質を用いることで、バッテリーが可逆的な2電子亜鉛-酸素/過酸化亜鉛を用いて動作することを示しました。
「適切な非アルカリ電解質」は疎水性で、正極の表面から水が排除されることにより、4電子還元が防がれるとのこと。
この取り組みにより生まれた新たな空気亜鉛電池は、最終的に亜鉛の負極は使用できなくなるものの、1600時間の充放電サイクルにも耐えたとのこと。
最大の問題は充電率にあり、充放電が1サイクルで20時間かかるという問題が残されているものの、炭酸リチウムを用いたバッテリーと比べて製造費用が4分の1で済むため、高速に放電する必要がない用途に役立つ可能性があります。
なお、この「適切な非アルカリ電解質」を用いる方法では、負極にマグネシウムやアルミニウムなど、亜鉛と同じように比較的安価な金属を用いても機能する可能性があるとみられており、それぞれの長所と短所のバランスが異なることから、研究者らはリチウムの供給を巡って競合することがなくなるという見方を示しています。
今でも、指や声でコンピュータに入力された文章は、目に見える文字ではなく、目に見えないデータとして記録されています。出力も、文字と音声のどちらでも可能です。つまり「読む」の代わりに「聞く」でもいいわけです。いずれ、コンピュータからの出力に限らず、目に見える文字を全部読んでくれる装置もできるでしょう(既にあるかもしれませんが)。
そうなると、「文章を読み書き(記録・認識)するために、文字の読み書きが不要になる」という時代になります。良いか悪いかは別として、近い将来、一般の人は文字の読み書きをしないで生活できる世界に戻るのかもしれません。
究極の姿としては、読む・書く・話す・聞く、という4技能のうち、「書く」と「話す」が一体化し、「読む」と「聞く」も一体化して、要は「入力」と「出力」の方法が一つずつできればいい、とも考えられます。いずれかの機能に困難を抱える人にとっては、暮らしやすい世の中になるのは間違いないでしょう。
ただ、現実問題として、赤ちゃんが言葉を覚える時には「聞く」と「話す」が先でしょうし、耳より目の方がはるかに情報量が多いので「読む」の便利さも捨てがたいものがあります。そうすると、実際になくなる可能性があるのは「書く」だけなのかもしれません。
実際、それなりの文章を書ける人間や複雑な文章を読み解ける人間は減少しているので十分ありえる話ではある。
そのような世界では人々は文章ではなく詩や歌で情報や感情を伝えるようになるのだろうか。
「磁気硬化」とは、既製のエポキシ樹脂にマンガン、亜鉛、鉄を配合した独自の磁性ナノ粒子を混ぜ合わせ、この「磁気硬化性樹脂」を小型の電磁気装置で生成した磁界に通し、磁性ナノ粒子を発熱させ、短時間で硬化させるという手法だ。
磁性ナノ粒子は電磁エネルギーが通ったときに発熱するよう設計されており、その際の最大温度や加熱速度も、磁性ナノ粒子によって調整できる仕組みとなっている。
研究論文の共同著者で南洋理工大学のラジュ・ラマヌジャン教授は「磁性ナノ粒子を既製のエポキシ樹脂と混ぜるという『磁気硬化』の手法により、あらゆる既製のエポキシ樹脂を『磁気硬化性樹脂』に変えることができる」と述べている。
地球周回軌道上や他天体(月面・火星)に一定数の人類が定住可能な施設(コロニー)を作る資材技術があるのなら、ゴビ砂漠や南極には大都市が作れるぞ。
日本で言えば「軍艦島」が有名だけど、学校や病院まで整備された鉱山都市が鉱床が干上がった途端にゴーストタウン化する。町の維持費は 税金で、その原資は住民の収入であり、その給与は鉱山を所有する企業の利益から出ている。
地球外コロニーの建設維持に必要なコストは鉱山都市の比ではなく、しかしそこから上がる利益は干上がった鉱山よりも低い。端的に言って「そこにヒトが生きていること」にしか価値は無い。その価値は金銭に換算しにくい。
かつては、費用対効果を度外視してでも断行されなければならない「人類という種のため(あるいは国家・民族のため)」の投資こそ公共事業として行うべきだと考えられていたのだけれど、有人宇宙開発に必要な投資の莫大さ、その投資利益は十年どころか百年掛けても回収目処が曖昧という現実の前に…
国家運営機関による有人宇宙開発はどんどん頓挫して、ワンマン社長の私企業が「俺がやらなきゃ誰がやる」と台頭し、かつて宇宙開発を「ロケット打ち上げ1回の費用で何人の飢えた子供に食事を与えられるか」と批判していた大衆はそれを英雄の偉業として讃えているという皮肉。
「DMOF1」とは、炭素ベースの分子によって結合された金属イオンが3次元構造を形成する金属有機構造体(MOF)の一種です。MOFは、多孔質なことから多孔性配位高分子(PCP)とも呼ばれています。
DMOF1には、光を強く吸収する性質を持つアゾベンゼン分子が閉じ込められていることに着目した研究チームは、実際にDMOF1を紫外線にさらす実験を行いました。
その結果、DMOF1内のアゾベンゼン分子がMOF内で変形し、ばねが弾性エネルギーを蓄えるのと同じ要領でエネルギーを蓄える様子が確認されました。さらに、DMOF1がどれだけの間エネルギーを吸収した状態を保てるかを調べる追加実験の結果、DMOF1は少なくとも4カ月間はエネルギーを蓄えることが可能だということも判明しました。
ふーむ
処理能力を考えると燃やした方が効率的ぽい
この研究では、通常、酸素を生成する植物の光合成で水素を生成させることに成功したといいます。
研究チームは1滴の中に、浸透圧圧縮によって1万個近いクロレラ藻類の細胞を詰め込みました。
液滴の奥深くに閉じ込められた細胞は、酸素濃度が低下することで、通常の光合成回路を乗っ取って水素を生成するヒドロゲナーゼと呼ばれる特殊な酵素をオンにすることができます。
こうしてチームは1ミリリットルの液滴の中に水素を生成する25万の細胞を押し込めた微生物反応器(マイクロリアクター)を作成したのです。
しゅごい
微粒子のブラウン運動からエネルギーを引き出すという考えは、熱力学の第二法則に反するとリチャード・ファインマンがラチェットモデルを使って説明する一方、1950年代にはレオン・ブリルアンが一方向のみに電流を通せるダイオードを回路に組み込むことで実現できるとして、昔から議論の的になってきた。
同大学の研究チームは3年前に、フリースタンディングのグラフェンが熱運動により波打ち、回路にAC(交流)を誘発することを発見しており、今回の成果はその理論を証明するものだ。この回路はレオン・ブリルアンの回路を拡張したもので、2つのダイオードを組み込んで、電流が双方向に流れるように設計した。ACはダイオードによってパルスDC(直流)に変換され、負荷抵抗に仕事をする。
さらに、この回路ではスイッチのように振る舞うダイオードが電力を増加させているという。この現象については、確率論的熱力学という比較的新しい分野と、100年近く前のナイキストの定理を拡張させたものを使って証明している。
研究チームによれば、熱的環境は負荷抵抗に仕事をするが、グラフェンと回路は同じ温度で、両者の間に熱の流れはない。これこそが重要だとPaul Thibado教授は語る。なぜなら、電力が発生する回路において、グラフェンと回路の間の温度差は熱力学の第二法則に反するからだ。「つまり、我々の研究は熱力学の第二法則に違反していないということだ。また、“マクスウェルの悪魔”が熱い電子と冷たい電子を分けていると議論する必要もない」としている。
チームは、比較的遅いグラフェンの動きが低周波数の電流を誘導することも発見した。これは、電子機器が低周波数でより効率的に機能することを意味するため、技術的な観点から重要となる。
なるほど、わからん
政治的イデオロギーによって科学が歪められたお話。あるいは成果を拙速に求めるあまり、どうしようもない失敗に突き進んでしまったお話。
Q. それは何の役に立つのですか?
A. 科学の役に立つのです
流れ星として宇宙から降り注ぐチリの量が、地球全体で毎日1トンほどにのぼるとみられることが明らかになった。滋賀県甲賀市にある京都大のレーダーと、長野県木曽町にある東京大の望遠鏡で流れ星を同時観測し、重さが0・01ミリグラム~1グラムといった小さなチリの量を初めて見積もることができたという。
惑星レベルの話だとそういうスケールにもなるか。
ということは、地球は徐々に体積を増しているということになり、即ち古代の地球はもっと軽かったはずだ。
つまり、恐竜のいた時代(中生代)の地球は現在よりも重力が弱かった可能性が微粒子レベルで存在する...?
鉛バッテリーをベースにした「バイポーラ型蓄電池」は、1枚の電極基板の表と裏にそれぞれ正極と負極があり、その間に電解質を含んだセパレータを介してバイポーラ電極を積層するシンプルな構造が特徴。シンプルな構造ではあるものの、鉛の薄箔化と長寿命化の両立、樹脂プレートの成形と接合、鉛箔と樹脂プレートという異種材料の接合などの課題があった。古河電工グループでは、銅条などの金属加工品や、金属と樹脂素材を組み合わせるケーブルなどの製品開発で培ってきた独自のメタル・ポリマー素材に関する技術を活用し、樹脂プレートに薄い鉛箔を接合した電極基板の構造を実現することに成功した。
そのため、従来の鉛蓄電池と比較して材料削減が可能であり、また、体積当たりの容量の向上により、重量エネルギー密度は従来の鉛蓄電池の約2倍となる。さらに、電極基板の積層化により設計自由度の高い電池構成が可能となり、コスト競争力の改善も期待できる。電力貯蔵用リチウムイオン蓄電池と比較しても、消費電力量当たりの単価は50%以下となり、また、稼働時の空調が不要で、エアコンによる温度管理コストの削減できるため、トータルコストを1/2以下に抑えることができる。発火や火災という安全性の点でも大きな優位性と製品ライフを通じての高い信頼性を備えており、設置スペース性でも優れている。
我々に自由意志など無いのだ
早稲田大学と静岡大学は、「世界一長尺な高密度カーボンナノチューブ(以下、CNTフォレスト)の成長に成功した」と発表した。早稲田大学理工学術院総合研究所 次席研究員の杉目恒志氏と静岡大学工学部電子物質科学科の井上研究室の共同研究で実現したもの。新たな成長方法の開発により、これまで2cm程度が限度とされていたCNTフォレストの成長を、14cmまで延長できた。
CNTを成長させる方法として一般的な化学気相成長(CVD)法をベースとする新方法を開発した(図1)。すなわち、基板上に触媒を担持し、原料ガスと反応させてCNTフォレストを成長させる。ただし原料ガス中に、有機金属であるフェロセンと、アルミニウム(Al)イソプロポキシドを極微量添加するのが新手法の特徴だ。
フェロセンは鉄(Fe)を、Alイソプロポキシドはアルミニウム(Al)を供給する原料になる。このFeとAlがCNTの成長中に起こるナノ粒子触媒の構造変化を抑える。
CNTってこうな風に育てるんだ
「超伝導」とは特定の金属や化合物を冷却した際、その物質の電気抵抗がゼロになるという現象です。超伝導が発見された1911年以来、超伝導は「低温下で発生するもの」とされ、最高でも摂氏マイナス23度の環境下で発生していました。しかし、アメリカ・ロチェスター大学の研究チームにより、超伝導が室温でも発生することが明らかになりました。
2020年10月14日(水)に発表されたロチェスター大学の物理学者であるランガ・ディアス氏らの研究で、摂氏15度という世界初の室温下における超伝導、「室温超伝導」の実験に成功したことが明らかになっています。
ディアス氏も「低温でない環境下で超伝導を実現するためには、強力な化学結合と軽い原子が必要でした。強力な結合の1つは水素結合であり、最も軽いのは水素です」と語っており、自身の実験にも水素を使用したとしています。しかし、ガスとしての水素は絶縁体であり、超伝導の物質にするためには高圧下で固体化する必要があります。ディアス氏らの研究チームは、水素と炭素、硫黄を合成した「Carbonaceous sulphur hydride(炭素質水素化硫黄)」によって実験を行い、摂氏15度、圧力270GPaの環境下で超伝導状態を実現できることを発見しました。
ついに常温超電導が実現したのか。次は超高圧を如何にして制御するかとかにシフトするのだろうか。
今まで実験室で生成された最大の磁場は、レーザーを使用した方法で約1200テスラ(1キロテスラ強)です。
しかし、新たな研究ではそれを3桁も上回るメガテスラ(100万テスラ)レベルの磁場生成が実現できるというのです。
その強大な磁場の発生に使用するのは、なんと人の髪の毛の10分の1ほどの太さの非常に小さなプラスチック製マイクロチューブです。
このチューブ内に強力なレーザーパルスを照射すると、超高温電子が空洞内で膨張し爆縮を起こして真空を生成します。
この真空と荷電粒子が相互作用して強力な電流(電荷の流れ)が発生し、その結果超強力な磁場が生成されるのです。
ブラウン運動とは熱を持った分子が振動する現象のことで、絶対零度以外の熱運動をする分子にみられる現象です。
もしこの分子のわずかな振動をエンジンのピストン動作に見立てて電力に変換することができれば、空気の温度そのものを電力源にすることが可能になり、既存の電池やバッテリーを置き換える全く新しい電力装置が誕生します。
鍵となったのは、電流を1方向のみに流す抵抗器(ダイオード)でした。
このダイオードを上の動画のように回路に「2つ」組み込むことで、グラフェンのランダムなブラウン運動から生じる電力を一方通行にすることが原理的に可能になり、結果として直流電流を発生させたのです。
また、ダイオードを使って電流の流れを制限することは、供給される電力を減らすのではなく、逆に増やしていたことまで判明しました。
今回の研究により、中央にグラフェンを据えた回路から無制限に直流電流を得られることがわかりました。
電力の供給源は空気温度であるために、装置は外部電力を必要とせず、長期間動作可能です。
電池やバッテリー交換の必要のない独立した永久電源は時計やペースメーカーにとって最適な存在となるでしょう。
分子運動を動力とする以上、出力は高が知れているような気もするのだが。
出水市高尾野町下高尾野の無職松永幸昭さん(72)は、ジャンボタニシによる水稲の食害を減らそうとわなを製作した。餌に米ぬかを使い、ペットボトルに入れた。8月に4個を仕掛け、2日間で大小数百匹の捕獲に成功。「身近な材料でできる。多くの人に試してもらいたい」と勧めている。
小麦粉、酒かすを混ぜた2種類の餌を作り、タマネギのネットでくるんだ。1.5~2リットルのペットボトルの底を幅1センチほど残して切り抜いて投入。横峯さんの水田(30アール)の取水口にペットボトルの注ぎ口を向け、においを拡散するようにした。
8月29日に引き上げると、酒かすを混ぜた方に多く集まっていた。横峯さんは「来年の食害をもたらす小さなタニシも捕まえられた。農薬を減らせそう」と喜ぶ。松永さんは「環境に優しい竹製や紙パック製のわなにしたり、餌を改良したりして実験を続けたい」と意欲を見せている。
へぇ
イギリス・カーディフ大学のジェーン・グリーブス氏ら英米日の研究者からなるチーム(日本から京都産業大学が参加)は、アルマ望遠鏡とジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡による観測で、金星に生命存在の指標の一つとなるリン化水素(PH3、ホスフィン)を検出した。
金星は二酸化炭素の大気が地上で90気圧あり、表面温度は460℃になるため、これまで生命の存在可能性は低いとされた。一方、気圧も温度も下がる高度50km付近での微生物の存在可能性が一部で検討されていた。
今回、ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡(ハワイ)を使って金星を波長約1mmの電波で観測したところ、リン化水素の兆候を発見。さらにアルマ望遠鏡(南米チリ)による観測でもリン化水素が検出された(存在の割合は大気分子10億個に対して20個程度)。リン化水素の成因を調べるため、太陽光や雷による金星大気の化学反応、地表から風に吹き上げられる微量元素、火山ガスによる供給などを検討したが、観測量の1万分の1程度のリン化水素しかできないと結論した。
一方、地球には岩石や別の生物由来物質からリンを取り出し、水素を付加させてリン化水素として排出する微生物がいる。研究チームは、同様の微生物が金星大気にもいた場合、検出された量のリン化水素は説明できるとみている。
研究チームはリン化水素の検出だけでは生命存在の確認はできないと考えている。しかし、リン化水素は太陽系外惑星における生命存在の指標の一つと考えられている分子であることから、今回の発見はその妥当性の検証のために非常に重要な材料であり、また今後の金星大気の詳細観測の重要性を示すものだとしている。
ふーむ
今回の研究では、銀河団の中を通って地球に届いた光がどのように曲げられているかを、11の巨大銀河団について調べている。その結果、これらの銀河団に含まれる密度の高いダークマターの領域が、標準モデルにもとづいたスーパーコンピューターの予測より10倍以上も多かったと示唆されたのだ。
メネゲッティ氏の研究チームは、なかでも銀河団の中にある小さくて強い重力レンズの効果に着目した。11個の銀河団の地図を作成し、小さくて強い重力レンズを数え上げたところ、予想の10倍以上の数が見つかった。この観測結果は、ダークマターのサブハローがコンピューター・シミュレーションの予測よりはるかに高い密度で銀河団の中に存在することを示唆しており、現在の標準とされるラムダCDMモデルと矛盾していた。
2020年8月28日、アメリカの民間原子力企業・NuScale Powerが開発する小型の原子炉が、アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)の承認を受けました。この小型原子炉が現場に投入されれば、従来のものより拡張性と安全性の高い原子力発電所が設計可能になるとのことです。
NuScale Powerが開発した小型モジュール式原子炉は直径5メートル・高さ23メートルの円筒形で、5万キロワットの発電が可能。NuScale Powerは、この原子炉を最大12基組み合わせることで、従来の原子力発電所に並ぶ出力が可能な発電所を建設できるとしています。
小型モジュール式原子炉の利点の一つは、各ユニットが保持する放射性燃料の量が少ないため、万が一問題が発生しても熱を取り除く量が少なくて済むことです。そのため、原子炉も同様に自動的に熱を管理できるように設計されています。
たとえば制御棒は、燃料棒を包み込んで中性子を遮断することで核分裂の連鎖反応を停止できる装置です。NuScale Powerの小型原子炉では、制御棒はモーターによって燃料棒の上に常に引き上げられている状態となっており、停電が発生したり電源が切られたりすると、自重でそのまま燃料棒の上に落下します。さらに内部のバルブにより、加圧された蒸気が原子炉内に排気され、冷却プールに沈められた鋼鉄製の外装から熱が放出される仕組みとなっています。
NuScale Powerがこの小型モジュール式原子炉の設計を当局に提出したのは2016年末のこと。しかし、新しいタイプの原子炉が承認されるのは非常に難しく、NuScale Powerは追加で合計200万ページもの資料を提出したそうです。そして、NuScale Powerが辛抱強く対応を続けた結果、NRCは「小型モジュール式原子炉の受動的冷却機能によって、必要に応じて原子力発電所が安全に停止し、緊急時でも安全を維持することが保証されると結論付けた」と述べ、小型モジュール式原子炉を承認したとのこと。
NuScale Powerは2020年後半までに、この小型モジュール式原子炉を実際の原子力発電所に配備することを目標にしていると述べています。
太陽系が形成される中で地球に多数の隕石(いんせき)が降り注いだ時期があったとされていますが、広島大学などの研究グループは、この時期が、これまで考えられていたよりも、最大で5億年ほど古く、生命が誕生する前のおよそ44億年前であった可能性があると公表し、地球の初期の歴史を見直すことにつながる成果だとしています。
広島大学の小池みずほ助教などの研究グループは、「後期重爆撃期」に衝突があったと考えられる小惑星からきた隕石の元素を最新の分析方法で測定しました。
その結果、衝突が起きた時期はおよそ44億年前から41億年前となり、「後期重爆撃期」は、これまで考えられていたより2億年から5億年ほど古い可能性があると公表しました。
鶏ふんをブロック状に固めて乾燥させたブロックを浜辺に埋設することで海に栄養を与えるというアイデア。
川からの栄養素の流入が途絶えて海が貧栄養化している話は有名なだけに普及して欲しいものであるな。
開発した光触媒シートを水の中に入れ、日光を当てる。すると特殊な半導体粉末とコバルト触媒の作用によって、電子相互作用と酸化が発生。これによって「酸素」と「ギ酸」が生成される。
あとはギ酸を直接燃料として利用してもいいし、もう1つのクリーンな燃料である水素に転換してもいい。光触媒シートがこのプロセスを行うために必要な材料は、二酸化炭素と水と日光だけだ。
研究グループのワン・キアン氏は、「物事は思い通りに行きませんが、今回は想像以上に上手く行ってしまったケースです」とコメントする。
しゅごい
問題の微生物は、Hemimastigophora門という微生物グループの2種である。しかも、その片方はこれまで未発見だった新種だ。
カナダ、ダルハウジー大学の研究チームによれば、2種は真核生物(人間のような複雑な細胞を持つ)に属する原生生物(動物界、植物界、菌界のいずれにも属さない生物)だという。
だが、真核生物のドメインを構成する既存の10界のパターンに適合しないのだ。
今回、このグループが既存の系統樹に属さないことを明らかにできたのは、シングルセル・トランスクリプトミクスという比較的新しい遺伝子解析技術のお陰だ。
この技術は少量の細胞から、ほかの方法では数百万という細胞が必要になるのと同じだけのデータ量を収集できる。
ここから判明したのは、このグループがほかの生物とはまったく異なっているということだ。その違いは、動物と菌類とのそれよりも大きいという。
核ダイヤモンド電池は核廃棄物である放射性炭素(以下、炭素14)をダイヤモンドに変換することで作られます。
ダイヤモンドに変換された炭素14は、放射線を発しながら崩壊する過程で、電子も放出。この炭素14の崩壊がもたらす放射線の半減期は5730年で、これはすなわち、電子の放出も5730年以上(完全に出し切るまでには数万年)続くことを意味します。
現在はまだ試作品の状態ですが、半減期に放出される電子を利用すればスマートフォン(小型電池)の場合は9年、電気自動車(大型電池)なら90年、ペースメーカーなどの小型アプリケーションの場合は最大で28000年間、充電なしでの使用が可能になるとのこと。
8月26日に学術雑誌「Nature」に掲載された論文によると、量子コンピュータの核である量子ビットの「量子もつれ」が宇宙放射線をはじめとする環境放射線によって容易に破壊されることが明らかになりました。
もし環境放射線問題が解決されない場合、量子コンピューターの性能を維持するには分厚い鉛の壁で放射線を遮断するか、粒子加速器のように地中深くに埋めるしかなくなります。
実際、今回の実験でも、環境放射線の影響を遮断するために、2トンもの鉛を使わざるを得ませんでした。
地球上の都市は宇宙からの放射線以外に、地殻に含まれる微量の放射線や、建物の建材に使われるコンクリートに含まれる放射性物質にさらされています。
そのため現状でとれる解決策としては、分厚い鉛のシールドで覆うか、放射線量の少ない地域の大深度地下に埋めるしか回避する方法がありません。
放射線どころかニュートリノでも外乱因子になりそうだな
CCUSは大量に出ると困る温暖化ガスを巧みに利用する。「Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage」の略で、工場などから出る温暖化ガスのCO2を回収して活用したり貯留したりする。
実証段階に入っているのは、都市ガスなどに使うメタンを作る技術だ。メタネーションと呼ばれ、炭素に水素を反応させて作る。メタンは都市ガスのパイプラインなど既存のエネルギーインフラを利用できるため、大規模に作れれば利用が大きく広がる可能性がある。日立造船などが開発に力を入れている。
人工光合成も有望視される。太陽光を活用してCO2と水から化学製品を生成する。国内の技術研究組合は20年度に、水槽に光触媒を塗布したパネルを沈めて水素を取り出し、CO2と合成させてプラスチック原料などの化学製品をつくる。
藻類から航空機のエネルギーを作るバイオジェット燃料の技術開発も進んでいる。ユーグレナはCO2を吸収して光合成するミドリムシを使って精製する。すでに路線バスなどへの燃料供給が始まった。既存の化石燃料より大幅にCO2を削減する技術だ。
英国・プレザントンを拠点とするグリーンエネルギースタートアップのNDBは米国時間8月25日、ナノダイヤモンド電池(NDB)の2つの概念実証試験を完了し、重要なマイルストーンに到達した。そのうちの1つはローレンス・リバモア国立研究所、もう1つはケンブリッジ大学のキャベンディッシュ研究所で行われ、いずれでもNDBのバッテリー技術は40%の充電効率を達成し、これは標準的な市販ダイヤモンド電池の15%の充電効率(最大充電量に対するエネルギー損失率)を大幅に上回るものだった。
NDBのイノベーションは、バッテリーの製造に使用されるダイヤモンドからより効率的に電荷を抽出することを可能にする独自のナノダイヤモンド処理を開発したことにある。彼らの目標は最終的には最大2万8000年の寿命を持つ、炭素14の核廃棄物から作られた人工ダイヤモンドによる自己充電可能なバッテリーの製品化である。
このバッテリーは稼働中に二酸化炭素を排出せず、外気に触れるだけで作動する。技術的にはバッテリーではあるが、消費分が最終的には充電されるので、特定のデバイスや個々のユーザーの寿命よりもはるかに長い期間自ら充電し、実質的に充電不要のソリューションとなっている。
永久機関?
生命が生まれる前の時代には、RNA や短いタンパク質などの分子からなる、分子の自己複製システム(例えば RNA ワールドにおける自己複製 RNA など)が存在し、それらが進化することで現在のような多様で複雑な生物界が作り上げられたと想像されています。しかし、これまでの分子の自己複製システムでは進化(注2)がすぐに止まり、生命に近づいていく様子は観察されませんでした。本研究では、独自に開発した RNA の自己複製システムを原始生命体のモデルとして用いて、実験室で約300世代に及ぶ長期の進化実験を行いました。その結果、これまで見られたことのない進化現象を観察することに成功しました。まず、元の RNA(宿主 RNA と呼ぶ)に依存して増える寄生型の RNA(寄生体 RNA と呼ぶ)が RNA の組み換え(注3)により自然発生しました。そしてこの寄生体 RNA と元の宿主 RNA は、互いに対する耐性を次々に獲得していきました。この進化的軍拡競争(注4)と呼ばれる現象の結果、宿主 RNA と寄生体 RNA の双方が止まることなく進化を続け多様な種類へと分化することが発見されました。
これまでウイルスなどの寄生体と宿主生物との共進化は、生物進化における重要な駆動力のひとつだと考えられてきましたが、本研究成果は、その起源が生命誕生前までさかのぼる可能性を示しています。寄生体との共進化が、物質から生命への進化を可能にしたカギだったのではないかと発表者らは考えています。
この進化実験は単一の RNA からスタートしています。初めは 1 種類の RNAだったのが、長い間複製を続けることによって寄生体が生まれ、その寄生体との共進化により多様な種へと進化し、複雑な分子の生態系が生まれることになりました。
つまり、何かの拍子にRNAが合成されれば時間さえあれば勝手に複雑化が始まり、生命が発生するということか
やべぇな
自分もこれだった時期があるけど、誰にも理解されないからつらいよな
そんな中、2018年5月25日に科学雑誌のScience AdvancesにMITの研究チームが発表した研究結果によれば、従来の熱電変換素子よりも5倍も高い効率で発電可能な熱電変換素子が発見されたとのこと。
鉛・スズ・セレンからなるトポロジカル半金属は、約30テスラ(一般的なMRIは約2~3テスラで動作する)という強い磁場の環境下で、熱電変換素子の評価単位である「ZT」が10という高い値になると研究チームは計算しました。これまで最も効率がよいとされた熱電変換素子でもZT=2程度であり、スキナー氏らは一気に従来の5倍もの熱電変換効率を持った材料を発見したことになります。
熱電発電によって熱から電気を効率的に生み出すポイントは2つ。
まず、一定の温度差で大きな出力が得られること。そして、熱エネルギーをできるだけ逃さないことだ。
熱電材料は出力因子(1℃の温度差で得られる電力)や無次元性能指数(エネルギー変換効率を決定する要素)で性能が左右され、無次元性能指数の数値が大きい熱電材料ほど熱から電気へのエネルギー変換効率が高くなる。
つまり熱電発電においては、熱電材料の電気の流れやすさ(電気伝導度)と熱の流れやすさ(熱伝導度)が重要なファクターといえる。
今回開発された銅とセレンからなる熱電材料は、一定の温度領域において最大無次元性能指数が約470になることが確認された。これはセレン化スズが記録していた従来の最高数値2.6の約180倍に相当する圧倒的なものだという。
現状では、今回開発された熱電材料の応用は超高感度センサーや微小温度差発電の利用などに限られると研究グループは見ている。これは高性能を発揮する温度領域の拡大や表面から逃げる熱対策など越えるべきハードルがまだ存在しているためだ。
しかし、わずかな温度差からも発電できる熱電材料の開発とその実体が明らかになった意義は大きく、今後、関連研究の活性化と熱電発電技術の飛躍的な進展に期待できそうだ。
村田製作所は2020年度下期に量産を始める全固体電池について、補聴器などに採用される見通しを明らかにした。ロボット向けなどの位置制御機器や、工場などで環境データを収集するIoT(モノのインターネット)機器などにも採用される予定。同社はさらに容量が現状比20―30%高いタイプの開発を進めていることも明かした。高容量タイプは長時間利用前提のワイヤレスイヤホン向けで21年の早い段階に量産したい考え。
電解質に可燃性液体を使わず、安全で熱に強いなどが特徴の全固体電池は次世代電池として注目され、多くの企業が開発にしのぎを削る。村田は滋賀県の工場で20年度内に、月10万個の量産を始める予定を公表していた。
村田の全固体電池は容量2ミリ―25ミリアンぺア時で、他社開発品より100倍ほど高容量。サイズは縦5ミリ―10ミリメートル、横5ミリ―10ミリメートル、高さ2ミリ―6ミリメートルで表面実装可能な小型サイズ。従来型リチウムイオン電池(LiB)と同じ3・8ボルト動作電圧を実現。ウエアラブル機器や多様な小型デバイスでの活用が見込める。
全固体電池は従来型電池からの大転換となるが、さまざまな顧客から多くの提案があるという。用途も1回の充電で使う時間が短くて済む機器から、長時間の機器までさまざま。このため補聴器やロボット、IoT機器向けで実績を積みつつ、高容量化も進める。現状比20―30%増の容量向上で、長時間動作が求められる機器での採用が広がるという。
太陽系内の小惑星帯にある準惑星ケレス(セレス、Ceres)は不毛の岩石小惑星と長年考えられていたが、表面下に海水をたたえる海洋天体であることが10日、主要探査ミッションの結果で明らかになった。
研究チームは2000万年前に形成されたオッカトル(Occator)クレーターに着目し、その表面下に塩水の「広大な貯留層」が存在することを断定した。
イタリアの国立天体物理学研究所(Istituto Nazionale di Astrofisica)のマリア・クリスティーナ・デ・サンクティス(Maria Cristina De Sanctis)氏は、AFPの取材に「今回の研究により、ケレスは土星や木星の衛星の一部と同様に、一種の海洋天体だと言うことができる」と語っている。
研究チームによると、塩の堆積層はこの200万年の間に形成されたように見えるという。宇宙の時間尺度で考えると、200万年はほんの一瞬のことだ。これは、塩水が今もなおケレスの内部から湧き上がっている可能性があることを示唆しており、今後の研究に重大な影響を与える可能性があるとデ・サンクティス氏は指摘した。
「これらの無機化合物はみな、生命の出現に不可欠であることが分かっている」
おっ
米国ワシントンDCの聖書博物館が所蔵する「死海文書」が、すべて偽物であることが判明した。死海文書は、今から1800年以上前に書かれたとされるヘブライ語の聖書とその写本で、聖書博物館の4階常設展示室には16点の断片が展示されていた。
博物館が依頼していた外部の調査チームは2020年3月13日、これらが真っ赤な偽物であるという結果を発表した。どれも収集家、博物館の創立者、世界的な聖書学者をも欺くほど精巧に偽造されていた。
あらまぁ
1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所で大規模な爆発事故が起きた。放射線で極度に汚染された原子炉に生命などいないと思われた。ところが、生命というのは、たくましく生きる道を見つけ出すもの。事故から5年たった1991年に原子炉の壁で菌類が育っていたのだ。
この菌類は有害な放射線に耐性があるどころが、放射線を食べて成長することがわかった。生き残るために、放射線を食べることを選んだのだ。
クリプトコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)というこの菌は、人間の皮膚を黒く変える色素、メラニンを大量に含んでいる。
この大量のメラニンが有害な放射線を吸収し、それを化学エネルギーに変える。植物が光合成によって二酸化炭素と葉緑素を酸素とブドウ糖に変えるのと同じだ。
このプロセスは放射性合成として知られているが、この仕組みを、放射線から人間を守る日焼け止めのようなものに利用できるのではないかと研究者たちは確信している。
NTT(持株会社)は2月12日、プラスチック樹脂に大容量データを記録できる次世代メモリで、1Gバイトの容量を持つ切手サイズのROM「インフォ・マイカ」と小型ドライブの試作に成功、実用化へのめどをつけたと発表した。DVDと同じ原版転写方式で1枚数百円と安価に製造できるROMとしてコンテンツ販売などでの使用を想定。メーカーと協力して2005年中の製品化を目指す。
インフォ・マイカ(Info-MICA:Information-Multilayered Imprinted CArd)は「薄層ホログラム原理」と「積層導波路構造」を用いたプラスチックメモリ。雲母(mica)のような層状構造を持つことから名付けられた。
動作を確認したインフォ・マイカは25(幅)×25(奥行き)×2(厚さ)ミリで100層の積層構造を持つ。ドライブは88(幅)×37(奥行き)×22(高さ)ミリの手のひらサイズだ。ドライブは半導体レーザーとフレネルレンズを制御し、1.5μメートル厚の導波路層にアクセスする。
インフォ・マイカでは、デジタルデータを2次元符号化し、これを元に合成した計算機ホログラムを導波路内に微細な凹凸パターンとして形成することでデータを記憶する仕組みだ。再生時には導波路にレーザーを入射、凹凸パターンで散乱した光が重なり合って結像した再生像を撮像素子でとらえ、復号化する。
大まかな仕組みは、赤外線レーザーで「voxel」と呼ぶ3次元ピクセルにエンコードしたデータを石英ガラスに刻み込む。厚さ2ミリのガラスに、100層以上のvoxelを保存できる。これを読み出すためには、機械学習アルゴリズムで、ガラスを通して輝く偏光のパターンをデコードする。
昔こんなのあったよなぁと思ったら↓
結局製品化はされなかったなぁ
彼らは、セラミックの球体をアルミニウムの発泡体に埋め込むことで新しい金属の階層構造を作り出しました。この素材には2つの防御機能が備わっています。
1つ目はセラミック球体による力の転化です。
新素材は、外圧に抵抗する硬い表面を持っているというよりも、切削工具がセラミック球体に接したときに振動が発生するようになっています。そしてその振動は切削工具を破壊します。
つまり、電動ドリルやグラインダーなどの切削工具が加えてくる力を工具自身に転化させ、これにより素材が切削されるのを防ぐのです。
2つ目の防御機能は、素材の断片化による摩耗です。
切削工具の力が加わると、どんなに硬い材料であっても素材の断片化を防ぐことは難しいものです。
そのため、研究チームはあえて素材が断片化するようにしました。
素材にアルミニウム発泡体を使用することで、細かい粒子状へと断片化するよう促進。
切削工具によって作られた粒子状物質は、サンドペーパーのような作用を引き起こし、切削工具を摩耗させ機能低下させるのです。
このように、新素材は攻撃を転化したり自身の形を変えたりすることで、逆に攻撃し返して無効化するため、「切削できない素材」と言われているのです。
破壊するには爆破や溶断するしかないという感じだろうか。
ICBM基地のセキュリティドアなどは近い性能を持ってそうだけど。